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採用代行(RPO)とは?メリットや活用方法を解説

掲載日2021年1月19日

最終更新日2021年9月28日

目次

    社会構造の変化による「労働力のひっ迫」は、もはや避けられない状況です。売り手市場が続く採用現場では、激化する人材獲得競争に対応するために、さまざまな策が講じられています。そうした状況下では、「日々の業務」と「採用活動の精度向上」の板挟みになり、現場の負担は増していくばかりです。社員だけでの採用活動が難しくなってきていると、悩みを抱えている企業も少なくありません。

    そこで注目されているのが、採用業務の一部をアウトソーシングする「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」です。自社のニーズに合わせて採用業務を代行し、効率的な採用活動をサポートしてくれます。

    ここでは、採用代行(RPO)の果たす役割を紹介し、メリットや注意点など、導入に向けて押さえておきたい知識を解説します。

    急ぐ採用には採用代行サービスの活用も視野に

    コロナ渦による不透明な先行きで採用業務も例年通りとはいかない状況です。採用の急な再開や新しい経営戦略による増員など人事担当者のイレギュラ対応が増えています。マンパワーグループでは、採用プロセスの業務代行サービス、採用戦略立案や採用プロセス設計などのコンサルティングサービスを提供しています。本資料では、採用活動から採用後の定着に至るまでの各種課題に応じたソリューションを紹介しています。

    RPO

    採用代行(RPO)とは?

    最初に、採用代行(RPO)の基本知識と、導入の背景について解説します。

    採用代行(RPO)とはなにか

    RPOはRecruitment Process Outsourcingの略語で、日本語では「採用アウトソーシング」や「採用代行サービス」と呼ばれます。企業の採用業務の一部(または多くの工程)を代行してくれるサービスです。委託されたRPO事業者は、依頼側の企業と「どの部分をどこまで代行するか」といった契約事項を決定し、合意を得た採用プロセスを実行していきます。

    採用代行(RPO)は、採用プロセスにおける事務代行を行うタイプとリクルーターをクライアント先に配置し候補者を探し出すタイプの大きく2種類に分けられます。事務代行は委託先(社外)で運用されることが多く、リクルーター配置型は基本的にはクライアント社内での運用が中心ですが一部業務を委託先で対応という体制が見られます。

    日本の採用代行ではプロセス代行が主流ではありますが、外資系企業を中心にリクルーター派遣型の利用も増えつつあります。

    採用代行が普及している背景

    日本では、少子高齢化による人材不足が続いています。採用現場では売り手市場が続いており、人材獲得競争はここ数年、激化の一途をたどってきました。自社のニーズに合った優秀な人材を得ようとすると、それだけ質の高い採用活動が必要となります。さらに、Web媒体の普及により、ダイレクトリクルーティングなどのニーズも高まり、採用手法が多様化してきています。

    採用活動がこれまで以上に複雑化・先鋭化し、加えて内定辞退の回避施策、こまめなコミュニケーションといった丁寧かつ繊細な業務内容が現場に求められるようになりました。このような背景から、採用担当者の負担が増大しています。採用担当者の業務負荷の軽減と機会損失を防ぎたいというニーズから採用代行サービスは拡大していると考えられます。採用代行は正社員のみならず、パート・アルバイトなどの採用にも広く波及しています。

    人材派遣、人材紹介との違い

    採用代行は「業務委託」であるため、作業場所の設置や人材の管理、具体的な業務指示は、すべて委託先企業が行います。もちろん、プロジェクトマネージャーなどと委託の運用について話し合い、フローの見直しなどは可能ですが、メンバーへ業務を指示することはできません。

    一方、人材派遣は派遣会社から派遣された人材が業務に従事しますが、派遣された人材に対して契約内容に即した業務指示を直接行うことができます。アウトソーシングとの大きな違いは、「業務指示を行えるかどうか」です。

    人材紹介は、候補者となる人材そのものを紹介してもらうサービスです。人材紹介会社は自社が紹介した人材に関する面接調整や入社条件の交渉などは対応しますが、他社候補者の対応やナビ対応、求人媒体対応などの代行は行いません。

