商社の企業別年収ランキング 高収入の理由・仕事内容まで解説

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商社は年収や福利厚生などの待遇がよいといわれており、就業先として希望する人が非常に多いです。特にこれから就職活動を控え、商社の仕事に興味をもっている人は実際の年収がどれくらいなのか気になるのではないでしょうか。

こちらの記事では、商社の平均年収を職種別・企業別で紹介するほか、高収入の理由や仕事内容、商社で働くために必要なスキルについても解説します。商社への就職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。


【職種別】商社の平均年収

ここでは、商社の平均年収を「総合職」「一般職」の職種別で紹介します。

職種平均年収
総合職 15,918,000円
一般職 11,370,000円

20~65歳までの年代の平均値です。年収は一般的に50代がピークである企業が多いです。

※参考
平均年収.jp


【企業別】商社の平均年収ランキング

職種平均年収平均年齢
1位 三菱商事 15,918,000円 42.7歳 ※1
2位 伊藤忠商事 14,609,151円 41.6歳 ※2
3位 三井物産 14,199,000円 42.1歳 ※3
4位 丸紅 13,220,692円 41.6歳 ※4
5位 住友商事 13,041,252円 42.7歳 ※5

※1出典 三菱商事 2018年3月期の有価証券報告書
※2出典 伊藤忠商事 2018年3月期の有価証券報告書
※3出典 三井物産 2018年3月期の有価証券報告書
※4出典 丸紅 2018年3月期の有価証券報告書
※5出典 住友商事 2018年3月期の有価証券報告書


商社総合職の年収は、手当の割合が高い

平均年収の高さが際立つ商社総合職ですが、その理由はボーナスや福利厚生、海外赴任手当など「各種手当」の割合の高さだといえます。たとえば2018年のボーナス支給額トップは住友商事で、その額は「4,680,000円※5」です。

手当が高い理由としては、海外赴任がつきものであること、それもテロが起きる可能性があるような治安の悪い国や新興国へ赴任する場合もあること、また繁忙期は残業も多く、ハードな仕事であるためです。

<海外手当の一例>

手当費用備考
住宅手当 30,000~100,000円/月
医療費 治療などにかかった費用全額
語学スクール費 50,000~10,000円/月 期限設定される場合あり
子供の養育費 10,000~150,000円/月 高校生までの子供の学費など
ハードシップ手当 30,000~1,000,000円 赴任地域の治安状況などに応じて異なる

※5参考
東洋経済オンライン


商社の種類

商社には大きく分けて「総合商社」と「専門商社」の2つがあります。ここではそれぞれの特徴について解説します。

総合商社

総合商社が行う事業は幅広く、商品であれば日用品から航空機までを取り扱います。そしてそれらの輸出入貿易も行います。より具体的には「トレード事業」と「事業投資」が主な仕事です。

前者は需要と供給に応じた商品やサービスを提供するための仲介で、後者は将来性ある企業の株主となり、資金や経営ノウハウを投入して企業価値を高めることを目的とします。

この事業投資のうえで総合商社の強みは、公共事業や国家プロジェクトなどの壮大なビジネスを受注できることです。たとえば2011年に公示されたベトナム・ロンタイン新国際空港の開発事業に三菱商事が参画した件もその一例です。

※参考
独立行政法人 国際協力機構 ハロン-ハイフォン道路バックダン橋整備事業準備調査(PPPインフラ事業)

専門商社

専門商社は総合商社と違い、取り扱う商品やサービスが限られています。専門性・特化性の高いビジネスを運営し、顧客や関連企業と密接に連携しているのが特徴です。事業内容は総合商社と同じくトレード事業や事業投資ですが、中心になるのは前者です。中には総合商社の子会社として、親会社から移管されたトレード事業を柱にしている専門商社もあります。

トレード事業の収益の主は、トレードによる売買マージンです。専門商社は商品の専門知識を生かせるのが強みですが、専門ではない分野への進出が難しくビジネスの規模が限定されます。総合商社の場合は、大規模なトレード事業に携われる分、先読みを外すと大きな損失を出してしまうリスクがあります。



商社の仕事内容

ここでは、商社の具体的な仕事内容について「総合職」「一般職」にわけてそれぞれ解説します。

総合職

商社の総合職は、国内外から商品を仕入れ、輸出や国内企業への卸売りの仲介をして利益を出すのが仕事です。扱う商品によっては海外でのビジネスも手がけますし、ひとつの取引で数億円~数兆円のお金を動かすこともあります。そのため専門知識や語学力が必要で、自社のことだけでなく、取引企業や日本の経済状況などについても日頃から考えておくことが必要です。

