

地理・気候:
5000年もの歴史を誇り、多様な宗教・言語・文化を持つ民族が一つの文化圏を作っているインド。2011年の国勢調査によると人口は12億1000万人。インドの国土は、山脈、谷、砂漠、熱帯雨林、肥沃な平野、乾燥した高原、沿岸地域などの様々な地形が組み合わさってできています。世界最大の民主国家であり、バーラットあるいはヒンドゥスタンとも呼ばれるインドは、ユニークで極めて多様な文化と自然を備えています。
インドは、ヒマラヤ山脈により、アジアの他の地域と分断されています。ヒマラヤ山脈は、地球上で最も標高が高くて新しい、現在でも成長を続けている山脈です。その威容にふさわしく亜大陸とも呼ばれるインドは、3つの大きな海に面しており、どのような世界地図でもすぐに見つけることができます。この大きな三角形の半島状の国は、東側をベンガル湾、西側をアラビア海、南側をインド洋と接しています。
インドには、考えられる限りのあらゆる地形があります。数多くある山地や国立公園では、エコツーリズムやトレッキングが存分に楽しめ、その自然の広大さは誰にでも素晴らしい体験を味わせてくれます。インドの北から南にかけては2,000マイル(3,200キロ)の海岸線が伸び、島国のスリランカがインドから絞り出された大きな涙のような形で海上に浮かんでいます。また、シナプスのような岬の地形がマンナル湾を形成しています。
またインドは土地が広く、地形もさまざまで、気象条件が多岐にわたっているため、この国の気候を一言で表すのは容易ではありません。季節は4つ、冬(1月と2月)、夏(3月から5月)、モンスーン(雨季、6月から9月)、モンスーン明け(10月から12月)に分かれています。
言語:
連邦公用語はヒンディー語、他に憲法で公認されている州の言語が21あります。州によって公用語は異なり、英語が補助公用語となっています。
宗教:
ヒンドゥー教徒80.5%、イスラム教徒13.4%、キリスト教徒2.3%、シク教徒1.9%、 仏教徒0.8%、ジャイナ教徒0.4%
物価:
ニューヨークの国連本部から世界各国に派遣されている国連職員の海外勤務手当の算出のために作成された赴任地別の生計費指数によると、ニューヨークを100とした相対的格差で東京が138.4に対し、インドのニューデリーは83.6となっています。大学の初任給は日本が約20万円で、インドでは約2万円となります。嗜好品や高級店の値段が高く平均を上げているだけで、地元の食堂等で食事すれば50~60円程度、ミネラルウォーター1Lは25円程度となります。
住居:
インドの家賃は都市によってさまざまです。しかし、良質な集合住宅に入りたいのならば、月々約9,000ルピー(約1万7,000円)は支払わなければならないでしょう。
通信:
インドはインターネットでも世界とつながっています。都市部の世帯ではほとんどの家庭で、高速インターネットにアクセスできます。現在では、地方にもインターネットが行きわたり、ごく普通に暮らしている人たちも、世界とコミュニケーションを取る方法や世界の流れに遅れずについていく方法を学んでいます。また、電話網がきめ細かく張り巡らされており、どの道路にもほぼ電話のブースが1つ設置されており、市内通話、長距離通話、ダイヤル直通国際通話が可能です。
衛生・医療:
インドは水事情が悪く、上水道は1日に数時間程度しか供給されません。そのため多くの家庭ではタンクを設けて水をためています。水道水は水道管の破損のために汚染されていることが多く、タンクも汚染されやすいため蛇口から出る水をそのまま飲用に供することはできません。ニューデリーやムンバイといった都市部では自動車などの排気ガスによる大気汚染が著しく、喘息などの呼吸器系疾患の誘因となっています。
病院については、公立病院は安価ですが不衛生なところが多く、ほとんどの邦人が私立病院を受診しています。都市部には最新の医療機器をそろえた病院がいくつかあります。高度先進医療を行える病院もありますが、ごく一部と考えた方がよいでしょう。
就労ビザ:
外国人の就業が制限されている業種はありませんが、雇用状況が逼迫する中で、政府は外国人労働者の受け入れを抑制する動きをみせています。中国や周辺国の安価な労働力が大量に流入していることを問題視した政府は、09 年にビジネスビザによる就労行為を大幅に規制する厳しいビザ発給基準を発表しました。熟練労働者・技術者で、且つ、年間2万5,000ドル以上の所得を保証する必要があります。就労ビザを有する者の家族も、同期間有効の滞在ビザ(Xビザ)の発給を受けることが可能です。就労ビザは原則として、初回に限り3年の数次ビザが発給され、以後、1年ごとに最大2年までビザを延長することができます。
また、2008年11月より、インドで働く駐在員を含む外国人労働者に対し、従業員積立基金および従業員年金基金への加入が義務化されました。これはインド国内外で支払われる基本給、インフレ手当、特別都市手当、残留手当などのうち、それぞれ月々12%ずつ基金に積み立てなければならないとするものです。なお積立金引き出し(解約)に関する通達の中で、外国人労働者による返還申請の条件として58歳以上という年齢用件が加えると発表しています。現状では、ほとんどの積立金が帰任時の申請により返還されているようですが、今後の対応は不透明です。
魅力:
インドはソフトウェアや金融サービスにおいて高度な熟練労働者の主要な輩出国となっており、他の部門では製造業、製薬、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、通信、造船、航空、観光、小売が高成長の兆しを見せています。
「海外在留邦人数調査統計」(2010年10月1日現在外務省)によると、海外に進出している日系企業の数は57,332社、そのうちアジアが40,189社、インドには1,228社が進出しており、同調査前年比117%となっています。
慢性的な熟練労働者不足のため、賃金上昇率は高くなっています。外資を含めた企業立地が急速に進む中、即戦力になる技術者やマネジメント人材は逼迫しており、特に都市近郊ではサービスセクターとの人材の奪い合いなどが生じています。
経済:
2010年の名目GDPランキングでは10位、アジアでは中国・日本に続いて3位、経済成長率は5位となっています。
主な輸出品目は、機械機器、石油製品、化学関連製品、既製服、宝石類、農産物となっており、主な輸入品目は輸入 原油・石油製品、資本財、金・銀、宝石類 、有機・無機化学品となっています。
インドは独立以来、輸入代替工業化政策を進めてきましたが、1991年の外貨危機を契機として経済自由化路線に転換し、規制緩和、外資積極活用等を柱とした経済改革政策を断行。その結果、経済危機を克服し、高い実質成長を達成しました。今後も社会的弱者救済等の基本政策に基づいて農村開発や雇用対策に優先的に取り組むとともに、外資規制緩和や国営企業民営化等の経済自由化政策を継続するとみられています。
関連リンク:https://candidate.manpower.com/wps/portal/INMPNet (マンパワーグループ インド)