難易度の高い営業職採用の採用事務代行
- 事業内容:
- 製造業
- 採用区分:
- 中途採用
- 採用人数:
- 100名
採用コンサルティング
採用事務代行
地方での大規模な採用が決定した
入社日までに必要人数を揃えなければ、業務に支障が出る
採用担当者が実質1名にもかかわらず増員ができない
地方での大量採用を行うにあたり、採用コンサルティングを活用し、エリアの求職市場を分析し、母集団形成案と採用フローを構築.。短期間で膨大な事務作業が発生するため、採用事務代行サービスを提供し、事務作業の人手不足を補う
400名の採用を期日までに達成
採用担当者を増やすことなく、採用活動を完了
採用フローを確立し、補充採用などの業務を内製化
地方での新拠点設立にあたり、現地での大規模採用を支援した事例です。母集団形成や選考フローの提案に加え、現地での実務運営まで、採用計画と運用を全面的にサポートしました。
クライアント企業では、社内で発生する事務処理を効率化するため、地方の新拠点として3カ所に事務センターを設置する大規模なプロジェクトが決定していました。
新拠点への業務移管に向けて緻密な計画が立てられましたが、成功のカギを握るのは事務センターで勤務する人材の採用です。業務移管のタイミングに合わせ、400名の社員を採用する必要がありました。
研修や業務移管のスケジュールは既に決まっており、採用が遅れると関係各所の予定に大きな影響が生じ、業務に支障をきたす恐れがあります。採用担当者は、これまで採用実績のない地方での大規模採用という大きな課題に直面していました。
採用に関しては、大きく3つの課題がありました。
クライアント企業の本社は都市部にあり、地方採用の経験がありませんでした。都市部と地方では、母集団形成の方法が異なります。都市部では、有名な求人媒体や人材紹介会社の活用で、無数の競合他社との差別化戦略を立てるのが一般的です。
一方、地方では競合の特定と分析が不可欠です。待遇や働き方の特徴を把握し、給与水準などからターゲットを想定します。地域に特化した求人媒体の利用も視野に入れ、魅力的なキャッチコピーなども考えなければいけません。
マンパワーグループでは全国展開を活かし、各地域の市場調査を行います。都市部と地方では異なる特徴がでることもあよくあります。一例をご紹介します。
このように、地域ごとに求職者のニーズや行動特性は異なるため、それらに応じた戦略が必要であり、「いつもと同じ」で進めてしまうと、母集団形成ができないなどの問題が起きてしまいます。
採用担当者の不足も大きな課題のひとつでした。事務センター設立は大規模なプロジェクトであり、採用以外にも入社準備、教育、業務移管フローの策定など数多くの業務が発生します。そのため、採用業務に専念できる人員が足りず、面接のサポートはあるものの、実質的に採用活動の管理を担う担当者は1名のみでした。
この採用担当者も総務との兼任であり、プロジェクトの遂行と既存業務を並行して実施しなければならず、地域特性に基づく各センターの大規模な採用プランを立てるための時間やリソース、ノウハウが圧倒的に不足していたのです。
このプロジェクトは社内業務の移管が目的であり、入社日は変更できません。移管元部門は既に準備を進めており、移管後の人員配置や業務分担の再構築も進行中です。さらに、グループ会社の事務処理も移管するため、採用の遅れは多くの関係者に影響を与えてしまいます。
業務研修に関しても、本社やグループ会社から担当者がスケジュールを調整して派遣されるため、入社日がばらつくと業務に支障が出るだけでなく、教育コストの増加も懸念されました。
クライアント企業の支援策として、提供したサービスは主に3つです。
まず、センターが設置される各地域の求人媒体や求職者の動向を調査し、募集ポジションの年収に基づいてターゲット層を設定しました。そこから、応募者への訴求ポイント、選考基準を提案。エリアごとに利用する求人媒体、競合企業を特定したうえで、他社との差別化ができるポイントを探っていきました。
また、複数の入社日が設定されていたため、会社説明会や面接、求人広告掲出のスケジュールを入社日から逆算して立案。採用歩留まりを予測し、必要な採用人数に基づいて母集団形成の具体的な目標値も設定しました。進捗状況は綿密にチェックし、計画との差異があれば迅速に対策を講じました。
大規模採用に伴い、採用事務も膨大な業務量となりました。クライアント企業は、約60回の会社説明会を開催。事務センターの設立エリアでの認知度は低かったものの、採用広報活動の効果もあり、募集人数の10倍の応募が集まりました。
しかし、採用担当者1名では、これだけの応募者対応は不可能でした。そこで、マンパワーグループが採用事務全般を一括して引き受ける採用代行サービスを提供。事務処理だけでなく、現地での採用アテンドや選考のサポート役として、必要に応じてメンバーを派遣するなど、柔軟な対応が可能な体制を整えました。
大量採用では、選考過程に入ると面接や書類審査が一気に進行します。一定の期間に書類選考、適性検査、面接などが数十回行われるため、選考サポートが必要不可欠でした。
採用担当者が現地で面接を行うタイミングは限られていたため、マンパワーグループでは書類選考のスクリーニング、適性検査の合否レポート作成、一次面接の対応を支援しました。また、二次面接ではファシリテーターを担当し、クライアントが円滑に選考を進められるようサポートしました。
マンパワーグループでは、採用戦略から採用の運用、活動の可視化まで採用フローを一気に構築、運営しました。
マンパワーグループ | クライアント | |
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戦略・計画 |
