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テレワークマネジメントのカギは?課題とポイントをおさらい

掲載日2021年11月16日

最終更新日2022年8月 9日

目次

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    テレワークを導入したものの、生産性があがらない、コミュニケーションがうまくいかないといった悩みを抱える企業は少なくありません。筆者も、「マイナス面が多いのでテレワークの廃止を検討している」などの声を聞くことがあります。たしかに、テレワーク環境でのマネジメントは簡単ではありませんが、より働き方が多様化していく今後は乗り越えていくべき課題です。ここでは、テレワークにおけるマネジメントの課題と、その克服のためのヒントを解説します。

    テレワークのメリット

    代表的なテレワークのメリットとしては、次のことが挙げられます。

    通勤がない

    朝の通勤ラッシュは、仕事を開始する前に体力が奪われストレスがたまり憂鬱なものです。この通勤がないことだけでも、多くの人がとても大きなメリットを感じているでしょう。悪天候により交通機関のダイヤに乱れが出るときでも、テレワークなら影響を受けずに業務を行うことができます。

    ワークライフバランスが向上する

    社員はこれまで通勤に使っていた時間を、プライベートのために使うことができるようになります。趣味や自己啓発などの充実はもちろん、育児や介護へも比較的対応しやすくなるなど、社員がワークライフバランスを適切に実現しやすくなったこともメリットの一つといえます。

    業務効率化や生産性向上が見込める

    テレワークの導入をきっかけとして、ビジネスチャットやタスク管理・ファイル共有などを行うソフトやサービスをあわせて導入するなど、より効率的な業務の進め方が構築されることもあるでしょう。また、会社にかかってくる電話などに作業の邪魔をされないので、生産性が向上したという人もいます。

    マンパワーグループでは、オフィスワーカーとして働く20代~50代の正社員男女400名を対象に「テレワークで感じたメリット・デメリット」についての調査を実施しました。その結果、自由な時間ができた、自分の仕事に専念できるなどの理由により約8割がメリットを実感していました。詳しくはこちらをご覧ください。

    テレワーク調査

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    オフィスワークと違う!テレワークマネジメントの課題

    メリットも多いテレワークですが、オフィスワークとは異なり、管理職の立場からは主に以下の4つの課題が挙げられます。

    1. 勤務状況の管理

    タイムカードをどうするか、勤務時間中の中抜けや勤務時間の虚偽申告にどう対応するか、など勤務管理に関する課題が挙げられます。姿が見えないと業務の進捗状況も把握しづらく、人によってはプライベートの時間と勤務時間の境界があいまいになり、長時間労働に陥る懸念もあるので、部下の勤務状況には丁寧な管理が必要になります。

    2. 評価方法

    テレワークでは部下の仕事をしている様子がわからないので、評価基準もオフィスワーク時のものをそのまま適用できないケースがあります。テレワーク下での評価基準が定まっていないと、部下を適切に評価できないので、課題を感じている企業も多く見受けられます。

    3. コミュニケーション量の減少

    オフィスというリアルの共有空間であれば、自然と会話が生まれていたかもしれませんが、テレワークでは会話によるコミュニケーションが大幅に減り、相手の表情が見えないことから部下の様子の変化も読み取りづらくなりました。そのため、適切な指示をタイムリーに出すことや、目標や方針の浸透を図ることが難しく感じたる管理職も多いようです。

    4. 生産性が上がらない

    周囲からの邪魔が入らず生産性の向上が見込めるという人がいる一方で、仕事をしている姿をほかの人に見られていないことから、勤務中にスマホやゲームに手を出してしまい、ダラダラと仕事をしてしまう人もいます。

    また、一日中部屋の中にいるせいで気分転換がうまくできない、孤独感からモチベーションが上がらないというケースも珍しくありません。

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    テレワークマネジメントのポイント

    こうした課題に対して、どのように対処していけばよいのでしょうか。その具体的な方法を以下に解説します。

    ITツールの導入

    課題1の「勤務状況の管理」に関しては、ITツールを活用することが一つの方法です。オンラインミーティング、ビジネスチャット、クラウド型ストレージ、クラウド型勤怠管理ツールの導入は円滑なテレワークの実施には必須アイテムです。ただし、これらのツールを導入すれば大丈夫ということではなく、基本的な使い方、便利な使い方については社内研修を行うなどして習熟度を上げていくことも重要です。そうすることで、適切な勤務状況を管理できるだけでなく、業務改善にもつながっていきます。

    因果関係の明確化

    課題2の「評価方法」について考える際には、「本質的な問題が何なのか」をあわせて考える必要があります。オフィスワークのときから評価制度に問題を抱えていた場合に、評価制度が適切に機能していない原因をテレワークの運用に求めても良い解決策は得られません。

