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初めての面接官マニュアル 質問集やNG行動解説つき

掲載日2021年2月12日

最終更新日2021年9月28日

目次


    初めて面接官を担当するにあたり、どのように振舞えばよいのか不安に感じる人が多いのではないでしょうか。

    不適切な質問をしてしまい、応募者に不快感を与えてしまうと企業のイメージダウンになりかねません。応募者を見極める質問を行いつつ、好印象を残す面接官となるためには、いくつかのポイントがあります。

    ここでは初めて面接官を担当される方や、人事以外の部門に所属していて面接官に慣れていない方向けに、面接を成功させるための質問作りのポイントや、聞くべきではないタブーな質問、取ってはいけないNG行動など、新卒採用・中途採用問わずに活用できるベーシックな知識について紹介します。

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    面接とあわせてアセスメント(適性検査)を行うことで、面接ではみえてこない能力やパーソナリティを客観的に把握することができます。キャリアハーモニーは「基礎能力」と対人関係の特徴である「対人関係の問題対処スタイル」に焦点をあて、仕事の成果を予見するアセスメントツールです。

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    面接官の役割とは

    初めての面接官をうまく遂行していくためには、そもそも面接官とはどのような役割なのかということを正しく理解しておく必要があります。最初に面接官の役割について解説します。

    応募者が適正人材かどうかの見極め

    面接官の最も大きな役割のひとつは、応募者の見極めです。書類選考である程度の人物像はつかめていても、記載内容の正否や対人スキルまでは判断できません。履歴書や職務経歴書は、添削やアドバイスを受ければ立派な見た目にすることができるからです。

    面接の応答では、話し方、聞き方、表現力、表情、立ち居振る舞いなど文字には表れない非言語コミュニケーションによる数多くの情報が得られます。書類に記載されている事柄を深堀りすることができるのが面接の機会だからこそ、面接前に閲覧可能な履歴書や職務経歴書などについては、漏れなく目を通しておいたほうがよいでしょう。

    PRを行う企業の顔

    応募者にとって、実際に就職するまでその企業の「内側」に触れる機会はほとんどありません。そうした意味で、面接官は企業の印象を大きく左右する存在となります。応募者は面接官を通して、企業の内実を見ようとするでしょう。

    面接後に「想像以上に良い会社だった」という好印象を持って就職への意志を強くするのか、その逆の思いを持つのかは、面接官の対応にかかってきます。面接官の不適切な発言を不快に感じて、SNSへ書き込む応募者もいないとは限りません。

    面接官は「企業の顔」としての責任を自覚し、自分の発言や行動がもたらすリスクについても、十分に注意しなければならないでしょう。

    面接の基本的な流れ

    面接の基本的な流れは、概ね以下のとおりです。面接の持ち時間に応じて、ペース配分をあらかじめ考えておくといいでしょう。

    1.アイスブレイク
    いきなり本題から入るのではなく、最初に面接とあまり関連のない、天気や交通などの日常的な話題でその場の空気を和らげ、応募者の緊張をほぐします。

    2.面接官の自己紹介・企業概要の説明
    まずはご自身の氏名、役職、担当業務など簡単な自己紹介をしてください。続いて、自社の沿革、主な事業内容、運営方針などの企業概要を簡潔に伝えます。

    3.事実確認
    応募者の履歴書、経歴書にもとづいたキャリアに関する質問を行い、仕事の能力や経験値を確認します。記載内容に誇張や虚偽がないか、具体的・客観的に自らの口で語ることができるか、などを判断していきます。

    4.将来的な展望や意欲に関する質問
    「実際にどのように働きたいのか?」といった入社後のビジョンや仕事への要望などを、できるだけ自分の言葉で話してもらい、自身の将来像や自社への理解度がしっかりしているかどうかを確認します。

    5.応募者からの質問
    応募者の不安要素を残さないよう「疑問点がないか?」を必ず確認しましょう。

    6.事務的な要件の確認
    最後に、勤務体制やシフト、入社日など、事務的な要件を確認し、双方の理解を一致させておきます。合否連絡の目途・方法などについても申し添えておきましょう。


    面接の流れについては「採用面接の質問で人材を見極める!面接官の役割と質問例を紹介」でも詳しく紹介しています。

    最近では面接のオンライン化も急速に進んでいます。対面でおこなう従来の面接とは異なり、ネットワーク環境やセキュリティリスクなどにも配慮が必要です。

    対面の面接時では、身振りや視線などのノンバーバル(非言語)コミュニケーションが、質問への理解度や応募に対する意気込みなどの判断の手助けになりますが、オンライン面接では、画面を介してのコミュニケーションを取るため、面接官・候補者の双方で把握しづらいといった特徴もあります。

