人材派遣とアルバイトの違い|それぞれの働き方や特徴を比較

人材派遣とアルバイトの違い|それぞれの働き方や特徴を比較

目次

jobnet

人材派遣とアルバイトの働き方にはそれぞれ違いがあります。例えば、同じ企業で同じデータ入力のお仕事をする場合でも、雇用形態が人材派遣かアルバイトかによってお給料の支払元や契約内容などが異なります。今回は人材派遣とアルバイトの働き方を比較し、それぞれの特徴を説明した上で、派遣社員としての働き方が合っている人のタイプとその理由をお伝えします。

人材派遣とアルバイトの違いとは

人材派遣とアルバイトの大きな違いは、「誰に雇われているか」です。 人材派遣の場合の雇い主は人材派遣会社となり、就業先(派遣先)では人材派遣会社の社員として働きます(間接雇用)。 アルバイトの雇い主は、就業先の企業です(直接雇用)。 そのほかの違いについて詳しく見てみましょう。

人材派遣の働き方

definition-shikumi.png

派遣社員として働くには、人材派遣会社に登録し、お仕事を紹介してもらう必要があります。

派遣社員として働くまでの流れは次のとおりです。

(1)人材派遣会社に登録をする

派遣社員として働く場合、まずは人材派遣会社に登録します。プロフィールや職務経歴・スキル、希望するお仕事内容や就業条件などを人材派遣会社に伝えます。

(2)お仕事の紹介

人材派遣会社は、希望に合わせたお仕事を探し、適したものがあれば連絡をします。このときに条件が合わない場合は紹介を断り、ほかのお仕事を探してもらいます。人材派遣会社が求人サイトを開設している場合は、自身でお仕事を探して応募することもできます。ただし、必ず希望したお仕事に就けるわけではありません。募集要件などに合致していれば紹介となります。

(3)労働契約の締結

派遣先が決まったら就業条件の内容を確認し、労働契約を締結します。

(4)就業開始

お仕事は派遣先の指示に従って行いますが、トラブルがあった場合は人材派遣会社の担当者に相談します。またやむをえず遅刻や早退、欠勤する場合は派遣先に連絡するとともに、給料にかかわるので、必ず人材派遣会社の担当者にも連絡を入れましょう。

単発派遣(日雇い派遣)で働く条件とは

単発派遣とは、派遣期間が1日~30日以内の短い期間の契約で働くことをいいます。

よくある単発のお仕事は、工場内の軽作業やイベントスタッフ、飲食店のオープニングスタッフなどの業務です。しかし、労働者派遣法では日雇い派遣は原則禁止されています。

例外として、下記の条件に当てはまる場合、単発で働くことが可能です。

    • ・60歳以上
    • ・学生(ただし雇用保険適用除外であること)
    • ・年収500万円以上の労働者が副業として働く場合
    • ・世帯収入が500万円以上で世帯の主たる生計者でないこと

また、下記の業務は日雇い派遣が認められています。

    • ・ソフトウェア開発・機械設計・研究開発
    • ・通訳・翻訳・速記・秘書
    • ・事務用機器操作・ファイリング・取引文書作成・財務処理
    • ・デモンストレーション・OAインストラクション
    • ・受付・案内・添乗
    • ・事業の実施体制の企画・立案・調査
    • ・書籍等の制作・編集・広告デザイン
    • ・セールスエンジニアの営業・金融商品の営業

アルバイトの働き方

アルバイトは自分が就業を希望する企業で直接面接を受け、企業と直接雇用契約を結ぶ働き方です。

アルバイト先の指示に従ってお仕事を行い、給料はアルバイト先の企業から直接支払われます。職場内で困ったことがあったときやお仕事を急に休む場合などはアルバイト先の責任者に相談・連絡をします。

jobnet

人材派遣とアルバイトを比較

人材派遣とアルバイトを比較します。

就業期間

アルバイトの就業期間は求人によって異なります。働き方には契約期間が決まっていない「無期雇用」と契約期間が決まっている「有期雇用」があります。働く期間も1日のみ、期間限定、通年などさまざまです。

人材派遣の場合、有期雇用の契約期間とは、就業先で労働契約を結んでいる期間です。派遣先の契約期間が終わり、更新されないと契約期間の満了日に退職になります。ただし、無期雇用派遣の場合は、人材派遣会社と「無期限の雇用」として契約するため、派遣期間が終了しても雇用関係は継続します。

