人材サービス最新情報
2016年11月30日
人材不足が続く中、各企業では既存社員の成長や満足度向上、定着率アップなどを目的に、様々な研修が実施されています。その中でも「キャリアデザイン研修」は、社員が人生の節目に自身を振り返り、自己理解を深め、今後の仕事人生=キャリアをいかにデザインし、実践するかを考える研修であり、29.8%の企業が実施、27.1%が実施検討していることが、マンパワーグループの独自調査で明らかになりました。企業規模別では規模が大きいほど実施率が高まりますが、100人~300人規模においても15.1%が実施しています。
キャリアデザイン研修は、「自律的に自身の役割、業務目標を考えられる人材の育成」「社内価値だけでなく、市場価値を向上させることの重要性を認識する場」「強みに自信を持ち、今後の強化点を認識する」などを目標に実施されますが、企業側が実施対象として考えている年代層は、30代が70.1%と突出し、次いで40代が53.3%となっています。この結果から、中堅層のキャリアデザインが、早期に自律的人材を作り上げ、組織強化、ひいては業績向上につながるという企業の考え方が見て取れます。
一方、受講者側が受講してみたいと思っている研修内容を調査したところ、いずれの年代においても「自己理解・自己分析」が最も高い数値を示す結果となりました。次いで、20代以外の全年代が「自分の市場価値を知り、社外から見た伸ばすべきポイントの把握」を選んでおり、客観的に見た自分について知りたい様子が伺えます。また、年代が上がるごとに、「特にない」の割合が高まっている結果も出ており、40代・50代の対象者には、会社からのメッセージや研修を実施する目的の説明がより重要となります。
「働く」とは、生涯を支える基礎活動です。それだけに人生の節目ごとに自身を振り返る機会を与えてくれる企業は、「自分を大事にしてくれている」と感じられ、社員の仕事への意欲もグッと高まるのではないでしょうか。