    求職者を置いてきぼりにして話を続けてしまうといったことがないよう、「音声は大丈夫ですか?」「ここまでで疑問点はないですか?」など、こまめに確認するなど、オンラインならではの気配りも必要とされます。


    オンライン面接・WEB面接特有の注意事項などは「オンライン面接を成功させるには?メリットと注意点を解説」で詳しく解説しています。

    面接で早速使える、質問の作り方と質問例

    それでは、こちらの知りたいことを応募者から上手に引き出すためには、どのような質問をすればよいのでしょうか。質問の作り方のポイントの確認と、参考となる質問例の紹介をしていきます。

    自社の採用基準に即した人材を見極める質問の作り方

    面接官として質問を作成する際には、面接での応答が採用可否の評価材料となることを念頭に置く必要があります。最終的な採用判断に結びつく質問とするためには、採用基準作成時の優先順位を忘れないようにしましょう。

    また、限られた時間を効率的に使うことを意識し、場の空気を和らげる質問、核心に迫る質問などを使い分けられるよう時間配分を考えます。採用基準に合う人物かを見るために、スキル・経験・志向性などバランス良く情報収集すると同時に、どこを掘り下げるのかについても留意します。

    「〇〇の経験はあるか?」「××の操作は可能か?」「▽▽への興味・知識はどの程度か?」といった具体性・客観性を意識することも大切です。実績については、数値を確認する質問が有効です。リーダーとして束ねた人数や、業務に携わった年数などのほか、褒賞を受けた場合にはどの程度の価値なのかを尋ねてください。

    例えば営業手腕をアピールされた場合に、全国100支店でトップ、年に1名の社長賞受賞などといった具体的で客観性のある実績が回答として得られれば、信頼できる実績である可能性が高いと判断できるでしょう。


    採用基準について詳しくは「採用基準の設定方法とは?欲しい人材を採用するためのポイント」をご参照ください。

    採用で重視する指標ごとの面接質問例

    コミュニケーションスキル

      • 周囲からどのような人だと言われますか?
      • チームで仕事をするときに、どのような役割で仕事をすることが多いですか?
      • コミュニケーションで特に重視している点は何ですか?

    志向性

      • 仕事でやりがいを感じるのは具体的にはどのようなときですか?
      • 自分のモチベーションは何だと思いますか?

    企業カルチャーとの親和性

      • 業務環境で重視するものはありますか? その理由は?
      • 組織に必要不可欠と考えるものは何ですか? それはなぜでしょうか?
      • 弊社にはどのような印象をお持ちですか?

    スキル・経験マッチング

      • 担当していた業務で成果を出すためにどのような工夫をしていましたか?
      • これまでの仕事で最も誇れる仕事はなんですか?

    ストレス耐性

      • トラブルにあったとき、どのように対処しますか?
      • これまでに大きな挫折をしたことがありますか? その際に、どのように解決しましたか?

    主体性

      • 自らのアイデアで行動することと与えられた指示を正確に対応することでは、どちらがより自分の性格に近いですか?
      • 入社後に実現したいことはありますか? それに向けた方策はありますか?

    協調性

      • チームワークの際に心がけていることはありますか?
      • 協調性が発揮できた場面の具体的なエピソードを教えてください。

    質問のタイプ「閉じた質問」と「開いた質問」

    質問はイエス・ノーで答えられる「閉じた質問(クローズド・クエスチョン)」と、自分なりの答えを必要とする「開いた質問(オープン・クエスチョン)」を組み合わせて作成していきましょう。

    閉じた質問では、即答力、決断力を見ることができ、開いた質問ではより多様性のある回答が期待できます。

    開いた質問では応募者に話したいことを選択する余地があり、質問する側が思いもよらなかった話が出てくる可能性も含んでいるので、情報が多く得られるでしょう。話が広がると、応募者の新たな視点や考えを引き出すことにも役立ち、応募者の人となりや対話能力、発想力、知識などがより正確に把握できる機会となるでしょう。

    やってはいけない面接官としてのNG行動

    面接官の発言や行動は、面接官が思う以上に応募者の印象に残る可能性があります。不快感を与えるような言動は、絶対に慎まなければなりません。面接官として聞くべきでない質問と不適切な振舞いについて解説します。

    面接官が応募者に聞いてはいけないタブーな質問例

    厚生労働省の「公正な採用選考の基本 採用選考時に配慮すべき事項」から、応募者に質問すべきでないことを以下に引用します。

    本人に責任のない事項の把握

    • 本籍・出生地に関すること(注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)
    • 家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)(注:家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します)
    • 住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
    • 生活環境・家庭環境などに関すること

    本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握

    • 宗教に関すること
    • 支持政党に関すること
    • 人生観、生活信条に関すること
    • 尊敬する人物に関すること
    • 思想に関すること
    • 労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
    • 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

