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ミドルハンティングとは?中間管理職や専門職の採用手法として注目

掲載日2023年2月 7日

最終更新日2024年10月 8日

ミドルハンティングとは?中間管理職や専門職の採用手法として注目

目次

企業における事業成長の中核を担う人材として活躍するのが、主に30代~40代を中心とするいわゆる部長、課長などの中間管理職、あるいは専門職などに就いているミドル層の人材(ミドル人材)です。しかし、社内での人材確保や育成に行き詰まり、即戦力として外部の人材サービスを利用してミドル人材を求める企業が多くなってきました。

この記事では、ミドル人材採用のための手法「ミドルハンティング」について、実施のメリットや依頼までの流れなどを解説します。

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ミドルハンティングとは

ミドルハンティングとは、主に部長、課長クラスの中間管理職ポジションや専門職といった即戦力となるミドル人材をターゲットにしたヘッドハンティングを指します。

人材サービス会社が提供するヘッドハンティングは、一般的に経営層やエグゼクティブ層とよばれる幹部職社員の採用に利用されることの多いサービスですが、ミドル人材に対する企業ニーズの高まりに伴い「ミドルハンティング」を提供する事業者も増えています。

ミドルハンティングが注目を集める背景とは

ミドル人材に対する企業ニーズの高まりの要因として、いわゆる就職氷河期時代(1990年代後半から2000年代半ば)、企業が新卒採用や雇用を差し控えたことによる企業内の年齢的な構造の崩れ・歪みが生じたことが挙げられます。

就職氷河期世代の人材がミドル世代にあたる今、多くの企業が「優秀なミドル人材の不足」という状況に陥っています。そこから派生する、ミドルハンティングが注目を集める背景について解説します。

転職市場に優秀なミドル人材が少ない

就職氷河期世代には大手企業での就業経験がない、あるいは正社員経験自体が少ないという人も多く、新卒で正社員としてのキャリアをスタートし現在もミドル人材として活躍している人材は企業も囲い込み・リテンションに注力しています。転職市場において企業が求める経験・スキルを備えた人材がそもそも世代的に見つかりづらい状況です。 

氷河期世代には、後輩不在のままプレイヤーとして長く過ごしていたという人も少なくありません。また、現在管理職として働いている人もプレイヤーとしての実務を兼務するプレイングマネージャーであることが多く、プレイヤーとしての評価の高さによりそのポジションにある場合、マネージャーという肩書を持っていてもマネジメントに関するスキル・経験が十分ではないというケースもあります。

ミドル世代で、部下や後輩の育成・マネジメントに関するスキルを持つ人材はさらに採用の難易度が跳ね上がるといってもいいでしょう。ミドルハンティング(ヘッドハンティング)は転職市場だけではなく、現在転職意思のない人材にもアプローチが可能なため、求人広告など通常の採用活動では人材を獲得できないケースでの活用が増えています。

社内のマネジメント人材不足

採用の差し控えやリーマンショックによる継続的な不況の影響で、氷河期世代の人材層の空洞化が続いていた企業では、その上の世代である大量採用時代の社員が定年などで一斉に退職した際、人材不足による弊害がでています。

採用凍結解除によってミドル世代よりも下の世代の採用数を増やしていても、その世代が育つまでの間、マネジメント業務を行える人材が育っていないというケースもあります。採用差し控えにより後進を育成する機会を与えられなかった、大量採用時代の社員との仕事に対する考え方の相違によるマネジメントスタイルの食い違いなど、現在のミドル世代が十分なマネジメント経験を積む土壌がない状態が企業内において長期間続いてしまっていたのが原因のひとつです。

特に、マネジメント人材の不足は、企業にとって重要な経営や組織・人の管理や、部下の指導などが適切に実施できないほか、管理職のオーバーワークの一因ともなり、健全な企業経営に支障が生じることになります。即戦力採用を得意とするミドルハンティングは、事態の立て直しに有効な手段のひとつです。

