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キャリアブレイクとは?求職者の離職期間をどう捉えるか

掲載日2022年10月25日

最終更新日2023年2月 8日

キャリアブレイクとは?求職者の離職期間をどう捉えるか

目次

「キャリアブレイク」とは、キャリアのブレイク(=休憩)を意味しており、欧州では「キャリアブレイク」はワークライフバランス政策の一環として広がりました

数年の長期休暇を取得し、留学や起業あるいは学び直しなどのスキルアップの時間に充てる、子育てなど家族との時間をさらに充実させる、ボランティア活動に参加するなど、過ごし方は様々ですが、欧州では国と企業の支援もあり、企業に在籍しながら取得するキャリアブレイクが比較的浸透しています。

一方、日本で広がり始めたキャリアブレイクは少し違った意味合いを持っています。今回はこの「キャリアブレイク」について解説します。

日本で広がっている「キャリアブレイク」とは?

冒頭でお伝えしたとおり、欧州では「キャリアブレイク」に関係する仕組みも充実しており、目的を特定しない長期休暇制度などを国や企業が後押しすることで、新しいスキルや学びを経て職場復帰するというケースも多くあります。社会に出てからも学び直しができる機会や風土がある欧州と比べると、日本は学び直しやスキルの積み直しができる仕組みも風土もまだまだ整っていません。

そのため日本で提唱される「キャリアブレイク」はまだ限定的で「離職期間を一概にネガティブに捉えず、成長のためのステップとしてポジティブに捉える考え方」として広がり始めています。

例えば「主体的に取る育児・介護・ボランティアなどでの離職期間」や「次の転職先を決めるまでの資格取得・留学などの学習期間」「自分を見つめ直すための離職期間」などを、主体的なキャリアに意味ある離職期間とする捉え方です。

キャリアブレイクが必要になる人

日本では近年「副業」が注目を浴びはじめ、キャリアを自らが作っていくという概念が浸透し始めましたが、まだまだ「今在籍している会社の仕事=キャリア」となる文化が根強いため、就職するとその会社の線路に乗り自分の意志とは無関係にキャリアが築かれるというケースは少なくありません。

意思を持ってキャリアを築くためには、節目で一度立ちどまり「本当に自分のしたいことは何か、どんなキャリアを自分は築きたいのか」を考える機会が必要になります。

出産・育児で仕事から離れているキャリアブレイクの期間を前向きに捉え、プライベートも含めた復帰後のキャリアをどうしていくかと考えていくことや、ストレスフルな仕事環境の中で走り続けている働き方を一度中断し立ち止まって、心身を整え直すという期間はその後のキャリアを築く上でも大切な時間になります。

企業はキャリアブレイクをどのように捉えていくべきか

近年日本では男性の育休制度取得などが推奨されるようになりましたが、まだ会社を長期休職できる制度は企業で整っていないケースが多く、「留学・資格取得」や「育休・介護・ボランティア」などは離職して取り組む人も多くいます。

この離職期間の捉え方を変える後押しになったのが、2022年にビジネス特化型SNSサービスの職歴欄に「キャリアブレイク」のカテゴリーが加わったことです。まさにキャリアブレイク期間をマイナスと捉えず、キャリアステップとしてアピールにする動きに変わったことを示す変化となりました。

企業側は今後離職期間を一概にマイナスと捉えるのではなく、その期間を本人がどのように捉えて、どのような経験やスキルを積んだかによって、キャリアの一つのステップとして捉えていく考えが必要でしょう。

キャリアブレイクのある方の採用時にみるべきポイント

では採用時にはキャリアブレイクの期間についてどのように判断していけばよいかそのポイントを解説します。

キャリアブレイク期間がある場合、その期間を本人が意味のあるものとして「主体的」「肯定的」に捉えているかがポイントになります。その期間に経験したこと・学んだことを今後につなげて整理できていれば、その人にとっての大事なキャリアの一つのステップであったと言えます。

具体的には下記のような質問を投げかけてそこから学んだことや離職期間への捉え方を確認してみるとよいでしょう。

  • その期間どんなことに取り組んだか、取り組んだ流れや考え方の変化なども確認(経験)
  • その期間どんな学びがあったか(学び)
  • その期間を経て次のステップ、キャリアについて今どのように考えているか(今後のキャリア)
  • その期間をどのように捉えているか(意味づけ)

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まとめ

欧州から広がったキャリアブレイクという考え方。日本ではまだ休職期間を利用してキャリアを築き直すという考えが浸透していませんが、離職期間を利用した主体的な経験や学びをキャリアのプラスに捉える動きがあります。離職期間=マイナスという固定観念があると本来採用すべき良い人物を採り逃してしまう可能性があります。

離職期間もキャリアステップの一つというキャリアブレイクの考え方を取り入れ、自社の採用にも活かしてみてはどうでしょうか。

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著者プロフィール

壷井央子(採用コンサルタント・キャリアコンサルタント)

壷井央子(採用コンサルタント・キャリアコンサルタント)

大学卒業後、人材会社3社で採用コンサル、人材紹介事業、サーベイ事業、新規事業の立上げ経験を積む。独立後は個人の方向けのキャリアカウンセリング、私立大学でのキャリアデザイン講師や女性向けキャリアスクールの立ち上げを手掛ける一方で、企業向けには採用〜育成支援、組織開発・D&I推進なども手掛けてきた。

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