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そのポジションは本当に派遣スタッフでよいのですか?

掲載日2018年10月 9日

最終更新日2021年9月22日

目次

    2018年は有期雇用契約の契約期間に関する法改正の対応が2つ同時に発生します。これらを総称した企業の「2018年問題」が、報道などでも取り上げられるケースが増えてきました。

    「2018年問題」のひとつは、2013年の改正労働契約法の施行による「有期労働契約の反復更新が通算5年を超えると、本人の申し出により無期雇用転換の権利が発生する」というルールの最初の対象者が、すでに発生していることです。

    派遣法で派遣先企業に求められる措置とは?

    派遣社員の雇用主は派遣会社ですが、実際の就業場所は派遣先企業という雇 用と使用が分離した形態になっています。
    このため労働者派遣法では、派遣期間の制限など派遣先企業にも「派遣先の講ずべき措置」を定め、派遣先企業が遵守できるよういくつかの指針を公示しています。
    「派遣先の講ずべき措置に関する指針」について詳しく知りたい方は下記をダウンロードください。

    temporary_guide3.png  

    もうひとつは、2015年の改正派遣法の施行による、「有期雇用の派遣社員が同じ派遣先企業の同じ組織(課・グループなど)で働くことができるのは3年まで」という期間制限のルールが適用されることです。

    company_activity_rlms_img01.jpg

    2018年問題への対応で浮かび上がる、有期雇用契約に対する社内での齟齬

    企業には、対象となる有期雇用契約の従業員・派遣社員のポジションを今後どうするべきかという判断が迫られており、多くの企業では、対象者の現状の把握、各在籍部門への評価ヒアリングなどによって、正社員・無期雇用社員化、契約終了など、個別のスタッフごとに判断を進めています。

    これらの判断を実施していくなかで、管理部門としては「この業務であれば契約を終了し、新しいスタッフを入れた方が人件費の面でも安上がりではないか」と思っていても、スタッフを抱えている現場からは「3年、もしくはそれ以上在籍したポジションの人を変えることは、引き継ぎなどの面で負荷が高く、契約社員や派遣社員は、無期転換社員化や正社員化してほしい」と、スタッフの無期転換推薦の声があがり、管理部門の意向と現場の意向に齟齬が生じるケースがみられはじめています。

    企業には、「そのポジションは、本当に派遣スタッフ(契約社員)が適切なのか?」と、一度振り返り考える必要があります。
    その際に必要となる判断基準をいま一度確認しましょう。

    象業務にマッチする雇用形態を判断するためのチェックポイント

    1. 契約している業務の特殊性をチェックする

    • 習得に時間がかかる・習熟度によりパフォーマンスに差が出る
    • 特殊スキル・経験が必要な業務で、対応できる人が限られる
    • 業務範囲が広すぎる

    対象業務に上記のような問題はありませんか。

    特に、その企業独自の業務であったり、長時間の研修や資格取得が必要などといった、一般的なOAスキルだけでは対処しきれない業務である場合は、
    直接雇用への切り替えや、人の入れ替えが発生しにくい派遣元の無期雇用派遣社員の採用を検討するのも一手です。

    2.職場の環境をチェック

    • 社員の異動が多い、派遣スタッフがその部門で一番経歴が長い
    • 担当が一人(エリア担当が一人なども含む)

    上記のようなケースでは、急な欠員が発生した際に業務が滞ってしまうという問題があります。

    実際に、対象スタッフが急に退職してしまったため急いで補充を行った結果、後任者が業務量や職場環境についていけず早期退職してしまい、その後も同様の理由で後任者の早期退職が続くというケースは数多く発生しています。

    度重なるスタッフの早期退職により、さらに業務が滞り、関係する周囲のメンバーのストレスが増大するという負のスパイラルに陥る前に、早めの業務のマニュアル化や社内バックアップ体制の整備などの対応が必要です。

    企業は有期契約終了ポジションに対してどのように対処すべきか

    それでは、「対象業務が有期雇用社員には向いていない」と判断された場合、どのような対応を行うべきなのでしょうか。

    1.直接雇用に切り替える

    法令の趣旨に則ると直接雇用が望ましいと考えられますが、人件費の増大化は避けられません。

    受け入れ人数が多く、正社員としての契約が難しい場合は、新たに無期契約社員という雇用形態を新設する方法もありますが、その場合は新たな社内規定の整備などが必要です。

    新たな職位やキャリア制度を創設することで、評価制度の複雑化なども想定されます。

    2.派遣会社に無期雇用受入れを相談する

    この方法では、派遣会社から派遣料金の割増などの依頼をされる場合や、派遣スタッフが派遣会社との無期雇用契約を望まない場合があります。

    この場合、派遣法の制限により、当該業務を3年以上継続することはできなくなります。

    3.体制を見直す

    基本的なことではありますが、人材が入れ替わることを想定した体制を整えることも一案としてあります。

    特に1名体制や社員の入れ替わりが多い部署など環境的に不安がある場合は、複数名のスタッフを入れリスクヘッジをすることも必要です。

    人件費の兼ね合いなどによっては、時短・日数限定勤務のスタッフを検討してもよいかもしれません。

    4.業務委託化を検討する

    業務委託は、委託元が委託先に直接的な業務指示を行えません。

    • 委託化できる内容の業務であるのか
    • 委託化するだけの業務量があるのか
    • 委託元に常駐しての業務委託の場合はそのための業務スペースを確保できるのか

    など、検討のための項目が多く、難易度は高いですが、それらの諸条件がクリアできる場合には、管理工数の削減などのメリットもあります。

    おわりに

    有期雇用契約が終了するポジションに対して、どういった対応を行っていくにしても、部署ごとの役割・業務分担などを見直し・明確化し、マニュアル化を進めるなどして個人に依存しすぎない体制を整えていくことは重要です。

    企業の「2018年問題」は、日本の労働人口が減少する一方で人材の流動性がさらに高まるという、未曽有の人材難の時代を乗り切るために、企業が人材のポートフォリオを見直す時期が来ていることを突きつけています。

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    マンパワーグループ株式会社

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