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ミドルハンティングのメリット

ここではミドルハンティングによって企業が得られるメリットについて解説します。

専門性のあるミドル人材の採用につながる

ミドルハンティングはすでに就職・転職活動を実施している層だけではなく、転職潜在層も対象としているため、求人広告や人材紹介などではなかなか探しにくい専門性の高い職種の採用に効果的な手法です。

特にニッチな業種の人材確保では、オープンサーチ手法を利用して、複数の検索サイトや人脈などの情報からターゲットとなる的確な人材を特定し、アプローチが可能です。

即戦力となるミドル人材の採用につながる

ミドルハンティングでは、同業他社の豊富な経験を持つ人材にもアプローチが可能なため、即戦力を必要とするポジションで力を発揮できる優秀なミドル人材の採用に向いています。

また、求人募集が公にならないため、新規事業の立ち上げや事業のマネージャー候補など、同業他社や社内でも非公開にしておきたいポジションであっても内々に採用を進めることが可能です。

採用後のミスマッチを減らすことができる

必要としている能力やスキルを持つ人材をピンポイントで探すことができるため、スキル面でのミスマッチのリスクが軽減されます。

優秀なコンサルタントを擁するヘッドハンティング企業であれば、丁寧な企業ヒアリングはもちろんのこと、候補者との念入りな面談(面接)を実施しており、企業と候補者の求める要素のすり合わせや、入社への動機づけなど、採用に至るまでの間の人事担当者と候補者双方のフォローを実施するため、採用後のミスマッチのリスクが格段に下がります。

企業の業績・外部評価の向上につながる

事業の中核、あるいは更なる拡大を担う人材の採用により、業績の安定・向上など事業の継続性が高まります。

社内活性化によって、社員のやる気やモチベーションのアップ、取引先や地域社会あるいは求職者などステークホルダーからの評価の向上など、相乗効果も期待できるでしょう。 

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ミドルハンティングの失敗を防ぐための4つの対策

ミドルハンティングを利用して人材を採用する際には以下の点に留意して、対策をして

おくことをおすすめします。

通常の採用とは違い「選ばれる側」であることを意識する

一般的な採用活動とミドルハンティングではアプローチ方法に違いがあります。

企業が求人サイト、自社ホームページ、SNSなどで人材を募る一般的な採用活動に対して、ヘッドハンティングは、ヘッドハンティング会社を介して、ヘッドハンティング会社が持つ様々なチャネルを介して優秀な人材を探し、アプローチをする手法です。

そのため、ミドルハンティングにおいて、企業は候補人材を選ぶ側ではなく、人材に選ばれる側であるということを意識しておいた方がいいでしょう。

時間に余裕をもって採用を進める

ヘッドハンティングは転職市場にいる人材だけではなく、転職を考えていない人材にもアプローチをするため、入念な調査や交渉が必要になります。そのため、採用までに半年から1年、経営層の人材であれば2年近くかかることもあります。

採用計画時には、時間的に余裕を持ったスケジュールを想定しておくことが望ましいです。

一般的な人材紹介との料金体系の違いを把握しておく

一般的な人材紹介とミドルハンティング(ヘッドハンティング)では、料金体系についても異なるケースが多いため、注意しましょう。

人材紹介の場合、ほとんどが成功報酬型であり、採用が確定・成立した時点で紹介手数料が発生します。また、多くの場合、紹介手数料は採用した人材の想定年収をもとに算定されます。

ミドルハンティングの多くでは、企業が依頼時にあらかじめリテーナーフィー(着手金)を支払うことで、ヘッドハンティング会社が人材のサーチを開始します。加えて、成功報酬として別途紹介手数料が発生します。ヘッドハンティング会社により料金体系や各種フィーの金額は異なりますので、複数社を比較検討するなど十分な吟味が必要です。

