数年ぶりの採用再開。採用経験者がいない中でも目標を達成
- 事業内容:
- エンターテインメント
- 採用区分:
- 中途採用
- 採用人数:
- 4名
採用事務代行
営業職の大量採用は厳しく、多くの施策を講じないといけない
他の募集もあり、営業職採用に注力できる時間が限られている
採用事務を派遣社員に依存しており、改善したい
営業職採用に特化した採用事務代行で支援。採用を滞らせることなく引継ぎを行い、品質向上施策の提案も実施
採用事務業務の委託化がスムーズに終了
辞退者が多いことを鑑み、リードタイムを短縮、内定承諾率を改善
採用担当者が新しい施策に取り組める環境ができた
正社員と派遣社員で対応していた採用活動を、採用代行(委託)に切り替えた企業の事例です。採用代行への切り替えで得られた効果と、採用難のなかでの営業職採用の採用事務代行の支援内容についてご紹介します。
クライアントが採用代行を検討した背景には、採用課題改善のための施策に専念したいという事情がありました。
社員1名と派遣社員1名で採用業務を行っていましたが、応募者数をもっと増やしたいにもかかわらず選考辞退も多く、担当者は事務作業を手放さないと施策に取り組む時間が確保できない状況でした。
人材派遣の場合、派遣期間が労働者派遣法により派遣期間は原則3年と定められているため、中長期的な観点での解決法とはならず、また、正社員の増員は会社の方針で実施できなかったため、採用事務の外部委託が検討されました。
採用業務の一部を委託し、少人数でも効率的な採用活動を行える体制を整えることを目的として、マンパワーグループが採用支援に入ることとなりました。
一番の課題は、採用困難な職種である営業職の採用が苦戦していることです。
営業職は、クライアント企業の事業・売り上げに直結する重要な役割を担っています。優秀な営業人材の確保は、競合他社との差別化や業績拡大を図る上で不可欠です。
しかし、営業職は多くの企業で、採用が困難な職種です。特に優秀な営業担当者は業界を超えての争奪戦となり、需要が高いだけに、引き抜きや転職も珍しくありません。また、求職者はより良い待遇や成長機会を求める傾向にあり、内定や選考の辞退が多く、採用活動はますます厳しさを増しています。
採用担当者は年間約100名の営業職採用だけでなく、数十名の高度な専門職採用も任されていました。職種が異なると、求人広告の内容だけでなく母集団形成や採用フローが大きく異なるため、それぞれに対応する必要があります。
しかし、採用担当者は社員1名と派遣社員1名の2名であり、この少人数で採用活動を行える体制整備が急務でした。特に営業職採用は苦戦を強いられており、課題分析と新たな施策を講じなければ改善が見込めない状態だったため、担当者がこのようなコア業務に集中できる環境を整えられるかが、採用の成否を握る重要な要素でした。
営業職の採用はどの企業でも簡単ではありませんが、営業担当者の欠員が増えると売り上げに直接影響するため、現場マネージャーは欠員状況に非常に敏感になっています。さらに、既存社員の負担も大きな懸念事項です。
採用担当者は、現場から「営業人員不足が売り上げに直結する」という強いプレッシャーを受けているうえに、経営陣からも「採用計画達成」という高い目標達成を課せられています。クライアント企業は、現場の期待と採用市場の厳しさの間で最適な採用戦略を模索していました。
マンパワーグループは、採用事務代行をメインに支援しました。
マンパワーグループ | クライアント | |
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戦略・計画 |
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母集団形成 |
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選考 |
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内定・入社 |
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ポイントのひとつは、採用事務業務を担当者と派遣社員からスムーズに引き継ぎ、不要なトラブルを起こさないことでした。まずはクライアントの状況と採用業務の全体像を把握し、担当者のコミュニケーションコストが最小限に抑えるための業務フローを提案。これに基づき、役割分担を決定していきました。
