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いろいろ学べます! Vol.133

タオに学ぶ~純粋美を引きだし、楽に生きるヒント!~

タオと「タオ書画」の世界へようこそ!

はじめに

タオ書画」はもちろん、“タオ”という言葉も初めて耳にする方も、少なくないでしょう。この全5回にわたる特集では、「タオ書画」の根底にある、タオについて中心にとりあげながら、あなたの内に秘めた自然美を引きだし、楽に生きられるヒントをご紹介していきたいと思います。
「タオ書画」とは、2500年前から生きつづけるタオ(老荘思想)の世界を、絵や書で表現する世界のことです。これは、私が古代中国思想の研究をするなかで、タオに出会い、2009年に博士号を取得し、2011年世界初の「タオ書画」なる分野をつくり、商標登録したものです。「タオ書画」そのものについては、最終回で取りあげます。

タオとは

タオ=道(中国語「道」の発音。東洋・欧米、世界中“タオ”で通じる)
タオとは、古代中国に生まれた思想のひとつで、老子(ろうし)、荘子(そうじ)を代表とする「老荘思想」のことです。人としての本来の自然な「道」を主張した人達をまとめて道家と呼び、道家思想ともいわれます。
みなさんが良く知る「大器晩成」「人生夢の如し」「井の中の蛙、大海を知らず」などの言葉も、タオから生まれました。

タオは、宇宙や人間の存在そのものを考えるという面で、孔子を代表とする儒家思想の足りないところをおぎないました。古来、中国人が「外に出れば儒家、家に帰れば道家」と言うように、外で疲れた心を家で癒し、家ではリラックスした人間らしい道にかえります。
人間らしい道にかえるとは、欲を捨て、無垢にありのままに生きることです。
争いの元も、人間の欲にあるとし、自分の足下をよくみつめ、現状に満足できるものが幸せであるとされ、「足るを知るものは富む」という言葉が、タオから生まれました。

タオは、紀元前に生まれた古い思想ですが、閉塞感のあるストレスの多い現代にも充分通じる、人生を「苦」から「楽」へ変える方法が、楽に美しく生きられるヒントが、たくさんみえます。

からっぽに生きる

タオは、仏教が入ってくるよりずっと前に生まれました。仏教がはじめて入ってきたとき、人々は、仏教の「空」を、タオの「無」の思想で理解しようとしました。
たとえばタオの「無」は、「心斎」(とらわれや、こだわりによって乱れた心を整える)、「坐忘」(心を空っぽにして、静かに坐る)といったことによって得られるとされますが、これは誰でも知っている、禅の「座禅」に似ています。
日本ならではの禅芸道である、茶道、華道、書道…などがありますが、これらの“道”に共通することは、心静かに「無」になることです。日本人の洗練された美、すばらしく豊かな心の源には、ずっと前からタオがあるのです。

「坐」わって美しくなる

さて、「坐忘」の「坐」の字は、“人”が“土”に坐って対面している形ですが、人が二人、囲炉裏を囲んで坐っているように見えませんか?
一人は自分、相手はもう一人の自分。じっと坐って、静かに自分と向き合っています。坐っていると、一切のとらわれから離れ、炎とともに、あたたかい世界が広がってきます。純粋な心の炎が燃えはじめ、だんだん心よりもっと深いところにある、本来のやさしく美しい自分の心が見えてきます。
やがて、自分のことだけでなく、周囲の人のことも想いやる心が広がっていきます。
心が疲れたとき、少し坐ってみると、遠くに行って見失ってしまった美心が取り戻せるでしょう。

ビートルズも歌ったタオ

この「」の字に秘められたメッセージは、『老子』47章のなかにも見え、「遠くに行くほど見えなくなるものがある」と語られています。外に向かう探究心を持つことは、素晴らしいことですが、行きすぎると、追求は枝葉末節になって、本質から離れていきます。目や心を外に向けるばかりでは、自分を見失ってしまいます。
この47章は、あのビートルズのジョージ・ハリスン作曲《The Inner Light》の歌詞にも引用されました。1968年にインドに滞在していたジョージがイギリスに戻ってから、この老子の言葉を引用して歌詞を書きあげた、とても美しい曲です。
タオは、アジアはもとより20世紀後半には、欧米でも大ブームになりました。人生の成功者達で、タオの生き方を実践した人は世界中に少なくありません。何かに頑張ろう、やり遂げようとするときこそ、外に向おうとする心を内側に向け、自分の心の奥を照らしてみると、やがて心の奥から本来のエネルギーが湧きあがってくるでしょう。

日本人も歌ったタオ

また、歌手CHAGE&飛鳥のCHAGEさんも、老荘思想に出会い「TAO」を作曲しました。この歌は、“水よりやわらかい君”からはじまります。タオの生き方である“自然体”“あるがまま”に、愛する二人の幸福を包みこむように、なめらかなメロディーで歌われています。アメリカでは、この「TAO」を聞くと、ゆったり滔々と流れる揚子江や黄河が見えてくる、と評されたそうです。(“水の思想”は、第3回目でご紹介します。)

次回は、「タオの無為自然の生き方」をご紹介します。

執筆者プロフィール
西林 真紀子(Makiko Nishibayashi)

タオ書画家,博士(中国古代思想)
「タオ書画」は、登録商標です。

大学時代、中国古典書法の技術・理論を身につけ、複数の大学院で、芸術学、
中国古代思想を研究するなか「老荘思想」=タオ(道)に出会う。
2007年 : 中国で日本文化の指導に従事
2009年 : 博士号取得。タオ(老荘思想)の世界を書画で表現する「タオ書画」を創る
2011年 : 世界初の「タオ書画」として登録商標となる
著書 : 新書漢文大系『列子』明治書院出版

タオ書画、タオセミナー、中国古代文化・思想講座、タオアートセラピーなど
タオ書画教室、よみうりカルチャー(錦糸町・川越・荻窪)、青年・生涯教室、
神社仏閣など、各地各所でワークショップ開催。
ワークショップ、作品創作、講演等…各種依頼、お気軽にお問合わせください。

「近日イベント案内」(詳細は、ホームページをご覧ください)
★東京都美術館 「国際書画大賞展」開催 2012年9月1日(土)~7(金)(3日休館)
★「タオ・古代人の夢」のお話し講座 ~「苦」から「楽」に生きるヒントがいっぱい~
  「タオ書画」体験付
  会場:「from Earth Cafe “OHANA” (ふろむあーすカフェ・オハナ)
  2012年9月5日(水) 19:30~(予約制)
★ 「タオ書画」体験教室 会場:スタジオエクラン 2012年8月25(土) 13:00~(予約制)

アトリエ「タオ書画」
http://www.taomozan.com/

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