    アウトソーシングできる具体的な採用業務

    採用代行が可能な具体的な業務には、以下のようなものが挙げられます。プロセスの一部だけを依頼することも可能です。

    母集団形成に関わる業務

    母集団形成に関わる募集計画・募集要件の策定、求人票の管理、DMの作成と発送、説明会の企画・開催、広告ツール管理、求人媒体対応などの連絡や取りまとめ作業を実施します。
    直接応募に関するところだけではなく、人材紹介会社への依頼や取りまとめなども対応可能です。

    応募者の選定・管理

    候補者のスクリーニング、書類管理および選考、筆記試験や適性テストの実施、またその結果の管理、面接スケジュール調整と面接代行、合否通知までを行います。

    内定者への対応

    内定者への入社に関する連絡業務や個別面談、研修の企画と実施を行います。

    採用コンサルティング

    採用活動の課題分析、コスト分析のほか、面接官トレーニング、採用計画策定指導、採用管理システム導入サポート、リクルーター派遣など、コンサルタント業務および採用活動サポートを行います。

    定着支援

    早期離職を防ぐ目的で、入社した人材のフォローを実施します。定期的なアンケート実施や状況の確認、現場担当者へのフィードバックなどがあります。

    採用代行のメリット・デメリット

    採用代行のメリット

    採用活動の質が向上

    採用業務に特化して対応するため、スピーディーかつきめ細かな対応、正確なデータ管理、採用活動の可視化など専門事業者だからこそ実現できるサービスを活用できます。品質の高さに着目し、採用フローの見直しや属人的業務の脱却などを目的とした採用代行を利用する企業もあります。

    注力したいコア業務に集中

    採用業務はナビ対応や合否連絡、応募書類の管理など細かい業務が多く発生します。個人情報などの取り扱いも多いため慎重な対応も求められつつ、限られた期限内での早急な対応が必要とされるといった状況が起きやすいのも特徴です。

    採用担当者の業務が増えすぎてしまうと、採用戦略の立案や面接、内定者フォロー、現状分析など採用の成功に大きく関係する業務に時間を使うことができません。周辺業務(ノンコア業務)をアウトソースすることで社内担当者がコア業務に専念できるようになり、結果として採用活動のパフォーマンス向上が期待できます。

    専門性の高いスキル・ノウハウ

    採用代行サービスを提供するRPO事業者は採用に関する経験が豊富です。蓄積されたスキルやノウハウを活かし、効果的・効率的なフローを自社の状況に合わせた提案をしてくれます。また、過去の経験からのトラブル防止策の策定や母集団形成のための媒体選定、人材エージェントの開拓なども依頼することが可能です。

    新しく立ち上げたばかりで採用担当者がまだいない企業などにおいても、一連の採用業務をまるごと依頼することもできるため、早期に採用活動をスタートさせることができます。

    一貫性のある採用活動が実施できる

    全国に支社があり、支社ごとに採用を実施している場合、採用フローや活動方法のばらつきや独自ルールが存在し、採用活動の全体の把握が難しくなりがちです。また、支社の人員が通常業務と兼任で採用活動を行うと、現場の負担増にも繋がります。

    全国一括型の採用代行を導入することで、全社・グループ内で同質の採用活動を行うことができます。現場の負担軽減・効率化が促進され、人手の足りないエリアでも円滑に採用を進められます。

    採用代行のデメリット

    社内にノウハウが蓄積されにくい

    業務委託の場合、採用活動やそれに関わる業務についてのノウハウが蓄積されにくくなります。採用担当者のスキルアップする機会が減るとも考えられ、育成が進まないというデメリットがあります。
    外部委託から自社対応に切り替える場合は、品質が維持できるよう計画性を持つ必要があります。任せきりではなく、定期的な情報連携が必要です。

    アウトソース費用がかかる

    一般的に採用活動への質の高さや、募集人数などに応じてコストが増加する傾向があります。費用対効果を考慮しながら、自社で行う業務、外注する業務を見極める必要があります。

    情報連携のタイムラグ・認識のズレ

    外部の人材が対応するため、情報の連携にタイムラグが生じたり、情報共有の漏れなどが原因による認識のズレが起きることもあります。
    情報連携のフローを確立すること、業務範囲やスクリーニングの基準など採用活動のポイントとなる部分の認識合わせは十分に行っておく必要があります。