応募方法

アルバイトは、自分自身で企業の求人を探して応募します。その後、企業で直接面接を行い、その結果次第で採用となります。

人材派遣の場合は人材派遣会社に登録後、派遣先を人材派遣会社から紹介してもらいます。

複数の人材派遣会社に登録することが可能で、その中から最も自分に合った派遣先を選んで働くこともできます。

時給

アルバイトのお仕事内容は、未経験者でも応募可能な業務や単純作業など、専門性よりは不足している労働力の補充を求めていることが多く、職種によっては都道府県の最低賃金、もしくはそれに近い時給のところもあります。

人材派遣の場合は、SE(システムエンジニア)など専門性を求められるお仕事の割合が高い分、アルバイトに比べて全体的に時給が高くなります。ただし、お仕事の内容や経験などによって時給には差があり、スキルや資格が不要なお仕事の場合、専門的なお仕事に比べて時給が低くなります。

福利厚生

アルバイトの福利厚生は、アルバイト先の企業によります。要件を満たせば雇用保険、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の適用を受けられ、年次有給休暇も取得できます。

ただし社会保険については、アルバイト先が法人ではなく個人経営の場合、適用範囲外のケースがあるので、社会保険の加入を希望するときは確認が必要です。

人材派遣の場合もアルバイトと同様に、要件を満たすことにより雇用保険や社会保険の適用、年次有給休暇の取得ができます。条件を満たせば、健康診断の受診や産前産後休業や育児休業、介護休業が取れる場合もあります。

また、人材派遣会社によっては法定外福利を充実させているケースもあります。法定外福利では、契約している各種施設や福利厚生プランが利用できたり、スキルアップが目的の研修や講座を、無料もしくは割引価格で受講できたりします。

jobnet

アルバイトより派遣で働く方が向いている人とは

人材派遣とアルバイトは、ともに自分の都合を優先して働けることが大きなメリットですが、次のようなケースにあてはまれば派遣社員として働くことを検討してみてはいかがでしょうか。

働きながらスキルアップしたい人

アルバイトの場合、労働者のスキルアップにつながる働き方ができるかどうかは、雇い主である企業の方針によります。

人材派遣の場合は、2015年に改定された労働者派遣法により、派遣社員に対してキャリアアップ目的の教育訓練やキャリアコンサルティングの実施を行うことが義務になりました。

そのため、派遣社員として働きながら専門的なスキルの取得などキャリアアップにつなげることが可能です。

人材派遣会社によっては、初心者向けのビジネスマナーやOA操作などの研修やe-ラーニングを提供している場合があります。また、将来的なキャリア形成のためにキャリアコンサルティングを受けることもできます。

派遣社員は同じ業務でも複数の企業でキャリアを積む機会が多いため、企業ごとに異なるお仕事のやり方を覚えることにより、実践的なスキルを身に着けられることも魅力のひとつでしょう。

希望条件に合うお仕事を探したい人

アルバイトをしようと思ったら、希望に合った就業先を自分で見つけなくてはなりません。また条件にあった場所で就業できても、実際の条件が違っていたり、職場の雰囲気になじめなかったりした場合、自ら職場に改善を求めることが必要です。

人材派遣の場合、職種や勤務地、勤務時間などの希望の条件を登録することで、人材派遣会社から派遣先を紹介してもらえるので、自らお仕事を探すより効率的です。また、事前に就業先の雰囲気などの情報を得ることもできるので、納得した上で応募することができます。

就業時に「労働条件と実際の就業内容が違っていた」などのトラブルは、人材派遣会社の担当者に連絡をすれば対応してもらえます。

継続してお仕事を紹介してほしい人

有期雇用の派遣社員の場合は、契約期間が終了した際に派遣先から更新依頼があり、了承すれば同じ職場で継続して働くことができます(ただし、労働者派遣法の定めにより同じ部署で働ける期間は原則最大3年間まで)。

契約期間満了後、更新を希望しない場合や就業先から更新の依頼がない場合は、就業先との労働契約は満了となります。次のお仕事の紹介を希望する場合は、人材派遣会社に依頼を出しておきましょう。

jobnet

まとめ

人材派遣とアルバイト、それぞれの働き方の違いをよく理解して自分にあったスタイルでお仕事を探しましょう。もし、もっとお仕事のスキルを高めたい、将来のためにキャリアアップを図りたいと考えているのであれば、派遣社員として働くことは数々のメリットがありますので、ぜひチャレンジしてみてください。

SNSでシェアする

  • ツイートする
  • facebookでシェアする
  • LINEで送る
  • LinkedInでシェア
  • はてなブックマーク

SNSでシェアする

  • ツイートする
  • facebookでシェアする
  • LINEで送る
  • LinkedInでシェア
  • はてなブックマーク