音声を、映像や画像とともに、テレビやラジオなどで情報を雰囲気に合わせて伝える仕事が「ナレーター」という仕事です。本記事では、ナレーターを目指す人のためにナレーターの収入・仕事内容・なるための方法・必要なスキルなどを解説します。ナレーターの仕事を理解し、今後のキャリアアップにぜひ役立ててください。
ナレーターの給料・年収
声を商品として提供するナレーターは、活躍の場や経験数、担当する番組の人気度などによっても収入差が大きいです。また、ナレーションする時間や台本にかかれた文字数によっても差があり、数千円~数千万円と幅が広いため、平均年収にすると少々低めに感じられます。
年齢別の平均年収を下記表にて紹介します。
年代 | 給与・年収の相場 |
---|---|
20代 | 年収:228万~297万 |
30代 | 年収:218万~330万 |
40代 | 年収:250万~415万 |
50代 | 年収:330万~445万 |
※参考
ナレーターの年収を詳しく解説 平均年収.jp
歩合制であることが多い
ナレーターの仕事の多くは歩合制です。仕事をこなした分だけ収入に反映されます。仕事は1本単位で単価が決められています。カーナビ・駅・バス内の案内など、長期で利用されるナレーションは高額になります。
ナレーターの仕事内容
ナレーターの仕事内容は、以下のとおり実に豊富で幅広いです。
仕事内容 | 詳細 |
---|---|
TV番組 | バラエティ・ドキュメンタリー・ニュースVTR・番宣・通販 |
ラジオ | 朗読・ラジオドラマナレーション・DJ |
CM | 提供・インフォメーション・パブリック・ローカル・ラジオ |
企業VP | 新人研修用・営業用・イベント用・店頭用 |
館内、店内 | 博物館等ナレーション・商店街呼び込みナレーション |
音声 | カーナビ・バスアナウンス・医療機器・銀行ATMなど |
仕事の流れは、一般的に以下のとおりです。
1)台本を受け取る
2)打合せ
3)リハーサル
4)本番
仕事内容は、様々な要望に応える必要があります。魅せる声ともいわれるナレーターは、感性や表現力が求められる仕事なので、俳優が抜擢されることも多くあります。
ナレーターになるための方法
ナレーターになるための方法を解説します。
専門学校に行く
ナレーターになりたい人には、声優専門学校に行くことをおすすめします。
ナレーターは、仕事内容に合わせた演技・表現が求められます。専門学校では以下のようなことを学びます。
・決められた時間の中で話す練習
・発声
・発声のための筋トレ
・抑揚のある話し方、抑揚のない話し方
・番組に合わせた視聴者に印象に残る音声の付け方
などを学べます。声優は訓練として以下のようなレッスンがあります。
・台本の文字をセリフに変える「朗読」
・表現力を鍛える「演技」「ダンス」
・実際のアニメへの「吹き替え(アフレコ)」
・ボイストレーニング
・オーディション対策
声優はなりきって話す訓練が繰り返されるため、ナレーターを目指すにも最適といえます。映画の吹き替えなどにはアナウンサーが起用されることはまれで、多くは俳優・女優が起用されています。
オーディションを受ける
オーディションを受けることも、ナレーターになる方法のひとつです。事務所に所属するナレーターからフリーのナレーターまで、誰でも応募できます。
しかし、オーディションがあってもその機会は多くはありません。まずオーディションは事務所をメインに声がかかることがほとんどだからです。
また、オーディションでは人脈をのある人が有利になるケースも多いです。フリーの人は事務所に所属しないため、人脈やよほどのセンスがないと目にも留まらないことがあります。
どうしてもフリーで活躍できるチャンスが欲しい人は、様々なトレーニングにより、魅力的な声・話し方を身につけられるような日々の鍛錬が必要です。
事務所に所属する
事務所に入ると、ナレーターとしての実力を段階的に上げていくことができるため、自分に合った仕事を獲得できるメリットがあります。
特に大手の声優事務所に所属するのが近道ですが、事務所に入るためのオーディションもあり、こちらも難関です。一案として大手事務所付属の声優学校に通えばオーディションも受かりやすく、人脈も広がり事務所に所属できる可能性が高くなるかもしれません。
事務所を通してのみ応募できるオーディションや仕事を受けられる場合もありますので、事務所に所属するメリットは大きいでしょう。
事務所への所属が難しい場合には、イベント会社などへ就職し実績を積むこともできます。実力を認められれば、ナレーションの仕事を得られる可能性があります。
ナレーターに向いている人・必要なスキル
ナレーターに向いている人がどんな人なのか、どんなスキルが必要なのかを解説します。
ナレーターに向いている人
ナレーターに向いている人は、次のような人です。
・本を読むのが好きな人
・朗読が好きな人
・自分が伝えたいことを上手く表現できる人
・物怖じしない人
・話すのが好きな人
文章を正しく読み、多くの世界観を表す必要があるナレーターには表現力が求められます。
たくさんの本に触れている人は、そういった意味でも向いている人といえます。
ナレーターに必要なスキル
ナレーターになりたい人が身につけておきたいスキルは、以下のとおりです。
・視聴者を惹きつけられる声
・聞き取りやすい声
・正しいアクセント
・正しい発音
・国語力・読解力・表現力・演技力
・暗記力
どこの出身であっても全国の視聴者にむけて標準語で話すことになりますので標準語のアクセントを覚えましょう。また、原稿などがあっても映像を見ながら話す場合が多いので、ある程度の暗記力も必要になります。
ナレーターで高収入を目指すには?
なりたかったナレーターで生計を維持していくためには、多くの仕事を獲得するための営業力や、指名される実力が必要です。高額な単価の仕事を受注できれば、年収はどんどん上がっていくでしょう。
しかし、ナレーターの中で高収入とされるのは限られた人だけです。多くのナレーターは、一般的な職業より低く、安定しないという現実があります。ナレーターとして生計が維持できるようになるまでは、兼業などで別の収入源をもつ人も多いのが現状です。
まとめ
ナレーター職は売れっ子になれば高収入も夢ではありません。しかし、そこにたどり着くまでは、副業をしながら必要なスキルを磨く必要があります。今後、もしくは今の仕事では十分な収入が得られない場合、他の収入源を確保できる仕事を探すなどの対策も必要になります。
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