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調査データ

約3割が新卒・中途の採用活動にSNSを取り入れている今、 人事担当者がSNS利用で感じるメリット・デメリットとは?

2024年8月 5日

若手世代をはじめ、多くの人がSNSで情報収集することが当たり前になってきた今の時代、採用活動にSNSを取り入れる企業も増えています。

そこでマンパワーグループでは、企業の人事担当者を務める20代~50代の男女400名を対象に、「SNSを取り入れた採用活動の実施状況」について調査しました。

新卒採用や中途採用にどのようなSNSを取り入れているのか、人事担当者がどのようなメリット・デメリットを感じているのかなども紹介します。

調査時期
2024年2月
有効回答
企業の人事担当者を務める20代~50代の男女400名

目次

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新卒採用・中途採用のいずれも、約3割が「SNSを取り入れている」

勤務先の会社の採用活動に、SNSを取り入れていますか?

企業で人事担当者を務める20代~50代の男女400名に、勤務先の会社の採用活動にSNSを取り入れているかを聞いたところ、「新卒採用」では34.5%、「中途採用」では29.8%、「正社員以外の採用」では21.8%が取り入れていることがわかりました。

さらに、今後の実施予定を含めると、「新卒採用」は48.3%、「中途採用」では47.1%、「正社員以外の採用」では39.1%がSNSを取り入れると回答しています。

「新卒採用」より、「中途採用」「正社員以外の採用」と回答した割合がやや高くなっていることから、今後の動きとしては、採用活動全般にSNSを取り入れようとする傾向があることが窺えます。

取り入れているSNSの種類は、全ての採用活動において「Instagram」がトップ

勤務先の採用活動に、どのようなSNSを取り入れていますか?

勤務先の採用活動に、どのようなSNSを取り入れているか聞いたところ、「Instagram」の割合が最も高く、「新卒採用」(57.2%)、「中途採用」(47.9%)、「正社員以外の採用」(48.3%)と、いずれも半数前後を占める結果となりました。

その他のSNSでは、「LINE」「X(旧Twitter)」の割合が高く、それぞれ4割程度となっています。全体の傾向を見ると、「新卒採用」と「正社員以外の採用」は、取り入れているSNSの種類が近しいようです。

一方、「中途採用」については、他の採用活動よりも「Facebook」を取り入れている割合が高くなっていました。

SNSで発信する採用関連の情報トップ2は、「採用情報」「社員紹介・社員インタビュー」

採用に関して、勤務先の会社では、どのような情報をSNSで発信していますか?

採用に関して、勤務先の会社では、どのような情報をSNSで発信しているか聞いたところ、「採用情報」(75.3%)が最も多く、7割超となりました。これに続く「社員紹介・社員インタビュー」(59.7%)も、約6割という高い割合となっています。

以降は、「就活中の人へ応援メッセージ」(39.6%)、「就活に関するお役立ち情報」(36.4%)、「イベント情報」(35.7%)、「募集している部門の紹介」(34.4%)、「採用に関する質疑応答」(33.1%)、「自社製品・サービスの紹介」(33.1%)、「オフィス紹介」(30.5%)という順に続き、いずれも3割超となっています。

全体の傾向を見ると、従業員規模が大きい企業ほど、採用活動に直結すること以外にも幅広い情報を発信しているようです。

人事担当者に聞いた、採用にSNSを利用するメリット・デメリット

採用にSNSを利用するメリットについては、手軽に始められることや情報の拡散力を挙げる声が多くありました。また、若手人材への訴求効果を感じている人事担当者も多いようです。

採用にSNSを利用するメリット

  • 若い世代への訴求効果がある(男性・50代)
  • 手軽に利用できて、多くの人の目に触れる(女性・30代)
  • 無料で求人を出せる(20代・女性)
  • 身近な情報を発信できる(男性・40代)
  • 就職サイトを利用する層以外の様々な年代をターゲットすることができる(女性・30代)
  • 若い世代にも気軽に見てもらえる(50代・女性)
  • Z世代には視覚に訴える方が、効果がある(男性・30代)
  • 身近に存在を感じてもらえると思う(男性・40代)

一方、「デメリット」については、運用における手間や、効果測定の難しさ、ミスマッチへの懸念を挙げる声が多くありました。また、SNSで情報を発信すること自体に対する懸念を感じている声も多くありました。

デメリット

  • 頻繁に更新することが必要(男性・40代)
  • 片手間で運用することになるため、投稿する余裕がない上、どうしても属人化してしまう(男性・30代)
  • 管理が大変(女性・30代)
  • どれほど正確に伝わっているか、ターゲット層にリーチしているか不明(男性・30代)
  • 実際に入社したい方が集まらない(男性・40代)
  • 広く周知できるがミスマッチも多い(女性・40代)
  • ネットでは表現によってはすぐに拡散される恐れがあるので、投稿する内容は慎重に見極めながら行なっている(30代・男性)
  • メールよりもビュアー数やリプライ頻度が高い(50代・男性)
  • 就活生はメインのアカウントがバレると思っているためか、フォローなどのアクションをしてくれない(20代・女性)

今後、採用活動にSNSを利用する流れがさらに加速することが予想される

今回の調査では、全体の3割程度の企業が採用活動にSNSを取り入れていることがわかりました。また、今後の実施予定については、全て4〜5割程度の回答率になっており、この先、新卒採用に限らず、採用活動全般においてSNSを利用する企業は増えていくことが予想されます。

しかし、人事担当者の声においては、採用活動にSNSを利用することに対し、コストや手軽さ、拡散力、若手人材の確保などの面でメリットを感じている一方、運用の手間や効果に結びつけることの難しさなどにデメリットを感じている人も多く見られました。また、企業のアカウントで情報発信することに対し、様々なリスクを感じている様子も窺えました。

SNSで情報収集することが当たり前の時代となっている今、採用活動においてもSNSによる情報発信は欠かせないと言えますし、今後は採用活動全般にSNSを利用する流れがさらに加速することが予想されます。

しかし、運用効率やターゲティング、効果測定などに難しさを感じる声が多い上、昨今は、情報発信の不備によって企業アカウントが炎上する事案も発生しています。効果に結びつけるには、運用効率からリスク管理まで踏まえた運用体制を構築することが重要なため、プロの力を借りることも必要かもしれません。

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また、アンケートの結果は調査時点に基づいたものであることにご留意ください。

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