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採用広報とは?中小企業における戦略と進め方を徹底解説

掲載日2024年6月25日

最終更新日2024年7月 9日

採用広報とは?中小企業における戦略と進め方を徹底解説

目次

採用難の市況では、採用活動は単に求人情報を掲載するだけでは不十分であり、戦略的に自社を知っていってもらう広報活動が必要です。この記事では、採用広報の重要性を理解し、採用広報を始めるための具体的なステップを解説します。

なぜ採用広報が必要か

競争が激しい人材市場で必要な人材を獲得するには、採用広報が不可欠です。自社の存在を知ってもらうのはもちろんのこと、ターゲットに認知してもらった上で採用まで繋げるプランニングが勝つための採用では求められます。

ただ単に自社をターゲット層に知ってもらうということだけでは、求人広告を使うことと何ら変わりません。認知だけが目的であれば、ターゲット層を多く抱えるであろう媒体において求人を出せばいいだけです。

しかし、ターゲットにきちんと応募してもらい、本選考、内定、内定承諾とステップを踏んでもらうためには、ただ自社を知ってもらうだけでは足りません。候補者にとって、自社は数ある企業の中の1社です。「この会社に応募したい」という動機付けは、求人広告だけでは不十分です。

理想は、求人広告を見る前に認知されており、「求人広告を見てみよう」と思ってもらえること、あるいは、求人広告で目を引き、企業サイトや採用ページなどで興味関心が高まるような施策に誘導できていることです。

例えば、どんな事業を展開しているのか、ポリシーは何か、競合に比べて何が強みなのか、社風は、どんな人が働いているのか、など候補者が持つ疑問がすぐに解決し、且つ応募したくなるよう訴求することがとても重要です。

つまり採用広報とは、企業のブランドを形成し、ターゲットに自社をアピールする手段です。ここからは特に中小企業がおかれる環境を想定し、「限られた予算内で最大の効果を得るため」に、効率的かつ重要な戦略と具体的なアプローチを掘り下げます。

企業ブランディングの構築

企業ブランドは、候補者が企業選びの際に重要視する要素の一つです。ここでいう企業ブランドとは単に知名度が高いことではありません。候補者にとって魅力的な企業とうつるかどうか、これが企業ブランディングになります。

中小企業は、大企業に比べて知名度が低いかもしれませんが、独自の文化や強みを前面に出すことで、企業ブランドを高めることができます。ターゲットとする人材の求めるものを分析し、特定の候補者にとって最もいい企業と感じる”刺さる企業”になれるよう、企業ブランディングを行います。

採用広報を導入する3つの目的

採用広報を導入する3つの目的

採用広報の活用で、優秀な人材の獲得に至った企業も数多くあります。ここでは、採用広報を導入する3つのメリットについて解説します。

応募者の興味関心を高める

採用広報では、応募者の関心を高めることを意識してください。応募者は、ブログや動画、SNSの投稿を通じて会社のイベントや社員の日常を知り、それが企業文化を感じ取る手助けとなり、強い興味関心を持つきっかけになります。

「初めて聞いた会社だけど、おもしろそうな事業だな」

「風通しの良さそうな会社で、社員が生き生きとしている。楽しそう」

「古い会社だと思っていたけど、長年の伝統をベースにいろいろチャレンジしていそう」

このような感想を求人広告だけで持ってもらうのは難しく、また興味関心が薄い段階では、ホームページも隅々まで読まれません。少しでも興味を持った人に関心を深めてもらえるよう、積極的に企業の姿勢や内部の状況を発信する必要があるのです。

ターゲットを絞る

企業にとっても、スキルや経験が整っていれば誰でもよいというわけではないでしょう。会社の方針や理念に理解があり、社風と合う人材を迎え入れるからこそ、期待した活躍が見られ、早期退職を防ぐことにもなります。

