難易度の高い営業職採用の採用事務代行
- 事業内容:
- 製造業
- 採用区分:
- 中途採用
- 採用人数:
- 100名
採用コンサルティング
採用事務代行
ダイレクトリクルーティング
エージェントコントロール
ITエンジニア採用に苦戦している
中長期的に採用数を倍増させるためのノウハウが不足している
人材紹介サービスに依存しており、採用が安定しない
採用担当者が1.5名しかいない
ITエンジニアの獲得は難易度が高いため、現状を正確に分析し、様々な施策に取り組むことが必要。採用コンサルティングを活用して現状を分析し、改善点の施策を立案。また、採用代行サービスで人員不足を補い、新しい施策に取り組む体制を構築
ダイレクトリクルーティングの導入により、昨年比18%増の採用を達成
採用人数の半数以上をダイレクトリクルーティングで確保
1.5人の担当体制でも採用活動が可能な仕組みを確立
広報活動による認知度の向上と、口コミポイントの上昇
ITエンジニアの採用に苦戦している企業の支援例を紹介します。ITエンジニアは、募集企業も幅広く、人材性の流動性が高いことから、採用が困難な職種のひとつで、採用には多くの施策を講じる必要があります。
クライアント企業にとってITエンジニア採用は持続的な成長に欠かせない要素であり、採用力強化のために採用コンサルティングと採用代行の導入を決定しました。
クライアント企業が採用代行を導入した背景には2つの理由がありました。
クライアント企業はベンダー(SIer)との協業でシステムやアプリ開発を行っていますが、ベンダーへの依存度が高く、開発スピードやプロジェクトの成功がベンダーに左右されてしまうというIT業界でよくみられる課題を持っていました。
また、社員がプロジェクトマネージャー業務に追われ、新規スキルの習得やITトレンドに関する情報収集など、ITエンジニアとして成長するための機会が減少しているという問題も生じています。
取引先からは、IT戦略を支える中核企業になることを期待されており、自社開発力の強化が必要不可欠であり、ITエンジニアの採用が急務となっています。
クライアント企業は、社員の定着率が高く経験が蓄積されやすい一方、平均年齢の上昇による社員の年齢構成の逆ピラミッド化が懸念事項でした。構成比率が高い年齢層の社員が同時期に定年を迎える前に、世代交代ができている状態にしておきたいという意向がありました。
また、クライアント企業は金融業界に特化したIT企業であり、高度な専門知識が求められます。社員は主にプロジェクトマネージャーとして、ITスキルに加えて金融業界の知識、関連する法律の理解、ベンダー管理能力が必要とされます。新入社員がすぐに独り立ちするのは難しいため、若手を早期に採用しプロジェクトマネージャーとしての育成を進める必要がありました。
ITエンジニア採用がうまくいかなかった理由は、3つあります。
クライアント企業はITエンジニアの採用を人材紹介サービスに依存していたため、人材紹介会社からの候補者の数がダイレクトに採用結果に影響していました。人材紹介には、スクリーニングされた候補者の紹介、候補者に企業の魅力を伝えてもらえるメリットがありますが、手数料の高額な企業に紹介が偏る、期待どおりに候補者の紹介がこないというリスクもあります。
DX推進や新サービス開発の流れを受け、ITエンジニアの需要はIT業界以外にも広がっています。そのため、求職者数不足で紹介手数料が高騰しやすく、採用単価の上昇も懸念されます。
加えて、クライアント企業は他の採用手法の検討など、柔軟な採用体制が整っていなかったことが、採用に苦戦した一因となっていました。
ITエンジニアの年間採用目標は約30名でしたが、採用に専任できる社員はわずか1.5人しかいないという課題もありました。採用が難しい職種ほど、採用手法を増やし、企業の広報活動を強化し、採用活動を分析して適切な施策を講じる必要があります。
さらに、ITエンジニア以外の採用も担当していたため、人材紹介以外の採用チャネルを拡大したくても、ノウハウや人手が不足していました。
クライアント企業は親会社が海外にあり、コンプライアンス基準が非常に厳格に設定されています。機密情報を扱う企業として、これに敏感であることは当然ですが、日本の採用活動で一般的な施策が導入できないなど多くの制限を受けていました。
さらに、承認プロセスが長いため、施策の決定に時間がかかるという課題もありました。社内ルールの変更は簡単ではなく、少しずつ提案を重ねて改善を進めるしかありません。これらの制約の中で、実行可能な施策を検討する必要がありました。
マンパワーグループが提供したサービスは主に3つです。
現状のヒアリングでクライアント企業の弱点を洗い出しました。主な課題は「母集団形成」と「認知度の向上」にあると判断。これらの改善に重点を置くことに決定し、施策の提案と効果検証を行いました。
クライアント企業の個別事情を踏まえた結果、導入可能な施策と社内の制約で導入できない施策が明確になりました。弱点を補うべく、コンプライアンス基準に抵触しないかを丁寧に確認しながら、慎重に採用戦略を策定しました。
新たな母集団形成策として、ダイレクトリクルーティングを提案。ダイレクトリクルーティングは工数とノウハウが必要なため、成功のカギは専任担当者の配置にあります。マンパワーグループの経験豊富なリクルーター1名の派遣が決定しました。
採用コンサルティングで提案した採用戦略(母集団形成や新施策、採用フロー)などを実現するには、オペレーターの増員がかかせません。クライアント企業の社員増員は難しかったため、採用事務についても代行が決定。オフサイトによる専任オペレーターを1名配置し、効率化を図りました。
マンパワーグループの支援により、採用戦略から採用の運用、活動の可視化まで「中途採用のフロー」を一気に構築しました。
マンパワーグループ | クライアント | |
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戦略・計画 |
