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いろいろ学べます! Vol.70

進化する女性のためのキーワード集

21世紀のライフスタイル「エコ・リュクス」

「エコ」といえば、節約、質素というどちらかといえば、禁欲的なイメージ。一方、「リュクス」といえば、贅沢、豪華など、欲望と結びついたイメージ。この、一見、相反する言葉に思える「エコ」と「リュクス」とを合体させて、「エコ・リュクス」という新しい言葉が生まれました。

結論からいえば、これは、21世紀のライフスタイルを象徴する言葉です。つまり、「エコ」を考えることこそが、21世紀的な贅沢なのであり、これからの「リュクス・ライフ」には「エコ」はもはや欠かせない――というわけで、両者のバランスをとるスタイルを追求する、それが 「エコ・リュクス」な生き方です。

この言葉が生まれたのは、2005年のこと。私が、マリ・クレールというファッション雑誌の編集長を務めていたときのことです。ルイ・ヴィトンというラグジュアリー業界の王者とも言えるブランドから、ユニークなプレスツアーの誘いがありました。「南仏の塩田に行きませんか?」 この声がけがきっかけで、特集を作ったのですが、そのタイトルを「エコ・リュクス物語」としたのです。

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この年、ルイ・ヴィトンは全社をあげて環境宣言をしました。
社内での徹底したエコ対策はもちろん、それまで空輸に頼っていた貨物の約半分を、船便に切り替えるという大胆なアクションを起こしたのです。つまり、定番もののように急がないアイテムは、CO2 削減のために船便で運ぶ。それは、ラグジュアリー業界ではもっとも早い、環境対策のアクションだったのです。

このことを伝えるために、2005年の愛知万博で、ルイ・ヴィトンは、海を象徴する素材として"塩"で作られた瓦で構成したパビリオンを発表。その塩の瓦が作られていたのが、南仏の塩田。その製造の現場へと、編集者、ジャーナリストがプレスツアーで運ばれた、というわけです。
塩田の塩の山の上に立った感覚を、いまもよく覚えています。時代が変わりそう――そんな予感がしたものです。つまり、ラグジュアリーの象徴であるルイ・ヴィトンが、エコに乗り出したという事実は、明らかに、時代の新たなメッセージ——。
この確信を胸に抱いて、プレスツアーから戻り、特集を構成しました。そしてタイトルをつける際に「エコ・リュクス物語」と命名。

マリ・クレールでも何度も、この言葉をタイトルに用いてさまざまな特集を作り、自然と世に広まっていったのですが、しばらくは正直言って、不安があったものです。なぜならば、あまりに都合よく解釈した言葉なのではないかと、そう思ったからです。

そんな折り、「もったいない」という言葉を世界に広めたワンガリ・マータイさんが来日、インタビューをする機会を得たのです。
マータイさんは、アフリカの砂漠化した土地を緑化する運動を起こし、しかもその運動に多くの女性を登用し、女性たちの経済的自立を促したという女性環境保護活動家としてノーベル平和賞を受賞した人物。その彼女へのインタビューの最後に、こう聞いてみました。「私たちはエコ・リュクスという言葉を考えました。エコとリュクスのバランスをとることが、これからは大切なのではないかと思ったので」と伝えると、マータイさんは即座に「それは素晴らしい考え方よ。 だって、いままである生活を、捨てることはできません。少しずつでいいから、シフトし、ミックスさせていけばいいのです」と、にこりと笑って太鼓判を押して下さったのです。

それ以来、さらに自信をもって、「エコ・リュクス」をプロモーションするべく、執筆、講演に励んでいます。

おしゃれなエコ。節度と質を感じさせるリュクス。「エコ・リュクス」からは、そんな21世紀に役立つ、ファッションやライフスタイルが続々生まれてきます。

あなたならではの配合の「エコ・リュクス」スタイルを開発してみて下さい。質素はおしゃれに、贅沢はほどよく味わう。節度あるラグジュアリーこそが、いま最高にCOOL!といえるでしょう。

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生駒 芳子 (Ikoma Yoshiko)

プロフィール
生駒 芳子 (Ikoma Yoshiko)

VOGUE、ELLEを経て、2004年よりmarie claireの編集長を務めた後、2008年に独立。現在はファッション、アートからエコ、社会貢献、ライフスタイル、女性の生き方、クール・ジャパンプロジェクトまで広い視野でトピックを追い、執筆、講演、プロジェクト運営を通して、新しいメッセージを発信するジャーナリスト、プロデューサーとして活躍中。

Blog : 1oven.com / blogs.glam.jp
Twitter : yoshikoikoma

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