同業他社とのトラブルに注意

ヘッドハンティンング会社を利用する際、同業他社や取引先の社員などにアプローチをかけてしまうことでトラブルに発展する可能性もあります。

無用のトラブルを防ぐために、採用ルートや、アプローチをかける他社の情報などについて、ヘッドハンティング会社と十分に協議を重ねておくことが大切です。

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ミドルハンティングを依頼する流れとは

ミドルハンティングによる採用を依頼する際の流れについて、解説します。

依頼するヘッドハンティング会社を探す

まずは、依頼するヘッドハンティング会社を探します。

ヘッドハンティング会社を探す際のポイントですが、ヘッドハンティング会社はそれぞれに得意(強み)とする業界・職種を持っています。選ぶ際には自社の業界や採用ポジションにマッチしているか、どのようなサービスを提供してくれるのかについて、ホームページなどで業務概要とサービス概要を確認し、複数の会社を比較検討してみましょう。

また、在籍するコンサルタント(ヘッドハンターあるいはリサーチャー)のプロフィールが掲載されている場合は、得意業界、経験、実績、成功事例などをよく確認しておくことをおすすめします。

一般的にヘッドハンティングを利用する場合は、リテーナーフィーと呼ばれる初期費用の事前支払いが発生します。ヘッドハンティング会社により料金体系は異なるため、依頼をする前に必ず確認をして、双方誤解のないよう納得をしてから契約をしましょう。

求める人材要件のヒアリングを行う

依頼する会社を決めた後は、コンサルタントとヒアリングを行います。

ヒアリングの際に、企業のニーズや採用人材の業務内容、求めるスキルや経験など詳細にすり合わせを行うことで、適切な人材を探し出すための戦略を立てることができます。

企業の求める人材要件を明確に伝えることで、より具体的な話し合いが可能となるため、ヒアリングを行う前までに、採用人材の要件を社内で決めておくと良いでしょう。

【企業の人材要件】

  • 企業理念、経営戦略の再確認
  • なぜ、ミドル人材を求めているのか
  • 求める人材の要件を確定する(求める経験・スキル)
  • Must(絶対に譲れない条件)の要件とWant(備わって欲しい)の要件を定める

紹介された人材との面談を行う

企業の求める人材要件を伝えたら、担当コンサルタントから希望に合う推薦人材の連絡が入ります。面接を希望する場合は、その旨を伝え、面接の日程調整を行ってもらい、候補者と面接をします。

面接後の入社に関する意向確認、給与や待遇面など候補者との条件のすり合わせについては、ヘッドハンティング会社を仲介して行うことがほとんどです。

採用が決定したら、入社希望日の調整、また現職の退職手続きなどのサポートについてもヘッドハンティング会社がサポートします。

企業側の対応としては、並行して採用が決定した人材を受け入れるための社内手続きなどの準備をしておくとスムーズな入社に繋がるでしょう。 

【導入事例】ヘッドハンティングを活用した3つの採用事例

マンパワグループの関連会社プロハント株式会社は、ヘッドハンティング専門のエージェントとしてエグゼクティブや専門職を中心にサービスを提供しています。本資料では、事例を3つご紹介しています。

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ミドルハンティングはミドル人材採用の近道になる

企業にとってスムーズな新規事業の立ち上げや、重要なプロジェクトのマネジメント、経営層と従業員の橋渡しなどを行うミドル人材の確保は必要不可欠です。

しかし、多くの企業が優秀なミドル人材を転職市場の中から探し出すことに苦戦している現状があります。そのため、ヘッドハンティング会社を活用するミドルハンティングが今後のミドル人材採用の近道になると言えるでしょう。より効果的にミドル人材を確保するための採用手法のひとつとして、ミドルハンティングを取り入れてみることをおすすめします。

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著者プロフィール

プロハント株式会社(マンパワーグループ関連会社)

プロハント株式会社(マンパワーグループ関連会社)

マンパワーグループが2016年8月に立ち上げたサーチ型人材紹介事業専門のヘッドハンティング会社。 経験豊富なヘッドハンターとリサーチャーが所属し、決定率・定着率共に90%以上の実績あり。日本全国を対象に、ハイクラス人材はもちろんのこと専門職や研究職など広範囲に亘る人材ニーズへの的確な対応が強み。

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