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母集団形成 |
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選考 |
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内定・入社 |
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支援のポイントは次の3つです。
人材紹介に依存している状況を改善するため、新たな採用手法を提案し、導入しました。
採用困難なITエンジニアの採用では、人材紹介会社への依頼や、転職サイトの広告掲載などの受動的な方法では成果が出しづらいため、ダイレクトリクルーティングのような、企業自ら積極的にアプローチする採用手法を導入し、採用数を拡大する必要があります。
ITエンジニア職は常に多くの求人があり、企業の特徴や仕事内容をしっかりとアピールすることが重要です。優秀なエンジニアは転職市場に現れる前に引き抜きや個人的な紹介によって採用が決まることも多いため、プッシュ型手法の導入は不可欠です。
また、人材紹介会社に対する十分な情報提供と良好な関係構築で、紹介量を増やすなどの取り組みも必要です。既存の人材紹介サービスをさらに有効に活用するためには、各社のパフォーマンスを分析した上で、よく紹介してくれる人材紹介会社には手数料の優遇措置を取る、新規の人材紹介会社を開拓するなど、戦略的に管理しなければなりません。
最初に注力したのは、求める人物像を具体化しクライアント企業の強みを引き出すことでした。ハイパフォーマンスな社員へのインタビューを実施し、ポジションごとに必要なスキルを言語化。同時に既存社員が感じている自社の魅力を把握し、社内で当たり前と思われているポイントでもアピールできる要素をピックアップし、強みも具体的なものにしていきました。
施策の効果を最大限に発揮するためには、「求める人物像」と「強み」を関係者で共有しておくことが、必要です。
ターゲットが明確であれば、企業PRとして作成する動画でも、伝えるべき情報や訴求ポイントを短い時間の中で効果的に伝えることができます。ダイレクトリクルーティングにおいても、どの人材にスカウトメールを送るか、何を伝えるかが明確になります。
また、選考の評価基準も明確になり、評価のバラツキを抑え、入社後のアンマッチ発覚の防止にも役立ちます。
採用フロー構築にあたり、将来的に採用業務を内製化できるよう考慮しました。まずは初年度のフローの確立をもって、採用コンサルティングは終了としています。母集団形成の基本的な考え方を共有し、次年度以降は反省点と改善ポイントを参考にマイナーチェンジできる体制を整えました。
また、人材紹介会社や媒体のパフォーマンスチェックがいつでも行えるよう、レポートを作成・共有し、施策の評価や課題の発見が迅速にできるよう努めています。
採用手法の拡大と認知度向上の施策が功を奏し、採用活動は徐々に改善へと向かっています。
新しく取り入れた施策で即効性があったのはダイレクトリクルーティングです。前年比プラス18%以上の採用が決定し、その半数以上がダイレクトリクルーティングによる採用決定でした。
人材紹介だけでは出会えない人材にアプローチできるのが、ダイレクトリクルーティングの大きな強みです。特に優秀なエンジニア経験者は転職市場には少なく、積極的な採用手法が効果を発揮したと考えられます。
採用担当者1.5人で採用活動を拡大できる体制を整えたことも大きな成果です。人材紹介だけでなく、さまざまな採用手法を取り入れることが可能になりました。
採用戦略の基盤も確立され、クライアントとマンパワーグループで共通認識を持つことができました。翌年以降は採用コンサルティングが不要となり、リクルーターの配置と採用代行に絞ることで、外注費の削減も実現しました。
クライアント企業は多様な人材を採用したいという希望を持っており、この点でも満足のいく結果が得られました。ダイバーシティを重視した組織作りを推進する方針に対し、女性やバイリンガル人材の採用で支援することができました。
さらに多様な人材の採用を促進するために、リファラル採用制度の導入も支援しました。求職者に向けた採用活動だけでなく、社員のネットワークを活用することで、今後さらに採用数を増やしていけると考えています。
マンパワーグループのリクルーターがそれぞれのポジションを深く理解しているという点を高く評価いただきました。
人材紹介会社から紹介された候補者についても、経験やスキルを考慮し、適切なポジションの提案を行っています。このように、ダイレクトリクルーティング以外のサポートも顧客満足度の向上に寄与しています。
また、厳格なコンプライアンス基準のなかでも多様な施策の提案があり、活動分析を含めたプロフェッショナルな支援が受けられたとの評価をいただいています。ポジションやターゲット層ごとに歩留まりを管理・分析し、改善点を見つけて次の施策に反映させる取り組みが評価された結果だと考えます。
営業担当者より
ITエンジニア採用には戦略が必要であり、活動の振り返りや採用実務にも十分な時間をかける必要があります。また、採用コストが高騰しやすく、施策の費用対効果を的確に評価しなければいけません。転職市場も刻々と状況が変化するため、提案した施策がどのような結果をもたらしたかを適切に見極め、信頼できるパートナーとして採用目標達成に向け支援していきたいと考えています。
広告出稿や応募者対応、書類回収などの採用事務や、現場部門(募集部門)との調整などの運用業務を代行します。
中途採用の現状を分析し、採用に関する課題を抽出、貴社の状況と採用市況を踏まえたうえでの採用戦略や改善案を提案します。
面接官代行や面接官へのトレーニング、面接マニュアルの作成などを支援します。評価シートの作成、評価基準についてもアドバイスします。
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