働き方改革推進のヒントは従業員の声から

2019年1月29日

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働き方改革関連法、ついに施行

いよいよ2019年4月1日より「働き方改革推進法(正式名称:「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」)」が順次施行されます。

対応の主なポイントとして「長時間労働の是正」「年次有給休暇の確実な取得」「同一労働同一賃金」「多様な働き方の推進」などが挙げられますが、まず皆さんが最初にイメージされるのは「長時間労働の是正」ではないでしょうか。

「長時間労働の是正」を例にとると、従来は一定の要件を満たせば会社の取り決めで時間外労働の時間を自由に設定できていましたが、改正後は原則として月間45時間、年間360時間が上限となり、超過した場合は罰則が適用されるようになるなど、法律による規制が強化されました。

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出典:厚生労働省 労働基準局 労働条件政策課 「労働時間法制の見直しについて」

また、「年次有給休暇の確実な取得」では、年次有給休暇が年10日以上付与される労働者に対して、そのうちの年5日について使用者が時季を指定して取得させることが義務づけられます(労働者が自ら申し出て取得した日数や、計画的付与で取得した日数については、控除可能)。

これにより、対象となる労働者は必ず年に5日は年次有給休暇を取得する必要があり、欧米諸国と比較して非常に低い水準(欧米諸国ではほぼ完全取得されている状況に対して、日本の平成29年での取得率は51.1%※)である日本の年次有給取得率の向上が期待されています。
※厚生労働省 「平成30年就労条件総合調査」より

多くの企業では、時間外労働の抑制や年次有給休暇の取得促進などの、働き方改革推進法への対応を進めるために、何らかの制度の導入や、その検討を実施していますが、制度の設定だけで対応が済むというものではありません。
それだけでは、むしろ企業の体力の低下を招く結果となることもあります。

働き方改革への取り組みに難航する企業の共通点とは

マンパワーグループでは、東京都が行う「TOKYO働き方改革宣言企業」制度による都内企業の働き方改革の推進に向けた取り組みの一端である巡回・助言事業を受託し、訪問コンサルティングを実施しています。

コンサルティングの場では、働き方改革に向けて取り組みを進めているものの、「なかなか現場に浸透しない」「忙しすぎて何から手をつけてよいか分からない」など、なかなか思うように取り組みが進まないという声を耳にすることがあります。

それぞれ具体的に状況を伺うと、取り組みが難航している企業に一つの共通点がありました。
それは、「働き方改革推進法」への対応姿勢が、法律を守ることを目的とした企業コンプライアンス中心に偏っており、会社(経営者)目線で一方的に取り組みを進めているという点でした。

「働き方改革」実現のために

働き方改革の本来の目的は「企業の生産性の向上」と「働く人のワークライフバランスの実現」であり、この両輪がうまく回ることによって初めて働き方改革は実現されます。
働き方改革を実現するには「会社のため」だけではなく「従業員のため」という目的を持ち、会社と従業員双方の目的意識を合致させることが重要です。

会社と従業員双方の目的意識を合致させるために、まず必要なことは現状の把握です。
状況把握の方法にはアンケートやヒアリング、勤務実態の確認の他、ストレスチェックの分析結果なども参考にし、会社の状態を客観的に捉えます。

現状の分析を行った後は、次のステップとして「なぜ働き方改革を進めるのか」「従業員には何を期待するのか」「具体的にどのような組織を目指すのか」「そのためには何を行うのか」を考えていきます。
このとき、これらの計画を会社側だけで考えるのではなく、部署単位などでミーティングを行い、従業員の意見を吸い上げることが重要です。
具体的な計画として、「企業風土」「従業員の意識改革」「人材の育成」などのソフト面と、「制度改定」「業務の改革」「設備の導入」などのハード面の、双方からのアプローチが考えられます。

新たな仕組みはすぐに組織に馴染んでいくものではありません。新たな仕組みを定着させるためには、長期的な視点でPDCAを繰り返していくことが大切です。

最後に

労働力人口の減少が進み人材確保の困難度も高まるなか、退職者の増加は会社経営にとって致命的なことになりかねません。
そのためには、会社側と従業員側の双方が足並みをそろえて労働環境を整備していく必要があります。

  • ・大切な人材を失わない
  • ・人材とともに、会社独自の技術や育成してきたスキルも失わない
  • ・柔軟な働き方を可能にすることで、より多くの人材が活躍できるようになる
  • ・場所や時間にとらわれない働き方は、BCP対策としても有効

労働環境の向上によって得られるこれらの効果が、生産性向上にも大きく寄与することは言うまでもありません。

会社側は「働かせる」から「働いてもらう」という観点で従業員の声を聞く必要がありますし、従業員側も受け身一辺倒ではなく「自分自身で働き方を選択する」という観点が必要でしょう。

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