応募者は、求人票や採用媒体では伝わらない自社のミッション、ビジョン、バリューや文化、職場の雰囲気を知ることで、応募するかのジャッジができるようになります。

ターゲットに対しての知名度を上げる

自社の魅力をターゲットに刺さるように伝えることができれば、一般的に知名度が低い企業でも優秀な人材を採用することが可能です。特に、業界内での口コミやSNSを通じての露出は、ターゲット層に向けた認知度向上に役立ちます。ポイントは「ターゲット層を意識した投稿」であることです。不特定多数向けに認知度を上げようとした場合、コストも工数も大幅にかかります。

また、候補者向けのコンテンツが充実している企業は、そこまで多くはありません。転職を希望している人からみると、企業の中の様子は限られたものしか見られないわけです。競合を分析し、コンテンツを作りこむことで、優位性が生まれます。

企業の個性を出せるのは、中小企業の強み

企業や担当者の個性を打ち出せるのは、中小企業の強みとも言えます。大手企業はさまざまな都合で発信できることが限られていることが多く、読み手の目にとまるような個性的な施策を打ちづらい側面もあります。

社長の考え方をダイレクトに発信する、事業の裏側、ユーモアを交えた発信、ユーザーとのやり取りなど、大手企業とは違う戦略を取ることも大切です。

採用広報の進め方

採用広報の進め方

ここでは採用広報の手順を解説します。

Step1:採用目標の確認と得たい効果を関係者間で認識を揃える

採用広報は効果が即座に表れるわけではありません。数値化が難しく、時間がかかる部分が多いのも現実です。また、この取り組みには社員の協力が不可欠であり、長期的に取り組む必要があります。

そのため、採用広報で得たい成果を明確にし、関係者間でその目的や時間軸を共有することが大切です。採用広報は即効性がないため、「効果がない」という誤解が生まれやすいものですが、長期的に採用を成功させるには必要不可欠なものです。

成果を評価する際には数値だけでなく、社員のモチベーション向上や企業のブランド力向上など、定量的な成果だけでなく定性的な成果も考慮することが重要。関係者間でこの点を共有し、採用広報の成果を総合的に評価しましょう。

数値での評価について

数値の目標設定には、2つの考え方をもつとよいでしょう。

1つは、X(旧Twitter)であればインプレッション数とフォロワー数、TikTokであれば視聴回数など反応数を指標とします。最初は量を見ていき、フェーズが進んだら採用ページの閲覧数の推移などを見ていくとよいでしょう。

次にアクションの指標を設けます。一つ目の反応数は、こちらでコントロールできるものではありません。「毎日SNSを投稿する」「動画を何本作る」などコントロール可能な目標を設定することで、評価が多角的に行えます。また担当者のモチベーション低下を防ぎます。

Step2:ターゲットの深掘り

採用広報の成功は、どれだけターゲットを深掘りできるかにかかっています。求めるスキルや経験、価値観や働き方のスタイルなどを詳細に定義します。ターゲットとなる候補者がどのような情報を求めているかを把握することで、ニーズに応じたコンテンツを提供できます。

ターゲットを深掘りするには、既存の社員や業界の専門家と話してみるのもおすすめです。外部の視点を取り入れることで、より多角的な視点からターゲットを分析し、効果的な採用広報を行うことができます。

例えば、「20代、法人営業職」といった広範なターゲットではなく、「20代、法人営業職、SaaS領域でプレイヤーとして成果を出している層、マネジメントや事業企画に興味がある層、ベンチャー企業で働きたいと考えている層」といった具体的なターゲット像を設定すると、より精度の高い採用広報が可能になります。

ターゲットが曖昧だと、ターゲットに刺さるコンテンツが作成できず、効果を感じにくくなります。工数やコストのかかる施策であるため、ここを間違うと方向転換が大変です。ターゲットの設定はしっかりと行いましょう。

Step3:コンテンツを作成

次は、自社の魅力や強み、文化、価値観を言語化し、候補者にとって魅力的な企業であることを伝えられるコンテンツを制作します。「Step2:ターゲットの深掘り」で決めたターゲットを鑑み、コンテンツの内容を検討してください。