    大切なポイントは、問題・課題とテレワークの間にある因果関係を明らかにすることです。このプロセスでは、顕在化した問題・課題をできる限り具体的に関係者で共有することで、最善の解決策を見出すことができます。評価制度の場合、テレワークにより部下の仕事ぶりが見えづらくなくなったことが問題・課題なのであれば、可視化するプロセスを構築することも選択肢として検討する価値があるでしょう。

    可視化するプロセスの一例として、日報提出による活動の言語化が挙げられます。日報に記載する項目や内容をマネージャーが適切に定め、部下に報告してもらうのです。そこから読み取れないことは、1on1で補っていくこともできます。これらのプロセスを通じて得られた情報を評価に用い、テレワーク以前と比較しても遜色のない評価を目指しましょう。

    成果主義による評価

    テレワークへの移行に伴い、成果主義による評価制度の導入を検討する企業もあります。一般的に成果主義の評価は、数ヵ月から1年程度の短期的な時間軸があてはまる業種や、客観的に測定可能な目標を設定できる職種に向いています。一方で、数年に及ぶプロジェクトが多い業種や定量的な評価が難しい職種には不向きです。

    これらの特色を踏まえた上で、自社の経営理念やビジョンとの整合性も意識しながら評価方法の検討を行うことが必要です。

    意図的にコミュニケーション量を増やす

    課題3の「コミュニケーション量の減少」については、意図的・計画的にコミュニケーション量を増やす努力をしていくべきです。

    例えば、テレワークを導入してから朝礼を始めた会社もあります。オフィスワークのときに存在した、出社してから業務開始までの雑談の時間をテレワークの環境でも意図的に作り出すことで、仲間意識を醸成することや重要事項の共有に役立てることを意図しています。表情やジェスチャーなど非言語コミュニケーションを通じて得られていたことがテレワークでは得にくくなります。それを補うために、意識してコミュニケーションを増やす仕掛けを作っている事例です。朝礼でなくても、1on1の機会を設けてもよいでしょう。

    ただし、コミュニケーション量の増加が、部下の行動を細かく管理する方向へ向かうと、部下の自律性を損ないかねません。また、マイクロマネジメントは、管理職自身が本来行うべき業務に割く工数も失われるため、避けたほうが賢明です。

    自律性をはぐくむ

    課題4の「生産性が上がらない」という課題に対しては、さぼることを防ぐために、常時Webカメラをオンにしておくことや、一定時間動きがないとアラートが発生するシステムを導入している会社もあるようですが、自律性のある社員にはそうした管理は不要です。

    そこで、マネージャーの役割を「部下を管理する」から「部下を信頼して支援する」というスタンスへ変化させていくことが重要になります。これは、サーバントリーダーシップと呼ばれるマネジメントスタイルのひとつです。

    新入社員など、まだ自律性に不安がある社員に対しては、具体的に欠けている点や身に着けていくステップを理解してもらう必要がありますが、何かできなかった場合に、できなかった結果を責めるのではなく、できるようにするために何をすればよいかを共に考え、ステップを明示してサポートしていくのです。

    テレワークとは一見関係ないように思われるかもしれませんが、部下に自律性を促す観点は組織力の強化に高い効果があります。

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    まとめ

    技術の進歩とともに、テレワークの浸透はより加速しています。そうした中で自社の価値観にふさわしいテレワークの形を作り上げるために、自社の問題・課題を理解して、適切なマネジメントを模索していきましょう。

    派遣社員もテレワークでの就業が可能です

    【企業向け】派遣社員の在宅勤務 注意点と管理について解説」でも解説していますが、派遣社員もテレワークで就業することができます。自社従業員のテレワークと同様の環境整備・リスク対策を行う必要がありますが、就業中の派遣社員の勤務形態をテレワークに切り替える場合、契約内容や業務の運用ルールなど各種対策を行う必要があります。詳細については、下記の資料でご案内しています。

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    【動画セミナー】障がい者のテレワーク術

    マンパワーグループの特例子会社 ジョブサポートパワー株式会社では、10年以上にわたり障がい者の在宅勤務に取り組んできました。本セミナーでは、在宅勤務を実現するための業務の切り出し方やその管理、セキュリティ対策、評価などについて解説します。

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    著者プロフィール

    三角 達郎(特定社会保険労務士)

    三角社会保険労務士事務所 代表。 1972年福岡県生まれ。東京外国語大学卒業。総合電気メーカーにて海外営業、ベンチャー企業にて事業推進を経験後、外資系企業で採用・教育・制度企画・労務などを経験。人事責任者として「働きがいのある企業」(Great Place to Work)に5年連続ランクインさせる。 現在は約20年の人事キャリアで培った経験を活かして、企業の人事課題の達成サポートを行っている 。総務省のテレワークエキスパートとしても活動している。

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