転職のタイミングは勤続年数、年齢、準備期間を計算して実行

勤続年数、年齢、準備期間......　冷静に分析し実行する

「転職の成否を分けるポイント」はどこにあるのでしょうか。
それは、自分をいかに優位に立たせ、余裕を持って戦えるかどうかにあります。そこに確信を持てる時こそが絶好のタイミングなのです。そのためにどんな条件が必要なのかを整理し、具体的な対応策を考えてみましょう。

転職市場で自分の売り時はいつなのかを冷静に分析する

自分にとって転職の絶好の「タイミング」はいつか。それは企業が求める経験・スキルと合致したときです。わかりやすい例として、まず年齢を考えてみましょう。
業界によって多少の違いはあるものの、年齢によって求められるものは違います。キャリアの浅い20代。急いで転職するよりある程度の実績を積むまで待ったほうが有利になる場合もあります。30代ではズバリ即戦力となることが求められます。転職先として考えている企業で自分は即戦力になれるか。そのために何が必要かをじっくり考えてみることが大切です。40代では即戦力であると同時にマネジメントスキルや転職後どうキャリアを積んで行くかという深く掘り下げたビジョンも問われます。すでに明確に考えがあるのなら志望分野の企業の事情に詳しい専門家と相談しながらタイミングを図ることも必要でしょう。

年齢から逆算して、準備期間をたっぷりとる

未経験の業界にチャレンジする場合、業界や職種によって違いはあると思いますが、一般的には25歳、30歳、35歳ぐらいに採用のハードルが高くなるといわれています。今の自分はどの年齢に近いかによって準備の時間も変わってきます。共通するのは、十分な準備をしないままで転職活動に入ると、予想していなかったことがおきて結局時間を取られてしまい、納得の行く活動ができなくなってしまうということです。準備期間の目安として考えたいのは、

・自分のキャリアとスキルを客観的に評価する
評価してみて自分にはスキルが足りないと感じたら、スキルアップのための勉強時間や資格を取るための期間も準備するとよいでしょう。

・志望する業界や職種の情報を集める
志望する企業の求人状況や採用基準、応募条件の傾向や採用募集をする時期をチェックしましょう。可能であれば、業界主催の説明会やセミナーなどに参加するのもよいでしょう。

・自分の仕事の状況を確認する
転職するタイミングとして忙しい時期の退職を避けるのも重要です。後任者探しと業務の引き継ぎ、現在担当している仕事の終了などです。円満退職するために、これらの対応にどのぐらいの時間が必要かもきちんと計算して準備期間に加えましょう。

どうですか、自分にはどのぐらい準備に時間が必要ですか。よく「3ヶ月が目標」といわれますが。そこは人それぞれです。これらを確認することは、転職するために必要な準備期間を正確に読むのに役立つのはもちろん、活動の手順やタイミングの設定、自己PRを考える上でも重要なポイントになります。情報収集や転職スケジュールづくりなど転職の準備のスタートに早過ぎることはありません。転職を真剣に考えたいなら、すぐ実行です。

意外な落とし穴？　勤続年数も要チェック

これまでの職歴のチェックも忘れないでください。特に20代で転職を考えている人にチェックしていただきたいのは、これまで短期の転職を繰り返していないかということです。採用選考の時に、「短期の転職を繰り返しているのには長続きしない理由があるのではないか？」と不利になる場合があります。また、1社で数年経験している方に比べ、担当業務の知識が足りない場合も多くスキル不足と判断されることもあります。
自分の夢に向かってステップアップしたいという理由で転職を繰り返すのは、間違っているとは思いません。しかし、自分に合わないとか、会社に将来性を見いだせないとか自己都合が理由の転職はできる限り避けたほうが賢明です。勤務期間としては1社あたり3年は勤務していることが理想です。
逆に失業している期間が長くなるのも「何か問題があるのでは？」と判断されてしまいます。年齢、勤続年数、そして準備期間。真剣に自分と向き合い、冷静に自分を分析し、自分自身で納得することができたら、さっそく転職に向けて動き出しましょう。あなたにとって転職の絶好のタイミングが必ず訪れるはずです。

プロフィール

I.S

入社10年目、アカウントセールスを経てスタッフコンサルタント主任

数年前に取得したキャリアカウンセリングの資格を生かし、多くの求職者のお役に少しでも立ちたいと思っています。

趣味	オルガン演奏
好きな言葉	臨機応変
口癖	なるほど
将来の夢	一人でも多くの方のキャリアカウンセリングをすること