また、社内では関係部署との連携を図り、社外では顧客のサポートをしたりするなど地道な仕事もあります。「総合職」というだけあり、事業の広範囲にかかわる仕事です。

一般職

一般職をひと言で表すと「営業・総務・経理などの事務職全般」です。世界中を相手にする総合職を、裏方として支えます。具体的な業務は「発注業務」「取引企業とのやり取り」「書類の作成・管理」などです。ほかにも「会議資料の準備」「備品チェック」など、いわゆる「雑務」も一般職の仕事です。

総合職と違い、海外赴任や出張などはほとんどありません。残業や休日出勤も極めて少なく、仕事とプライベートの両立がさせやすいのも特徴です。ただ、近年は女性の社会進出やITの躍進によって一般職でもより高いレベルの仕事が求められています。


商社で働くのに向いているのはどのような人か

商社で働くのに向いているのはどのような人か、ここでは「総合職」「一般職」に分けて解説します。

総合職

コミュニケーション能力の高い人

総合職では、社内外問わず様々な人とのコミュニケーションが必要です。単なる「会話力」ではなく、「相手のニーズや本音を引き出す力」「相手にとってビジネスで頼られる力」も必要です。また、海外との取引が多いため、一定の語学力も求められます。

チャレンジ精神が旺盛な人

総合職に必須なのはチャレンジ精神です。慣れない土地で知らない人と新しく取引を作り上げることもあります。また、海外で国家プロジェクトなどの新事業を開発することもあります。そのようなハードワークにも果敢に挑める気概が必要といえます。

体力に自信がありメンタルも強めな人

総合職は海外出張・海外転勤も多く、その場合は時差や慣れない生活の中で仕事をしなければなりません。国内で働いていても残業や休日出勤に対応するケースが多いです。そして何より自分の裁量で扱う金額が大きいことで、ときに心身にプレッシャーがかかります。このような理由から、タフな体力やメンタルが求められるのです。

一般職

細かい仕事を正確にやり遂げられる人

一般職には細かい仕事を正確にやり遂げられる人が向いています。事務的業務が主な仕事となるため、数字や期日に関わることが多いからです。ミスや漏れによって大きな損害・クレームが生じるのを、細かなチェックと正確さで防がなければいけません。

自分から積極的に動ける人

一般職とはいえ、書類やパソコンだけを相手に仕事をするわけではありません。全体の業務がスムーズに行くよう、ほかの部署や取引先の人に積極的に関わるのも求められる要素のひとつです。ときにそのような積極性や自主性が、プロジェクト全体の進捗にもいい影響を与えます。

小さなことでクヨクヨしない人

ミスや遅れが生じると、関係部署などから指摘を受けることがあります。そのようなことが起きるたびにクヨクヨ悩んでいては、新たな失敗を生みかねません。「同じミスは繰り返さない」と、仕事で挽回する気概が必要です。


商社で働くために必要なスキル

商社で働くためにどのようなスキルが必要か、ここでは「語学力」「資格」について解説します。

語学力は必要?

海外との取引が多い商社では、ある程度の英語力が求められます。よく目安と使われるのは「TOEIC」の点数です。絶対的なボーダーラインではありませんが「800点」あればかなりのアピールになります。少なくとも「730点」はクリアしておきたいところです。

英語以外では、発展がめざましいアジアで通用する「中国語」や、アメリカの一部地域で第2言語になりつつある「スペイン語」も商社によっては優遇されます。

特別な資格は必要?

商社で働くために特別な資格は必要ありません。ただ面接時に有利、実際に役立つという点で取得する価値のあるものをいくつか紹介します。

簿記

一般職であれば取得しているに越したことはありません。総合職であっても、数字に強いことや数字の仕組みが理解できていることは強みです。

証券アナリスト

証券を扱う業務に携わらずとも、証券に関する知識があれば取引先との専門的な商談や関連企業に対してコンサルタント的な役割を務めることも可能です。

ビジネス法務検定

近頃はどの企業でもコンプライアンス遵守が要求されます。また、仕事には思いがけないトラブルがつきものです。法律に関する知識があれば、問題を未然に防いだり難題をスムーズに解決したりできます。


まとめ

商社の年収の高さは魅力的です。しかしそれは、高いレベルの仕事を責任もって達成することともイコールです。商社での就職を希望するなら、商社に向いている人物像のように「高い誇りと行動力、人間力」でチャレンジしましょう。そのような姿勢が、就職後のやりがいや成果にも反映することでしょう。

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