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20代若手社員の6割超がストレスを抱える現状が明らかに。その原因の多くは、「仕事内容」と「上司」

2019年7月22日

若者の離職率が上がっている中、2015年の労働安全衛生法改正により、従業員数50人以上の事業者に対してストレスチェックが義務付けられるようになりました。従業員の精神面まで支えていく取り組みは、企業において必須となってきています。
そこでマンパワーグループでは、22~27歳の入社2年目までの正社員男女400名を対象に、「勤務先で感じているストレス」について調査しました。

調査時期
2019年6月
有効回答
400人

目次

若手社員の6割以上が「勤務先でストレスを感じている」と回答

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入社2年目までの若手社員400名に、勤務先でどの程度ストレスを感じているかを聞いたところ、全体の61.5%が「ストレスを感じている」と回答しました。うち、「非常にストレスを感じている」(17.0%)は2割近くを占めています。一方、「ストレスを感じていない」(6.8%)という若手社員は全体の1割弱と、若手社員の多くは何かしらのストレスを抱えていることがわかりました。

ストレスの原因、1位は「仕事内容」、2位は「上司との関係」。どちらも4割超に

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ストレスの原因について聞いたところ、1位は「仕事内容」(43.9%)、2位は「上司との関係」(43.1%)で、どちらも全体の4割を超える高い数値となっています。自由回答では、「覚えることが多い」「仕事に慣れていない」という声が多く、入社したばかりの若手ならではのストレスといえそうです。

また、上司の性格(理不尽、ワンマン、怒りっぽいなど)にストレスを感じている人も多く見られました。

■「仕事の内容」に関するストレス
・覚えることが多く、気苦労を感じてしまう(男性・22歳)
・電話が苦手で、相手から怒られることに対してストレスを感じる(女性・24歳)
・業務マニュアルがなく、把握するまでに時間がかかった(男性・26歳)
・毎日同じことの繰り返しでやりがいがない(女性・23歳)

■「上司との関係」に関するストレス
・理不尽なことを言われる(男性・26歳)
・定期的に食事に誘われ、断れないことが精神的に負担。お酒も飲めないため、給仕をしている気分になる(女性・25歳)
・新入社員でわからないことが多いのに、わかっているだろうと思って接してくる上司がいる(男性・25歳)
・上司からの言葉がきつくて精神的に疲れる(女性・22歳)


また、「仕事量が多い」(23.2%)、「雇用形態や給与・福利体制などの勤務条件」(22.8%)、「自分の将来への不安」(22.4%)、「長時間労働、休暇が取りづらいなどの労働環境」(21.1%)、「仕事の適性」(20.7%)といった項目も2割以上を占め、残業削減や有休取得推進など、環境整備への取り組みが求められているといえるでしょう。

■「仕事量が多い」「長時間労働、休暇が取りづらいなどの労働環境」に関するストレス
・部署全体の平均月残業時間数が40時間。恒常的に忙しいのに、残業代も出ない(男性・26歳)
・有休を取る人が少なく、取りにくい。有休申請を出しても理由をしつこく聞かれる(女性・23歳)
・人によって業務量に偏りがある(女性・25歳)
・タスク量は増加しているのに、賃金に1円も反映されない(男性・23歳)


この他にも、「長く働いている女性社員の例がない」(女性・22歳)など、ロールモデルとなる社員がいないことに不安を感じるケースや、「営業は向いてないし、やりたくない」(女性・23歳)など、適性に合わない配属に対して不満を抱くケースもあるようです。

若手社員が仕事のストレスを相談できる相手は、「同僚(同期)」「友人・知人」「親」

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仕事のストレスを誰に相談しているか聞いたところ、「同僚(同期)」(53.8%)、「友人・知人(50.0%)」、「親」(43.0%)が上位を占めました。年齢の近い同世代は、社内外に関わらず、相談しやすい相手のようです。また、両親と同居をしている若手社員の場合は、日常的に相談しているケースが想定できます。

一方、「上司」に相談する人は25.8%にとどまり、全体の中で5位という結果に。教育担当である上司には、逆に相談しにくいと考える若手社員も少なくはないようです。また、「相談する人がいない」との回答は、全体の8.3%となっており、誰にも相談できずに悩む若手社員も1割弱いることがわかりました。

ワークライフバランス環境の整備だけでなく、指導担当の上司をしっかり教育することも重要

今回の調査では、若手社員の6割以上が「勤務先でストレスを感じている」ことがわかりました。その原因として、教育・指導を担当する上司との関係性や、残業時間数や有休取得体制などのワークライフバランス環境などが、大きく関係しているといえそうです。若手人材のストレス緩和のためには、ワークライフバランス環境の整備だけでなく、指導にあたるマネジメント層をしっかり教育することも重要といえるでしょう。

従業員がストレスを感じず、働きやすい環境をつくることは、人材の流出防止だけでなく、採用率を高めることにもつながります。若者の早期離職が問題視される今、これからの人材確保においては、採用した若手人材をいかに定着させるかが重要なポイントとなるでしょう。

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