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調査データ

人事担当者の約8割が「賛成」のジョブ型雇用、そのメリット・デメリットとは?

2021年2月22日

特定の職務(ジョブ)に対して必要な経験・スキルを持つ人材を雇用する「ジョブ型雇用」では、職務単位やプロジェクト単位で採用・選考が行われます。今まで日本では、終身雇用を前提とした「メンバーシップ型雇用」がスタンダードでしたが、ここ数年で、ジョブ型雇用を取り入れる企業が増加傾向にあります。そこでマンパワーグループでは、企業の人事担当者を務める20代~50代の男女400名を対象に、ジョブ型雇用に対する賛否や導入の状況について調査を実施しました。今後の採用の参考にしてみませんか?

調査時期
2021年1月
有効回答
20~59歳の人事担当者 400人

目次

ジョブ型雇用の導入には、人事担当者の約8割が賛成

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企業で人事担当者を務める20代~50代の男女400名に、ジョブ型雇用の導入に賛成か聞いたところ、全体の約8割が「賛成」(76.3%)と回答しました。従業員数の規模別に見ると、「100人以下」の企業が15.4%であることに対し、「501人以上」の企業では32.9%と、規模が大きい企業の人事担当者ほど賛成の割合が高い結果となりました。従業員規模が大きい企業ほど、ジョブ型雇用の導入に積極的であるといえそうです。

ジョブ型雇用に対する賛否、それぞれの理由とは?

■ジョブ型雇用 賛成派の声

ジョブ型雇用に対する賛成派の理由としては、企業側の視点では、「即戦力人材を確保できる」「専門領域の人材を雇用できる」という声が多くあがっていました。雇用される側の視点では、「自分の専門分野、得意な分野を極める働き方に魅力を感じる」、「自身のスキルをより明確に生かせる」などの声が見られました。

・必要な人材を必要な期間のみ採用するため、企業としてのメリットが多い(男性・46歳)

・即戦力がほしいから。専門分野に強い人材を採用したい(女性・48歳)

・特定の技能や能力を持っている人材を雇用することは、自社の成長につながりそうだから(女性・34歳)

・新人教育の時間短縮ができる(女性・59歳)

・多様な働き方を用意することで、良い人材が集まりやすくなる(男性・49歳)

・社外から有能な人材を確保するためには、既存の人事制度の枠に当てはまらない採用をすることも必要(男性・54歳)

・コロナの影響でテレワークとなり、企業における働き方も変化しているので、取り入れてもいい(男性48歳)

■ジョブ型雇用 反対派の声

一方、反対派の理由として、企業側の視点では、「継続的な人材確保が難しい」「帰属意識が薄れる」「総合職としての多様性が必要」などの意見が目立ちました。雇用される側の視点では、「有期雇用によるモチベーションの低下」、「専門性を持つ人材の方が少ないため、会社側の良いように搾取されることになるのでは」といった不安があるようです。

・ジョブ型採用は短期的な視点であり、中長期的な視点での採用ではないから(男性・59歳)

・長期的なプロジェクトを組みづらい(男性・48歳)

・会社に対する帰属意識が薄れる(女性・30歳)

・給与体系の設定が複雑になり、管理が煩雑になることが予測される(男性・50歳)

・専門職ではなく、総合職としての多様性が必要(男性・56歳)

・無期雇用でないので、継続雇用されるか不安(女性・46歳)

全体の約2割がジョブ型雇用を導入。検討中を含めると半数近くに

現在の勤務先でジョブ型雇用を導入していますか

現在の勤務先でジョブ型雇用を導入しているか聞いてみたところ、全体の約2割がジョブ型雇用を導入(試験導入も含む)していることがわかりました。「導入に関する起案があり、検討している」「導入の起案を考えている」といった検討中を含めると、全体の半数近くがジョブ型雇用の導入を推進している状況です。

従業員規模で見ると、従業員規模が大きいほど、既に導入(試験導入も含む)している比率が高くなっています。検討段階に入っている割合も、従業員規模が大きいほど高い結果となり、ジョブ型雇用は大規模から中規模へ、中規模から小規模へと拡大している現状がうかがえます。

人材育成方針や従業員の働きがいも考慮してジョブ型雇用の導入を

今回の調査では、人事担当者の約8割がジョブ型雇用の導入に賛成していることがわかりました。また、全体の2割強が既にジョブ型雇用を導入しており、検討中などの回答を含めると、全体の半数近くとなる半数近くがジョブ型雇用の導入を進めていることがわかりました。

ジョブ型雇用の推進は、2011年に厚生労働省が主催した「多様な形態による正社員」に関する研究会が契機となっています。そもそもは、「雇用条件が明確に定められていない従来の正社員雇用を、職種や雇用期間、働く地域を定めた多様な正社員雇用へと転換すること」が提言されました。しかし、その一方で、「企業の環境によっては、不合理な格差の拡大や職務の固定化が助長されかねない」という指摘もあり、いまだ導入に向けた議論が続いているのが現状です。

コロナ禍でテレワークの導入が進んだ今、働き方はより多様化しています。多様な働き方の選択肢を提示することは、よりほしい人材の採用につながるといえます。近年では、ジョブ型雇用にならい、新卒採用においても入社後の職種や専門性を明確にした「コース別採用」などを行う企業も増えています。しかし、ただ制度を導入するだけでなく、中長期的な人材育成方針や、従業員が定着するための働きがいや安心感なども踏まえた上で、自社に合う仕組みをつくることが重要になるでしょう。

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