一例

  • 従業員インタビュー(実際に経験したストーリーや成功体験など)
  • 職場の日常を捉えた写真や動画
  • 事業内容の紹介
  • オフィス紹介(職場の雰囲気が伝わるような)
  • 代表者インタビュー

Step4:採用広報の方法・チャネルを決定

次に広報活動を行うチャネルを選択します。ここは、コンテンツとの相性もあるので、Step3のコンテンツ作成と併せて検討してみてもよいでしょう。ターゲットの目に触れやすいチャネルは何か、運用の工数や各チャネルの特性を理解し、ターゲットに最も効果的な方法で情報を届けましょう。

例えば、若年層にアプローチする場合はInstagramやTikTokの活用が効果的であり、経験豊富な専門職にはLinkedInが適しています。また、企業のウェブサイトやブログ、メールマガジンなど、自社メディアの活用も有効です。これにより、企業のブランドイメージを一貫して伝えることができます。

さらに、合同説明会キャリアフェアや大学訪問、業界イベントなどオフラインチャネルの併用で、直接的なコミュニケーションを図り、候補者との関係を築くことができます。

一例

  • SNS(X、Instagram、Facebook、LINEなど)
  • 合同説明会
  • 大学
  • 大学訪問
  • 業界イベント

コンテンツについては、この後の章でもご紹介します。

Step5:効果検証を行う

施策の効果検証を行うタイミングを設定します。最初からターゲットに訴求した活動ができるわけではありません。検証をしながら、採用広報施策の精度を磨いていきましょう。

目標の設定

指標とする項目と目標を設置しておきます。初めてやる場合は、データ収集期間を設けるや広報活動前と比較するなどでもよいでしょう。

一例

  • フォロワー数
  • インプレッション数
  • PV・閲覧数
  • コンテンツ作成数
  • 応募者数

データの収集

検証のために必要なデータを収集します。これには、SNS上の広告クリック数や応募フォームの記入数、採用活動にかかった費用などが含まれます。

分析と評価

収集したデータを分析し、採用広報施策の効果を評価します。目標達成にどれだけ近づいたか、どの施策が効果的だったか、どのような要因が影響を与えたかを検討します。

改善策の検討

効果検証の結果を元に、改善できる点はないかを検討します。効果の低かった施策の見直しや、効果の高かった施策の拡大などです。従業員からフィードバックをもらうのも改善のヒントになります。

採用広報の状況や環境が変化するため、定期的な検証と改善が重要です。効果検証のサイクルを設定し、継続的な改善を行うようにしましょう。

採用広報のコンテンツのポイント

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採用広報の成功可否を握るのは、コンテンツの内容です。求人募集や会社のプレスリリースなどをただテキストで流すだけでは、採用広報とは言えません。動画や画像なども用いた伝わりやすい採用広報コンテンツを作成し、ターゲットの印象に残る施策とすることが重要です。

採用広報コンテンツの一例

  • 動画
  • 採用特設ページ
  • 冊子
  • セミナー
  • ブログ
    など

企業の方針、ポリシーを伝えるコンテンツ

会社の方針やミッションバリュー、ポリシーを伝えるコンテンツは大切です。どのような理念や戦略をもって事業展開しているのかを伝えます。優秀な人ほど、価値観や信頼度などの視点からも企業を判断するため、以下の内容が伝えられる経営方針やポリシーのコンテンツは作成しておくとよいでしょう。

経営理念や企業文化と自分は合うのか

応募者は企業の方針やミッションバリューを知ることで、その企業の文化や価値観と自身の価値観が合致するかどうかを確認できます。

仕事の意義を知りたい

応募者はその企業がどのような社会的貢献を目指しているのかを把握できます。自身の仕事が社会や顧客に与える影響かは、仕事を選ぶ理由のひとつになりえます。

企業として信頼できるか

企業方針やミッションバリューを外部に伝えられる企業は、信頼感を得ることができます。この内容に企業の姿勢が表れていると判断されます。

コンテンツ内容の一例

  • 代表者からのメッセージ
  • 企業理念やミッションバリューを解説する動画
  • ホームページ(採用ページ)でわかりやすく企業理念を伝える

リアルな現場を紹介できるコンテンツ

社員が自らの経験を語るインタビュー動画やブログ記事など、自社の魅力をよりリアルに伝えられるコンテンツは是非とも作成しましょう。職場の雰囲気を感じ取れるような写真や動画を積極的に発信することで、候補者が実際に働く姿をイメージしやすくなります。