営業職の応募者は毎月約100~200名に上るため、まずは書類選考で応募者を絞りこみ、募集部門に推薦します。その後、結果を回収して候補者へ合否の連絡を行い、面接へ進む候補者については、現場との日程調整も行います。
選考辞退率の高さも課題でしたが、専任担当者が迅速な面接設定と候補者一人ひとりに対する丁寧なフォローアップを行うことで、選考辞退を防ぐよう努めました。
支援のポイントは次の2つです。
厳しい営業職採用で重要なのは、「ただ難しい」と終わらせるのではなく、小さな改善を続けていくことです。そのために重要なのは採用活動の可視化でした。
クライアント企業では全国採用を行っており、エリアごとに採用状況が異なります。競合数や求人媒体の反応率、転職者の動きや転職活動のスピードにも地域性が反映されるため、各エリアの特性を理解し、それに基づいてエリアごとの歩留まりを管理しています。
まず、採用活動の可視化によって現状を把握し、改善ポイントを担当者とすり合わせた上で、KPIを設定。改善施策を継続的に進めることで採用の効率化を図っています。
採用数を増やすために、下記の2点について提案を行いました。
スクリーニング基準の見直しでは、「書類スクリーニングの基準を緩和し、面接での見極めに重点を置く」「スクリーニングの重要ポイントを変更する」提案を実施。
現場担当者の負担を軽減するための書類選考ではあるものの、ここが難しい点でもあり、基準を厳しくしすぎると合格者が減るため、採用活動に支障が出る恐れがあります。かといって、条件を緩和しすぎると採用ミスマッチが増え、入社後の早期退職のリスクが高まります。
最適解を見つけるため、どこを通過基準のポイントにするか、試行錯誤を続けながら改善を進めています。
もうひとつの課題はリードタイムの長さです。書類審査や面接の合否決定は現場担当者が行いますが、忙しさから回答までに時間を要していました。
しかし、営業職のような採用が難しい職種では、長く待たせることが選考辞退の原因になりやすく、改善が必要でした。そこで、書類審査の期間にルールを設け、回答が遅れた場合はオペレーターによるリマインドを実施。これにより回答の回収を早め、リードタイムの短縮に努めています。
クライアント担当者と派遣社員が担っていた業務を委託化したことで、採用業務にかかる工数が大幅に削減されました。業務範囲について綿密に打ち合わせをし、採用フローの認識をしっかり共有できたためスムーズに業務移管が進み、問題なく採用活動を継続できています。
また、面接調整や候補者からの質問対応、辞退時の調整など、頻繁に発生する細かな業務が挟まることによる集中力の低下も改善されました。
とはいえ、営業職の採用に即効性のある改善策はなく、採用活動を継続的に計測・分析し、小さな改善を積み重ねていく必要があります。現在は、分析や施策の検討ができる体制が整い、新施策の取り組みも開始されるようになりました。
経験豊富なオペレーター2名の配置で、想定以上に引継ぎがスムーズに進み、クライアントに負担をかけることなく業務が遂行されていると高く評価されています。イレギュラーな事案に対する柔軟な対応にもご満足いただいています。
また、各地域に合わせて調整された歩留まりなどの指標レポートを提供し、課題分析を支援しています。採用活動の可視化と数値化も、採用代行の大きなメリットとして実感いただいています。
営業担当者より
営業職採用は、一気に改善できるものではなく、さまざまな取り組みを積み重ね、継続的な改善が求められます。採用が難航する企業では、採用担当者が現場や経営陣から説明や改善を求められることも多く、時間が不足しがちです。少しでもコア業務に集中できるよう、手離れの良い採用代行業務を提供していきたいです。
広告出稿や応募者対応、書類回収などの採用事務や、現場部門(募集部門)との調整などの運用業務を代行します。
中途採用の現状を分析し、採用に関する課題を抽出、貴社の状況と採用市況を踏まえたうえでの採用戦略や改善案を提案します。
面接官代行や面接官へのトレーニング、面接マニュアルの作成などを支援します。評価シートの作成、評価基準についてもアドバイスします。
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