    応募者・内定者とのコミュニケーションが不足する

    業務範囲によっては、応募者や内定者とのやり取りをRPO事業者が行うことになります。関係性の構築だけではなく、応募者の生の声を聞く機会が減るため、求職市況の状況に気づきにくくなる可能性もでてきます。
    業務範囲の選定を吟味すること、RPO事業者との定期的な連携において応募者の動向を確認しておくことなどの対策が求められます。

    採用代行を依頼する際の注意点

    採用という企業にとって重要な活動を外部へ委託するのですから、採用代行を導入する際には、以下の点に注意しておく必要があります。

    費用の試算をしっかりと行う

    採用代行は、一連の採用活動の代行を依頼することもできれば、プロセスの一部だけを依頼するなど、個社の状況に応じたカスタマイズが可能です。
    そのため、費用は業務内容によって変動します。業務範囲以外にも採用ボリュームや期間などによっても変わるため、「どの程度の費用が必要となるか」は一概にはいえません。同じ業界であっても、他社の事例は参考程度にとどめておくのが無難です。

    重要なポイントは以下の3つです。

    • 依頼したい業務内容を明確にすること
       └ 業務範囲やボリューム、期間、求める品質など

    • 自社対応した場合と比較し検討すること
      人員の管理費など見えないコストも鑑みる

    • RPO事業者の見積条件を確認すること
      従量課金などもあるため

    事業者の選定を十分に検討する

    採用代行を扱っている企業であっても、事業者によって得意分野や代行できる範囲は異なります。例えば、外国人の採用や、決裁者など関係者が外国語話者であるなど、語学が必要な採用活動の場合には、バイリンガルが対応するRPO事業者もあるので、候補として検討するのもよいでしょう。

    また委託範囲によっては、厚生労働大臣と都道府県の就業地を管轄している労働局長の許可をもっている事業者に依頼する必要がありますので、相談する際に確認することをおすすめします。

    業務範囲と責任の明確化

    業務範囲をカスタマイズできることは、アウトソーシングのメリットではありますが、依頼する範囲と責任は明確化しておく必要があります。あいまいな部分を残してしまうと、思わぬトラブルが起きてしまうこともあります。採用業務は個人情報を取り扱う場面が多くあります。情報や書類の取り扱いや情報連携などについてもフローをきっちりと決めておきましょう。

    また、書類のスクリーニングや面接代行など選考を行う場合、選考基準や募集要項の認識が合っていることが重要です。スクリーニングの精度が低いと感じたら、適宜話し合いすり合わせを行います。任せきりにしすぎたせいで期待した成果がでない、といった事態が起きないように注意しましょう。

    社内状況との親和性を見極める

    企業には社内ルールが存在します。企業文化的なルールもあれば、セキュリティポリシーなどの規則もあるため、それに従ってもらえるかは大切なポイントです。また社内の体制や各種書類の管理方法、業務のフローがうまくマッチするかをRPO事業者と確認します。業務開始後にトラブルとならないよう契約前に認識を合わせておきましょう。

    アウトソーシングを機に採用フローを見直すケースもあるので、自社にあった採用フローを事業者と共に作ることも検討してみてもよいでしょう。

    進捗の定期的な確認とアウトプットの確認

    委託といえども、採用状況の進捗は関係者が知っておくべき情報です。定期レポートのチェックやミーティングなどにより、活動内容を確認していくことが望ましいです。
    また、アプトプットが期待したものかどうかも特に初期段階ではチェックが必要です。業務を手放し、工数削減などを実現しつつも、要所を抑えて、状況によっては軌道修正をかけることで、理想的な採用活動体系を築くことができます。

    採用代行導入に向いている企業

    採用活動の効率化・品質向上に有効な採用代行ですが、導入により効果が一層期待できる企業の特徴があります。

    多くの人材紹介会社に依頼している

    多くの人材紹介会社に依頼をかける場合、求人要件や面接の設定など細かな連携を各ベンダーと行う必要があり、その分コミュニケーション工数が増大します。

    採用担当者が忙しかったり、人員が十分でないなどの理由で、人材紹介会社とのコミュニケーションが乏しくなると、「人材紹介会社の担当者と求める人物像にズレが生じ、マッチング精度が低下する」、「採用意欲が担当者に伝わらず、紹介量が減る」、「担当者との情報共有不足により、応募者に対しても不透明な部分が残り辞退につながりやすい」といったことが起きやすくなります。

