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いろいろ学べます! Vol.79

陸上競技観戦を楽しもう

② 短距離

「陸上競技は種目が多いから分かりにくい!」という方のための、各種目の観戦ポイントをご紹介します。

【短距離】

■100m

スタートは緊張の瞬間です。選手が全神経を集中し号砲が鳴る瞬間を待ちます。応援の皆さんも、息を凝らしてその瞬間に注目してください。この静寂はトラック種目の醍醐味です。

スタートの合図は、400mまでの種目では、「On Your Mark(位置について)」「Get Set(用意)」の後、号砲が鳴ります。800m以上の種目では、「位置について」の後に号砲です。

400mまではスターティングブロックを使い両手がグラウンドに触れる"クラウチング"スタートが義務付けられており、一方、800m以上のレースで選手は手をグラウンドに触れてはいけません。

混成競技を除くトラック種目では、不正スタート(通称:フライング)は各レースで1回しか許されません。2回目以降にフライングをした選手は、たとえ彼(彼女)にとって最初であっても失格となります。

ゴールと表現されることがありますが、英語ではfinish(フィニッシュ)ですから、海外の競技会でgoal(ゴール)と言っても理解してもらえません。選手の"胴体"が5cm幅のフィニッシュライン手前端に到達したときを"フィニッシュ"と定義します。この"胴体"は厳密にいえば"トルソー"と呼ばれる部分で、頭、首、腕、脚、手、足を除いた部分を指します。日本選手権では、記録の計測と順位の判定に写真判定システムが使用されます。このシステムには、選手がフィニッシュラインを通過する瞬間だけが撮影できる時計内蔵の特殊なカメラ"スリットカメラ"が使われています。

こうして撮影された選手のフィニッシュ写真には100分の1秒ごと時間を示す縦線が刻まれており、画像に写っているトルソーがどこにあるかを読み取ることで、選手の順位と記録が判定されます。この判定をする審判員を"写真判定員"といいます。記録は1000分の1秒まで読み取れますが、発表は100分の1秒に切り上げられます。これが同記録でも異なる順位となる理由です。一方で、まったくの差が読み取れず同着ということもありえます。

100mで横一線でフィニッシュしたレースのときに「写真判定で順位が決定した」という記事が掲載されることがありますが正しい表現とはいえません。微妙な判定のときだけ写真判定を使って順位を決めているのではなく、どのレースでも写真判定で記録と順位を決めています。

■200m

200mまでの短距離走跳躍の走幅跳三段跳は、風の影響で記録が変わるので、追い風が2.1m以上と表示された記録は参考となり公認の対象とはなりません。記録表や表示板などでは、追い風を「+」向かい風を「-」で表記します。追い風が1m違えば記録も0.1秒ほどの違いがあるというデータもあります。

100mと100mハードル、110mハードルは直線を使用するのでスタートラインは横一線ですが、レーンを使ってスタートする200m、400m、800m、400mハードルでは、階段式スタートとなります。選手が平等に同じ距離を走るためです。

この各レーンの距離ですが、第1レーンではフィールドとの境界にある縁石からの30cm、第2レーンより外は、内側にある5cmの白線の外側から20cmの場所で計測されています。

レーンは、走る方向に向かって左側のラインの外側から右側の外側までが自分のものです。特にカーブを走るレースでは気をつけなくてはなりませんが、内側の白線を踏むと隣のレーンに侵入したこととなり失格の対象となります。外側の白線は自分のレーンの一部ですから踏んでもかまいませんが、好んでそうする選手はいません。200mや400mの選手にとってはいかに上手にカーブを駆け抜けるかも技の見せどころです。

以前、陸上競技ルールでは、コースという言い方をしていましたが、今ではレーンです。これも英語では、laneであり、courseと言っても海外では通用しません。

■400m

400mはスタートからフィニッシュまで決められた自分のレーンを走らなくてはなりません。2箇所の大きなカーブを走るために、スタート地点は第1レーンと第8レーンとではとても大きな差になります。そのため選手にピストルの号砲が同じタイミングで届くよう工夫がされています。スターターは全選手が見渡せる場所に立つことは大事なことですし、声が同時に届くようスピーカーが用意されたり、さらにピストルと連動し同時にスタートの号砲が鳴る"信号器"が設置されています。

トラック種目の予選では、「3-2+2」といった表記をみかけます。これは次のラウンドへの進出基準を示しています。3組あって、各組2着までに入った計6人は、自動的に次のラウンドに進出が決まり、さらに3着以下の全選手の記録を比較して上位2人もまた次ラウンドに進出できるという意味になります。

これを場内アナウンスでは「予選は3組あり、各組2着までと、3着以下記録の上位2名が決勝進出となります」と紹介されることになりますが、陸上通の間では「3組2着プラス2」で意味が通じます。

なお公式記録には、着順で次ラウンド進出の選手は"Q" 、プラスで進出は"q"と区別して表示されます。
Qは"QUALIFIED(資格を得た)"の頭文字でオリンピックや世界陸上でも使われます。

この"プラス"ですが、予選にはありますが、決勝の前に準決勝が2組でおこなわれるときにはありません。「2-4」つまり2組4着が決勝進出となり順位が優先となり、2つのレース間での記録の良し悪しは加味されません。100mのように風の影響を顕著に受ける種目の場合、組によって記録にも大きな差がでることがありますから組ごとの順位を重視するのです。

予選を終えた準決勝の組分けの決め方も順位優先の考え方です。「4-3+4」のレースのときは、各組1着の選手の記録順A、B、C、Dと序列が決まり、2着の記録順E、F、G、H3着でもI、J、K、Lそしてプラスの4名の記録M、N、O、Pと序列が決められます。そのうえで2つの組のレベルが均等になるようにつぎのパターンで組分けされます。

例)

ひとつの組 ADEHILMP
もうひとつの組 BCFGJKNO
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レーンの決め方にもルールがあります。8レーンのトラックでは、上位4人(チーム)は中央4つのレーン(第3~6レーン)、それに続く中位の2人(チーム)は外側の2レーン(第7~8レーン)、下位の2人(チーム)は内側の2レーン(第1~2レーン)に割り振られそれぞれ抽選によりレーンが決まります。

先の組分けの解説の2つの組を例にとると、3~6レーンにはいれるのは、ADEHBCFG7・8レーンにはI、LJ、K、1・2レーンにはM、PN、Oとなります。

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【資料・情報ご提供】

財団法人日本陸上競技連盟
http://www.jaaf.or.jp/fan/
日本陸上競技選手権観戦ポイント
http://www.jaaf.or.jp/taikai/531/point_of_view.html
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