【ITエンジニアが語るキャリアの築き方】キャリアアップに必要なこと

目次

松浦 雅也

執筆者プロフィール

松浦 雅也

システム技術1課
ITエンジニア(掲載当時)

はじめに

キャリアアップに必要なこととして、専門的な知識を習得し、証明するための資格を取得することに重きを置いて考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は私の体験したことを基に、考え方を変えることや人との出会いでキャリアアップは可能であるということについてお話ししたいと思います。体験記になりますので、私的見解でありますこと、ご容赦下さい。

IT業界に入るまで

社会人としての第一歩は鮮魚店からのスタートでした。これはフィッシュ哲学(アメリカで構築された経営哲学)を学んだ際の影響が大きく、魚屋には経営学の基礎が詰まっていると思い、飛び込んだ次第です。
初めは商品の包装から始まり、魚をさばくようになり、接客の仕方と段階を踏み、少しずつ仕入れ、売り上げ管理、資源管理等を行うようになっていきました。その際にコンピューターに触れる機会が多く、コンピューターやIT業界に興味を持ち、もっと知識をつけたいと思うようになり、転職を決意しました。因みに、IT業界に転職してみると、理由はどうあれ、鮮魚店経験者が多かったのは驚きでした。

IT業界での成長

IT業界に飛び込んで、初めて経験したのはOPEN環境の監視オペレーターでした。当初、私はそこで与えられた作業をこなす毎日を送っていました。可もなく不可もなくといった対応をしていたので、必然的に契約延長の話はなく、何度となく案件終了の話が出たものです。一定レベルに達した後はお客様が求めることは常に「」なので、それが出来ていないのであれば当然の結果であったかと。
それでも、私が今もこの業界にいるのは運もありますが、あるひとつの改善活動に携わったことを機に、私の考え方が変わったからだと思います。その改善活動を通して、色々なことを学びました。
今でも自分の仕事をする上での基となっていることは、オペレーターだから与えられたことのみをやっていればよいということではなく、考え、創り、提案するということの重要性です。(ITILのオペレーターの考えには反しているのだと思いますが)
その考えの下に、改善活動を繰り返し行うことを叩き込まれ、試行錯誤を繰り返した結果、少しずつ周りからの信頼技術力が向上し、キャリアアップのきっかけとなりました。
また、私は周りの人に恵まれていました。そういった機会を与えてくれた方達はもちろん、サポートしてくれた皆さんへの感謝の念は尽きません。
その後、ある企業で働いていた時にエクスペリスの社員と一緒に仕事をする機会に恵まれました。話を聞くうちに、共に同じ視点で将来を見つめ、より良い環境で仕事ができ、更なるキャリアアップを見据えられる会社なんだと感じ、つい先日エクスペリスへ渡ってきたのです。ほんの少し考え方を変えただけで、私を取り巻く環境は大きく変わりました。

作業と仕事の違い

先ほどの考えに付随しているのですが、継続して改善活動を行っていく上で、意識していたのは「作業ではなく仕事をする」ことです。よく言われることかもしれませんが、私が教えられた二つの言葉の違いは以下の意味です。

・作業 与えられたことに沿ってのみ業務を行うこと
・仕事 与えられた業務を理解した上で付加価値を生み出し業務を行うこと

作業と仕事の違いを意識しながら業務を行っている人は、オペレーターとして勤務していた中で、数えるほどしかいませんでした。(そもそもオペレーターに求めることではないのかも知れません)
要は、オペレーターだろうが、サービスを提供する上でプロフェッショナル意識をもって「仕事」をして欲しい。それだけなのですが、実践しようとすると中々出来ないものです。
また、理解しているはずなのに実践出来ていない人もいるでしょう。そこには、日本人特有の恥じらい、他の人がやってくれるだろうという考え、面倒である等、様々な背景があります。人それぞれですが、自分で一歩踏み出さないことには何も変わらないですよね。
実際そういったきっかけを与えてもらえないという人も中にはいるでしょう。
ただ、周りを見てください。例えば、オフィスに落ちている今まで見向きもしなかった小さなゴミ。誰も見向きもしない、その小さなゴミをゴミ箱へ捨てるといったアクションも、立派な改善活動です。そうした小さな積み重ねが自身のキャリアアップに繋がっていくと思います。
「私は一生オペレーターで満足です」という人はそれでもいいのかもしれませんが、大半の人はそうでないと思っています。何が自分の為かを考えると、自然と自分がやらなければならないことが見えてくるのではないでしょうか。

おわりに

泳ぐことをやめると、マグロは死んでしまいます。考えることをやめた瞬間、そこで自身の成長は終わってしまうと思います。普通に仕事をしているだけでは気づけないことも、少し視点を変えるだけで色々な改善ポイントが見つかるものです。
当たり前を当たり前と思わず、ちょっと見方を変えてみると今まで見えなかったものが見えてくるかも知れません。

キャリアアップには専門的な知識を習得することも重要ですが、自身のやる気や、人との出会いなども必要となっていることは否めないと思います。
興味をもってチャレンジする人にはそういった出会いも必ず訪れるでしょう。人生の転機となるような出会いを、私たちと一緒に皆さんにも体験してもらいたいです。

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