また、内定者や新入社員の声を紹介するのもおすすめです。他の人がなぜこの企業を選んだのかを知ることができ、自分はどう選択するかを判断しやすくなるためです。

従業員の雰囲気やオフィスの様子などは、候補者の関心が高いコンテンツであり、興味関心を高め、応募・内定承諾の後押しが期待できます。

コンテンツ内容の一例

  • 募集部門で活躍している従業員の1日をまとめたコラム
  • 事業部やチームの紹介動画
  • 社内イベントなどの動画
  • 従業員インタビュー記事

TIPS

企業の方針やポリシーを現場で体現できているかを確認し、社員がどう感じているのか、リアルな姿を見てもらえるコンテンツを意識してみてください。

双方向のコミュニケーションが取れるコンテンツ

インタラクティブなコンテンツの活用もおすすめです。インタラクティブなコンテンツとは、応募者が欲しいと思っている情報と自社が伝えたい情報をつなぐ、双方向でコミュニケーションがとれるWebコンテンツです。

例えば、応募者が直接企業に質問できる機会となるオンラインセミナーやライブQ&Aセッションの開催が挙げられます。また、オフィスツアーや社員との交流イベントのオンライン開催も、企業の雰囲気や働く環境をより具体的に伝えることができます。

Webだけでなく、オフラインのイベントの開催もよいでしょう。オフィス見学やイベントへの招待、座学セミナーなど、Webよりも参加者は少なくなりますが、より密なコミュニケーションが取れるのは大きなメリットです。

TIPS

コミュニケーションの頻度や質も重要です。応募者からのフィードバックを積極的に収集し、改善に活かしましょう。また、対面型のイベントは、採用担当者側が伝えているメッセージと参加する現場社員の発言とにギャップが発生しないよう、現場社員にも採用広報戦略を理解してもらうようにしましょう。

キャリアに関するコンテンツ

どのようなキャリアパスがあるかも応募者の関心事です。キャリアに関する情報を通じて、自身の将来の成長とキャリアパスを見据えることができます。

企業がどのようなキャリア開発プログラムや成長機会を提供しているか、未経験者採用の場合はどのような支援策があるのかなどを紹介しておくとよいでしょう。

事業に関するコンテンツ

応募者にとって、応募企業がどのような事業を展開しているのかという情報は応募すべきかどうかの判断材料として非常に重要です。

事業戦略や今後の成長計画など、事業に関するコンテンツを通じて、企業の主力製品やサービス、市場での位置付けなどを伝えましょう。

採用広報を成功させるために

採用広報を成功させるためには、上記の戦略や手法を継続して実行し続けることが重要です。企業が持つ独自の価値を最大限に活用し、魅力的な企業としてのイメージを築くことができれば、優秀な人材の獲得は自然と後からついてきます。

採用広報活動は一朝一夕に成果が出るものではありませんが、長期的な目線を持ち継続して携わることが、最終的な成功への鍵となります。昨日よりも一つでも前に進んでいるという状況を維持する。広報担当者本人も昨日よりも出来ることや知識が一つでも増えた状態になることを意識するこれを繰り返し続けることで長期的な目標の達成につながります。

著者プロフィール

マンパワーグループ株式会社 RPO事業部

マンパワーグループ株式会社 RPO事業部

マンパワーグループの採用代行・コンサルティングサービスを専門にしている事業部。新卒採用・中途採用・パートアルバイト採用の事務代行やダイレクトリクルーティング、採用戦略、計画などのコンサルティングなど実績多数。リピート率90%を誇る高い品質でサービスを提供。

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