みなし残業ってどんな制度? どの業界に多いの?

みなし残業ってどんな制度? どの業界に多いの?

「みなし残業」という言葉をご存じでしょうか? 正式には「みなし労働時間制」と呼ばれています。これは、あらかじめ月給の中に、一定時間分の残業代が含まれている給与体系のことを指します。労働時間の正確な把握が難しい職種に適用されることが多いのが特徴です。

あらかじめ定められている残業時間と残業代

みなし残業は、月給の中にあらかじめ規定された時間分の残業代が含まれています。また、企業はこの規定時間を超えた残業に対して、別途残業代を支払う必要があります。この制度の適用については「事業場外労働に関するみなし労働時間制」と「裁量労働制」の2つのケースがあります。

みなし残業の多い職種は

「事業場外労働に関するみなし労働時間制」は、外回りの営業職や、出張の多い企業などに多く見られます。使用者の直接的な指揮監督下にないので、会社が労働時間を正確に把握することができないためです。

「裁量労働制」は、専門業務型と、企画業務型に分かれています。
専門業務型裁量労働制は情報システムの分析や設計業務、新商品や新技術の研究開発業務、マスコミ関係、デザイナー、システムコンサルタント、証券アナリスト、大学での教授研究業務、弁護士、建築士、税理士などが該当します。

企画業務型裁量労働制は、以下にあげた4つのすべてに該当する業務のことをいいます。
1.事業の運営に関する事項(対象事業場の属する企業、対象事業場に係る事業の運営に影響を及ぼす事項)についての業務であること
2.企画、立案、調査及び分析業務であること
3.適切に遂行するには、その遂行方法を労働者の裁量に委ねる必要がある業務であること
4.当該業務遂行の手段及び、時間配分の決定などに関して使用者が具体的な指示をしない業務であること

企業と労働者のメリットとは

この制度の適用によって、企業側は手間のかかる残業代の算出をある程度しなくて済むというメリットがあります。また、労働者側から見れば、たとえその月の残業時間が定められた基準より少なかったとしても一定の残業手当(みなし残業代)を受け取れることが大きなメリットとなります。

みなし残業についての考え方

みなし残業は、労働者側にとって残業時間が少ない時にはうれしい制度です。また裁量制の業務がほとんどなのでスケジュール調整もやりやすいと言えます。 ただし、 残業時間が多い時には、残業代未払いの温床ともなりかねないのもまた事実。本来であれば、残業が多かった月には、定額の残業代を超えた賃金については別途支払ってもらう必要がありますが、そもそも時間管理がしにくいこともあり、現実には支払いがなされずにサービス残業となってしまうことも、まれにあるようです。 なお、手当としてみなし残業代が支払われているのではなく、給与に含まれていて、給与からみなし残業代を引いた額が最低賃金を下回っている場合は違法となります。

労働者にとってメリットも大きい「みなし残業」。給与体系の中で「みなし残業」がどのように設定されており、どのくらいの割合を占めているのか、内容や規定をよく確認してみてください。

プロフィール

D.A

入社22年目、10年アカウントセールスを担当、現在もプレイングマネージャー

仕事で関わった方のその後の活躍を聞くのが何よりも大好物。飲み友達も多数。

趣味 料理
好きな言葉 温故知新
口癖 ちょっといいか?
将来の夢 定年退職後は趣味も兼ねてそば職人

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