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いろいろ学べます! Vol.123

レディを磨く アルゼンチンタンゴ

アルゼンチンタンゴの魅力

今私はこの原稿をアルゼンチンの初秋のブエノスアイレスにて執筆しています。
ブエノスアイレスは日本の真裏にある、南米のパリとも呼ばれるヨーロッパ建築の美しい街です。

タンゴ音楽は19世紀半ばから20世紀初頭にこの国にやってきたヨーロッパ移民、その働き手としてつれてこられた黒人奴隷、及び南米原住民のインディヘナと呼ばれる人々の文化音楽が混ざり合って生まれました。
バンドネオンというアコーディオンに似た楽器、人の声にとても近い哀愁のあるその音色が、移民の人々の郷愁、哀愁をとても良く表現し、また男女が抱擁しあい、お互いを確かめ合う心の結びつきからステップが生み出されてきた、大人のダンスです。

私がタンゴをはじめた頃にはフラメンコと間違えられたり、アルゼンチンタンゴがヨーロッパに渡って生まれたコンチネンタルタンゴ(社交ダンスの一種目)と勘違いされて、バラをくわえて踊るイメージも強かったようですが、現在は日本をはじめ世界で本当のアルゼンチンタンゴがどんどん広まり、今や世界中のほとんどの国に行ってもタンゴを踊ることができるほどです。
日本も世界選手権チャンピオンや決勝進出者を毎年のように輩出している、タンゴ先進国の一つですし、近年では栗山千明さんのNHK番組でも放映されて、注目が集まっているダンスです。

今週から5回にわたって、女性に磨きをかけてくれるアルゼンチンタンゴの魅力についてご紹介したいと思います。

ブエノスアイレスの魔力、タンゴの魅惑

アルゼンチンにいらっしゃる方がまずびっくりするのが、ほほに口づけをするあいさつです。ヨーロッパでも普通に行われていますが、ここアルゼンチンでは男性同士でも同じようにお互いを抱擁して、キスで親愛を表現します。
これはこの地にとけ込んで暮らしていく為に一番大切なこと。
人々は、家族の絆、友人や恋人との絆を最も大事にしているんです。そして、それを包み隠さず、全身で、そして言葉で表現し合います。
毎週末には家族全員があつまって、アサードとよばれるバーベキューを囲んで午後いっぱいをのんびりと過ごし、平日の夜にはタンゴをはじめとするダンスやクラブや、友達どうしで連れ立ってアルゼンチンワインを飲みながら深夜までおしゃべりを楽しんだり。
アルゼンチンの人々は人と過ごす時間をなによりも大切にしています。

そしてブエノスアイレスは、眠らない街。タンゴを踊る社交場であるミロンガと呼ばれるパーティは、昼過ぎのマチネとよばれるご年配向け、地域に根付いて家族ぐるみで楽しむもの、そしてメインになるのは深夜過ぎから人々が集まりだし平日でも夜が空けるまで踊られるものなどさまざま。若者が集う場所やシングル向け(パートナーに内緒で来ている人もたくさん!?)のミロンガなど、平日でも毎日30カ所を数えるほどたくさんのパーティが開催されています。

このミロンガの決まり事の一つが、男性が誘う、女性はそれにyes/noで返事をする、というシステムです。
ベテランのダンサーになるとそのときの音楽によって踊りたい女性も変わるのです。甘い音楽を踊るならこの女性、快活な音楽に合わせて、あるいはしっとりと大人の恋を味わうにはこの女性、というふうに。
そのおさそいを目で合図を受けて受け入れるも断るも、その選択権は女性である私たちにあります。
なぜならタンゴは自分自身をそのまま相手に差し出し、心も体も強く結びつく踊りだから。ダンスに誘うことは、彼は彼女のためだけに存在して、彼女はその男性の全てを受け入れる、その二人の承諾なのです。
なんだか聞くだけでもドキドキしてしまいませんか?

仕事の後、シャワーを浴び、女性のためにコロンを吹きかけ、髪の毛やスーツに気を利かせ、女性を楽しませられるように気を配る男性たち。
素敵な男性の目に映るようにおしゃれをして、若くてもお年が召しても、プリンセスのように背筋を伸ばしてテーブルに並ぶ女性たち。
タンゴはいつまでもフレッシュで若々しい心を保つポルテーニョ(ブエノスアイレスっ子)たちの心の媚薬、でもあるんですね。

次回はアルゼンチンタンゴ音楽のお話にもふれながら、もう一歩タンゴの魅力を深めていきたいと思います。

アルゼンチンタンゴダンサー/インストラクター
斎藤 るい

詳しいプロフィール、レッスンスケジュールなどはこちらをご覧ください

HP: http://www.ruisaito.weebly.com

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