    人材紹介会社との窓口をRPO事業者に担ってもらうことで、人材紹介サービスを最大限活用することが可能です。また、事業者によっては、人材紹介会社のパフォーマンス評価や新しい会社の開拓などのサービスも提供しています。

    エージェント対応に悩む採用担当者
    多くのエージェントと付き合いがある場合、採用担当者とエージェントのコミュニケーションコストは増加する傾向にあります。
    求人の依頼や質問対応、紹介してもらった人材に関する連絡事項など細かいやり取りが多く発生します。また、同じことを別の会社に何度も伝える、場合によっては 同じエージェントの別の担当者に同じことを伝える、といったストレスになりやすのも特徴です。
    ただ、このコミュニケーションがよい人材を紹介してもらえるかのキーポイントになるとため軽視はできません。
    マンパワーグループでは、 エージェントを集約し、採用担当者のみならず現場担当者との間に入り、調整を行うサービスを提供しています。ご興味がありましたら、下記の資料をダウンロードください。

    エージェントコントロールサービスのご案内をダウンロード

    募集ポジションが幅広い・採用ボリュームが大きい

    募集ポジションの幅が広い場合は、母集団形成や選考方法もポジションごとに効果的な方法を選ぶ必要があります。採用プロセスが多様化すると業務が増え、管理方法も煩雑になりやすい傾向があります。採用における事務業務などは委託し、職種毎の媒体選定や求人要件の分析などコア業務へ集中することで採用が成功に近づきます。

    また、採用人数が多い場合も採用代行の活用が効果的です。
    採用人数が多いほど応募者も比例して増加するため、事務工数は膨大になります。特に一時的に大人数を採用する場合、採用担当者を急に増やせないこともあるでしょう。外部のサービスを利用し、自社対応する業務を絞ることで期日内での採用を目指すこともできます。

    人手・ノウハウ不足

    「採用枠を拡大したいが人事が人手不足」、または「採用ノウハウがあまりないため、どのような採用手法が適切かわからない」など、採用担当者の不足やノウハウがないといった課題には、採用代行は最適なソリューションのひとつです。専門家であるからこそ早期に採用活動を実施し、機会損失を防ぐことができます。

    立ち上げたばかりの企業で採用業務の経験者がいない、という理由で採用代行を利用する企業も多くあります。将来的に自社対応を検討している場合も、採用代行会社に相談し、ゴールまでのフローを最初に描いておくと認識を合わせることができ、良い形でのアウトソースができます。

    採用を急いでいる

    社内的な理由で採用を急ぐ場合にも採用代行は利用されています。よく利用されるのは、採用担当者として外部のリクルーターを社内に配置するタイプのアウトソーシングです。ダイレクトリクルーティングなどを活用して母集団形成を対応してもらうことが多いですが、人材紹介会社の窓口や候補者との面接調整なども対応可能であるため、即戦力としてすぐに業務に取り掛かることができます。

    自社内に席を置いて対応するため、コミュニケーションも取りやすく、情報共有も容易であることも特徴のひとつです。

    まとめ:採用活動の成果向上を

    採用代行は、時間の足りない採用担当者をサポートしながら、自社のニーズに即した人材の獲得に向けた、細部にわたる活動が可能になり、採用現場の負担軽減、採用活動の精度向上に役立ちます。一方で、活用の方向性を誤ると、自社のみで行う採用活動に比べて大きなコスト負担が発生します。確実な成果を得るためには、自社に適したRPO事業者の選定と、依頼内容の十分な検討が重要です。

    採用活動がうまくいっていない、担当者の業務が増えすぎて残業が増えているなどの課題がある場合、まずは自社の状況にマッチするかどうかRPO事業者と情報交換をしてみてはいかがでしょうか。

     

     

     

    RPO(採用代行)サービスのご案内をダウンロード

     

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    著者プロフィール

    マンパワーグループ株式会社

    世界75カ国・地域に2,200のオフィスを持ち、ワールドワイドに展開している人材サービスのグローバルカンパニー、ManpowerGroupの100%出資の日本法人。 リクルーティング、評価、研修、人材育成、キャリアマネジメント、アウトソーシング、人材コンサルティングなど、人材に関するあらゆるソリューションを世界的なネットワークで展開する総合人材サービス会社。

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