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母集団形成 |
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選考 |
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内定・入社 |
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支援のポイントは次の3つです。
募集職種は事務職ですが、業務内容は多岐にわたりました。それぞれの業務に必要なスキルや知識をクライアントからヒアリングし、選考フローの提案と、評価基準の精査をしました。
導入研修の実施や業務移管のスケジュールを考慮したうえで、豊富な経験は求めないものの、PCスキルや理解力、正確性が重要視されると判断。事務スキル判定のための適性検査を導入し、評価ラインを設定しました。
書類選考と適性検査と一次面接までは、採用担当者が「合否判定の最終決断を下すだけ」の状態にできるようサポートしました。選考評価に不安が出ないよう、役割分担表や面接スケジュール、質問内容、数値化した評価基準など作成したものは詳細に共有し、採用担当者が納得できるフローで選考が進むようにしました。
採用担当者は既存業務を抱えながら採用活動の責任者を務めていました。限られた時間で採用戦略や選考の合否を迅速に決定できるよう、「決定を下すだけ」の状況をつくることが重要でした。
プランや合格者リストを単に提示するだけではなく、スコアシートによる数値化などで短時間で判断できるよう運用を整備しました。社内での質問対応や、予算配分の検討時には、最新情報を常にアップデートし、迅速な判断を可能にしました。
また、歩留まりや各チャネルの成果レポートをタイムリーに更新し、採用業務にかける時間を最小限に抑えつつ、必要な情報がすぐに得られる環境を構築しました。
選考回数が多く、面接担当者や応募者の都合を踏まえると、オンライン面接が効率的だと判断し、現地面接に加えてオンライン面接も導入。クライアント担当者は本社にいながらにして選考を進められる体制を構築しました。
クライアント担当者に対しては、オンライン面接のレクチャーと、「オンラインだから気を付けること」をポイントにまとめた情報を提供し、オンライン面接の円滑な運用をサポートしました。
また、オンライン面接ツールの選定や初期設定、面接フローの設定、候補者向けマニュアルの作成など、細かな配慮がスムーズな面接の実行につながりました。
緻密な採用戦略により、各センターで目標を達成。累計400名の採用に成功しました。
設定された入社日までに400名採用を達成できたことが、最大の成果です。入社日が複数あったにもかかわらず、目標をすべて達成できたのは、採用計画や歩留まりの設定、進捗確認をもとにした継続的な改善が奏功したためです。
結果として、研修スケジュールや業務移管に支障をきたすことなく、予定通りにセンターを開設することができました。
本プロジェクトでの採用フローでは、事務センターのオープン後に継続的に発生する人員の補充や追加採用への対応を考慮して構築しました。大人数の採用では、さまざまな理由で一定の退職者が発生する可能性があるためです。
追加や補充の採用については、当初から内製化を視野に入れていました。募集媒体の選定や選考フロー、合否判定の基準など、オープニング採用時の情報は、それをベースに少ない工数で自走できるよう、採用担当者と綿密に共有しています。
この確立された採用フローが「勝ちパターン」となり、担当者へも最低限の工数で業務を引き継ぐことができ、クライアント企業内での採用活動が確立されました。
事務センター開設に関する業務は膨大で、採用活動以外にも入社手続きや移管業務の支援、センター内の管理なども対応しなければなりません。また、担当者は採用の経験もあまりない状態でプロジェクトの採用責任者となっていました。
このような背景もあり、クライアント企業では、専門家の支援が必要だと最初から判断されていました。
全社的な影響力を持つこのプロジェクトの成否は採用にかかっており、期日内での採用目標達成は、高く評価されました。特に、クライアント担当者が適切な判断を迅速に行いつつ、コア業務に集中できる環境が整備できたことに満足いただけたようです。
また、「採用代行だからできる」フローに依存せず、現行体制を維持しつつ自社内で採用活動を継続できる体制を構築したことについても、感謝の言葉をいただいています。
営業担当者より
採用は、事務センター設立という大規模プロジェクトの成否を握っていたため、クライアント企業のニーズを深く理解、納得いくまで話し合うことを心がけていました。
都市部と地方では、採用手法やアプローチが異なるため、採用エリアに合わせた最適化が必要です。入社日など譲れない条件を考慮しつつ、状況や優先順位に応じた採用プランの立案が目標達成の要因となりました。
理想的な採用プランを掲げても、クライアント企業の個別の状況を反映しなければ、満足のいく結果にはなりません。私たちを信頼して採用活動を委ねていただいたクライアントの期待に応えられたことに、安堵しています。
ナビサイトの設定やエントリーシートの受付、面接日程調整、応募者対応などの採用事務のほか、採用イベントの各種手配など、採用にまつわる業務各種を代行します。
新卒採用の現状を分析し、採用に関する課題を抽出、貴社の状況と新卒市況を踏まえたうえでの採用戦略や改善案を提案します。
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