サービス業の種類とは?混同されやすい接客業との違いまで解説

サービス業の種類とは?混同されやすい接客業との違いまで解説

目次

IT技術の普及で、手軽に情報共有ができるようになり、人々の価値観や嗜好が多様化しています。それにあわせ新しいサービスが提供されるようになり、サービス業へのニーズも高まっています。

この記事では、サービス業への就職を考えている人に向け、サービス業の種類について、その業種・職種別に紹介します。また、サービス業の将来性や、働くための方法なども紹介します。サービス業が、どのような職業であるのかを知り、実際に仕事を決めるための参考にしてください。

サービス業とは

サービス業とは、顧客の「◯◯したい」「〇〇してほしい」といった様々な要求にこたえることが仕事です。専門的な技術や知識、体験など、提供しているものに形はありません。生産と消費が同時に起こり、その場に応じて臨機応変に対応しなければならないという特徴があります。

顧客のニーズを満たすことが仕事なので、顧客のニーズが時代によって変われば、それに伴ってサービス業も変わります。現代では、ニーズが多様化しているので、サービス業の内容や手法も多様化しているといえます。

接客業との違い

サービス業というと、接客業のことであると考える人も多いかもしれません。接客業は、サービス業の一つで、顧客と直接コミュニケーションを取り、もてなす仕事です。サービス業とは、接客業を含め、形のないサービスを提供する業務すべてを指します。

サービス業には9つの種類がある

サービス業には業種に基づいて9つの種類があります。業種とは、会社がどのような事業を行っているかに基づいた分類です。

たとえば、スーパーの店員は顧客と直接関わり、接客をおこないますが、スーパー自体は小売業です。美容院はサービス業です。

美容院の経理担当は顧客との関わりがないのでサービス業界で働いている実感はわかないかもしれませんが、美容院の業種はサービス業です。以下で、業種ごとに詳しく解説します。

情報通信業

情報の伝達や処理、提供を行う業種を、情報通信業と呼びます。また、インターネットに附随するサービスを提供する業種も含まれます。例として、テレビ放送局、出版社、サーバ運営会社などがあげられます。

運輸業、郵便業

鉄道、自動車、船舶、航空機、そのほか運送用具を用いて旅客や貨物の運輸を行う業種です。タクシー会社、郵便局などがあげられます。また倉庫業など、運輸に付随する業種も含まれます。

不動産業、物品賃貸業

不動産の売買、交換、賃貸、管理を行う業種や、産業用器具や自動車などの物品を賃貸する業種を指します。不動産会社、総合リース業、レンタルビデオ店などが含まれます。

学術研究、専門・技術サービス業

学術的研究を行う業種、もしくは設計やデザインなど専門的な知識・技術を必要とし、それらによって顧客のニーズを満たす業種を指します。例として、研究所、デザイン事務所、法律事務所などがあげられます。

宿泊業、飲食サービス業

一般公衆や特定の会員に対して宿泊を提供する業種、もしくは客の注文に応じて調理した飲食物を提供する業種を指します。ホテルやファミリーレストラン、居酒屋などが含まれます。

生活関連サービス業、娯楽業

生活に必要とされるサービスを提供する業種、もしくは娯楽のためのサービスを提供する業種を指します。例として、美容院、火葬業、遊園地などがあげられます。

教育、学習支援業

中学校や学習塾など、教育や学習に関する支援を行う業種を指します。学校教育に限らず、教養・技能などを教授する図書館やピアノ教室なども含まれます。

医療、福祉

医療や保健衛生、または社会福祉および介護に関するサービスを提供する業種を指します。病院、保育所、老人ホームなどがあげられます。

サービス業(他に分類されないもの)

政治団体、神社、大使館などがあげられます。

※参考
日本標準産業分類


以上のように、サービス業といっても、一般的にイメージされるような接客業だけでなく、生活に密着した身近なものから、専門知識を要求されるものまで、さまざまな業種があります。

サービス業に将来性はあるのか?