    上記に関連する、聞いてしまいがちな質問の例

    • 「本籍は現在の住所ですか? こちらで育ちましたか?」
    • 「親御さんは何をされていますか?」
    • 「どのようなご家庭ですか? 家族構成は?」
    • 「尊敬する歴史上の人物は?」
    • 「お住まいは駅の近く?」
    • 「最近どんな本を読んでいますか?」

    悪意や特別な意図がなくても、応募者の受け取りようによっては、セクハラ・パワハラにつながる場合もあります。
    発言には十分に注意し、準備した質問から逸脱しないように心掛けてください。

    面接官として取るべきではないNG行動

    威圧感のある態度:面接官と応募者には、上下関係はありません。丁寧な言葉を選び、応募者を委縮させないことが大切です。

    相手の発言にきちんと返さない

    応募者の発言に対しては、声に出す・うなずくなど、必ずリアクションを返すようにします

    くだけすぎた態度

    フレンドリーな雰囲気を出そうとして、あまりにくだけすぎると応募者に対して失礼です。

    履歴書や職務経歴書など資料を読み込んでいない

    応募者の情報を把握できていないことが分かると、やる気のない面接官であるという印象を与えます。

    目的意識に欠けた質問や不適切な質問をする

    質問の意図が分からず困惑するような質問、不適切な質問は当然避けなければなりません。

    答えを強いる、誘導する

    応募者の意向にそぐわない答えを引き出そうとすることは、意味がありません。

    相手からの問いへの答えが曖昧

    自社に関する質問への答えが曖昧になると、不信感を与えてしまいます。その場で即答できない場合には、保留とさせてもらい、後日必ずきちんと回答するようにしましょう。

    さらに面接官としてステップアップするには?

    採用CXを意識してみる

    人材サービス業界や採用担当者の一部には、応募者の目線を重要なポイントとする「採用CX(キャンディデイトエクスペリエンス/Candidate Experience)」という考え方があります。「採用CX」とは、「応募者体験」という意味で、応募者を「数多くいる応募者のひとり」として扱い続けるのではなく、採用活動を通した体験によって「自社のファン」になってもらおうという姿勢を大切にするものです。

    ご自身の就職活動での体験を振り返って、好印象だった選考担当者の良かった点を取り入れてみるなど、「この企業を知り、選考に参加できてよかった」と応募者に思ってもらうためには、どういったことをすればよいのかなどにも意識を向けるとよいでしょう。


    採用CXについて、もっと知りたいという方は「内定承諾率を高める採用CXの重要性」をぜひご覧ください。

    さらに踏み込んだ質問をするには?

    中途採用では、経歴や前職での実績は申し分ないと思われるのに、実際に入社してもらったら期待したほどの成果があげられていない......というケースがしばしば起こります。これには、企業風土の違いや、周囲との仕事に関する考え方の違いなどから、これまでと同様の成果をあげられずにいるといった要因が大きくあります。面接の場で、表層的な実績の確認に終始していると、このような企業と候補者双方にとって望まぬ結果を引き起こしてしまいます。

    質問の作り方の項目でも述べたとおり、実績の確認は必要ですが、その実績を導いた行動や判断について、候補者がどのように考えて行ったのかをさらに踏み込んで聞けるようになると、求める人物像や企業カラーと候補者がどのくらいマッチしているかの判断がしやすくなります。

    その際に、パーソナリティー診断や適性検査などのアセスメントツールを選考に導入するとさらに確度を高めることができ、入社後の期待値とのギャップを生み出すリスクが低くなります。組織として採用活動への導入を検討してもよいでしょう。

    まとめ:採用に貢献できる面接官となるために

    面接官の役割を遂行し、良い人材の採用に貢献する面接官となるためには、応募者に好印象を与える必要があります。企業人であることをわきまえた清潔感のある服装や、開始・終わり・お礼などのあいさつをしっかり行うことは、面接官としての基本です。

    話を聞くときには適切な頻度で目を合わせる、傾聴の姿勢を意識するなど、相手への共感を示すことで円滑で実りの多い面接が実現します。面接はより良い人材を採用するために実施することから、応募者のマイナス点ではなくプラス点を見いだす、自社の事業に寄与できる可能性を探るという視点を持つことを忘れないようにしましょう。

    また、採用のミスマッチを回避するため、自社の社風や採用方針を明確に説明し、面接の時点で応募者に十分理解してもらうことも面接官の重要な仕事です。

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    著者プロフィール

    マンパワーグループ株式会社

    世界75カ国・地域に2,200のオフィスを持ち、ワールドワイドに展開している人材サービスのグローバルカンパニー、ManpowerGroupの100%出資の日本法人。リクルーティング、評価、研修、人材育成、キャリアマネジメント、アウトソーシング、人材コンサルティングなど、人材に関するあらゆるソリューションを世界的なネットワークで展開する総合人材サービス会社。

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