サービス業に就職を考える人の中には、その将来性に不安を感じる人もいるでしょう。ここでは、サービス業の今後の展望について解説します。

AIに取って代わられる可能性がある職種

サービス業の中でも人間の思考力や想像力を必要としない、単純作業を中心とする職種はAIの発達によって減少していくと考えられます。たとえば、タッチパネル式の注文用端末や、セルフレジなどの利用で、接客業の一部の仕事がなくなりつつあります。今後はますますその傾向が強くなるでしょう。

たとえば、翻訳ソフトの発達により通訳者や翻訳者、自動運転の実用化により運転手、投資判断ができるAIの出現により証券アナリストなど、先端技術によって少なくなっていく可能性があります。

IT技術の進歩で成長が見込める職種

サービス業の中でAIによる機械化が難しいため、今後も残っていくと考えられている職種もあります。
たとえば、医療関係は、患者とのコミュニケーションが重要なので、完全に機械化することはできません。
また、エンターテイメント・娯楽などの、人の想像力が必要な分野は、時代の変化と共にむしろ成長が見込まれます。


サービス業の代表的な職種

ここではサービス業の代表的な職種を紹介していきます。職種とは個人個人が行っている業務を内容別に分けたものです。

販売職

お客さんに直接商品、また、サービスを販売することが仕事です。スーパーマーケット・コンビニエンスストアの店員、ホテルスタッフなどが含まれます。また、ツアーコンダクターなど、形のないサービスを扱う仕事も販売職に含まれます。

技術職

身に付けた技術を顧客に提供する仕事です。その技術のプロとして、製造・開発などに関わったり、顧客に技術を用いてサービスを提供したりします。たとえば運転手、整備士などがあげられます。

専門サービス職

専門性が高く、専門学校や大学で身につけた知識を用いて、顧客のニーズを満たすことが仕事です。医師や弁護士、保育士など、国家資格が必要なものが多いです。

公共サービス職

税金によって運営されている公的な機関で、サービスを提供するのが公共サービス業です。消防士や警察官、教員などが含まれます。

事務・営業職

サービス業は、形のないものを提供する仕事全般のことを示すので、事務や営業、経理などの仕事もサービス業にあたります。

クリエイティブ職

個人の創造力を発揮して、それに対価を得る仕事です。デザイン業やテレビ番組の編集、俳優などが含まれます。

俳優がサービス業に含まれることに違和感を覚える人もいるかもしれませんが、形のないものを提供して対価を得ていることは他のサービス業と同じです。


サービス業で働くにはどうすればいい?

ここでは、サービス業で働くにはどうすればよいのかを紹介します。

サービス業に向いている人

サービス業は、形がない、個別に対応する必要がある、常に変化する可能性がある、などの特徴があります。サービス業に向いているのは、以下の人です。

・自然な笑顔で人と接する事ができる
・コミュニケーション能力がある
・気配りができる
・他人と協力することができる
・臨機応変な対応ができる
・体力がある

技術職・専門職には専門知識が必要

技術職や専門職には、専門知識が必要で、大学や専門学校でその知識を身に付ける必要があります。弁護士や医者などは、知識を身に付けることに加えて、国家資格を取る必要があるので、実際にこの仕事につくのには相応の時間と努力が必要になります。

未経験から始められる仕事がある

サービス業は、業種・職種どちらも多岐にわたっています。サービス業に携わりたい場合、自分にあった仕事をこれらの数多くの職業の中から選ぶ必要があります。サービス業に関連する求人には、資格不要で未経験から始められる仕事もあります。
サービス業は初めてという人は、まずはそのような仕事からはじめてみてはいかがでしょうか。


まとめ

ここまで、サービス業の業種や職種について、詳細に説明してきました。多岐にわたるこれらの仕事の中から自分にあったものを見つけましょう。

マンパワーでは、多様なサービス業の求人があります。
ぜひこの記事を参考に、仕事を探してみてください。

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