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採用基準の設定方法とは?欲しい人材を採用するためのポイント

掲載日2020年10月13日

最終更新日2021年9月27日

目次

    採用活動では、「求めている人材が集まらない」「ミスマッチの結果、採用した人材がすぐに退職してしまう」などの問題が生じるケースが少なくありません。そういった問題を未然に防ぐポイントの一つが、適切な「採用基準の設定・見直し」です。この記事では、採用基準を適切に設定し、適時見直していく方法と、見直しの際の注意点について解説します。

    採用基準とは?

    採用基準とは、新卒・中途採用において、それぞれの選考を通過させる基準のことを指します。基本的には、募集職種やポジションなどに合わせて採用基準を設定します。過去の業績や経験をはじめ、免許・資格の取得のように点数化・可視化しやすい項目のほかに、自社とのマッチングや価値観なども基準項目になります。「適切な採用基準を設定できているか?」に応じて採用の成否が大きく左右されることもあります。

    採用基準を設定する目的

    採用選考を実施する際に、採用基準を設定する主な目的は次の3点です。

    自社への貢献度が高い人材を採用するため
    求めるスキル・知識・経験を持つ人材を採用することにより、「戦力」として活躍できる人材の採用が可能になります。

    面接官ごとに「選考基準のばらつき」が生じないようにするため
    採用基準が共有できていない複数の面接感 が選考に関わると、同じ基準で候補者を判断できなくなってしまう問題が生じます。具体的な採用基準を設定しておくと、同じ基準で候補者をはかることができるため、自信をもって選考の判断を下すことができます。

    選考の過程を効率化するため
    採用基準が明確に定まっていることで、採用担当者の判断に迷いが生まれる余地がなくなりやすく、選考がスムーズになります。

    採用基準を見直した方がよいケースは?

    採用基準を設定していても、効果的に機能していない場合があります。その場合、採用のやり直しが必要になる、期待どおりに活躍してくれない人材を採用してしまうなどの大きなデメリットが生じてしまいます。では、採用基準が十分に機能しておらず、見直しをした方が良いケースはどのようなケースでしょうか?ここでは三つの例を紹介します。

    1.現場のスタッフと「欲しい人材」のズレが生じている

    採用するつもりで候補者を通過させたにもかかわらず、二次選考・三次選考のときに、現場責任者や経営者の判断で不採用となるケースもあります。このような場合に考えられる原因は、採用チームのなかで選考基準の認識がズレていたり、採用基準に「現場の声」が反映されていなかったりすることです。一次選考を通過させた候補者の不採用が多発するときは、一度採用 、全員での話し合いの場を持ち、採用基準の認識を合わせ、再設定する必要があります 。

    2.採用人数が目標に達していない

    採用基準に沿って選考を実施した結果、選考の通過率が悪いなどの問題から目標人数に達しないときは、採用基準を見直す必要があるかもしれません。この場合に考えられる原因は、採用基準が採用市場の現状とマッチしていないケースです。その背景として、次のような問題が生じていると考えられます。

    求職者に必要以上のスキルを求めている

    もちろん、スキルや知識が高いことに越したことはありませんが、採用の確実性を高めるためには現実的な対応も必要です。「募集ポジションで必須条件となるスキルは何か」「必須スキルをどのレベルまで満たしている必要があるか」「必要なスキルが複数ある場合に各スキルの優先順位を設定できているか」といった点を見直しましょう。

    待遇、面接時の印象、要求などが原因で同業他社に人材を奪われている

    候補者が複数の企業に応募していることは極めて一般的なことです。競合他社と比べて待遇や業務内容はどうか、それがちゃんと伝わる募集要項になっているかなど、自社だけでなく、競合他社の募集要項もチェックし、面接時の対応などを客観的にチェックして判断することが大切です。

    なお、採用人数が目標に達していないからといって、安直に採用基準を緩めるのは考えものです。妥協可能なポイントを探る、候補者の範囲を広げる(募集要項の「四大卒以上」を「専門学校・短大卒以上」に 変更する)など、状況に応じて「譲れる点」と「譲れない点」を見極める必要があります。

    3.採用した人材の早期退職が多い

    採用した人の「スキル」と「人数」に問題がなくても、採用した人材が早期に退職してしまうケースもあります。この場合、採用基準と実情(業務内容・待遇・求めるスキルなど)にミスマッチが生じてしまっている可能性があります。自社の選考基準が実情にマッチしているかを見直したうえで、選考時に求職者に誤解を与えないように情報を発信する姿勢が大切です。

    採用基準の作成、見直しの際の注意点は?

    採用活動を効果的・効率的に進めていくために、採用基準の作成・見直しは、どのような手順で実施すればよいのでしょうか?また、その際に、どのような注意点があるのでしょうか?続いては、採用基準を作成・見直しするときの具体的な方法について解説します。

    採用基準の作成手順

    採用基準の作成(見直し)をする際は、次の3ステップで作業を進めていきます。

    1.採用市場を調査して状況をイメージする

    インターネットの求人情報サイトで競合他社の募集状況をチェックする、人材紹介会社の担当者に就職市場の状況についての意見を求めるなど、最初に情報収集を行います。そして、正しい情報をもとに自社の採用戦略を構築していきます。

    2.求める人材像を設定する

    ミスマッチを防ぎ、戦力として活躍する人材を採用するには、以下のポイントに注意しなければなりません。

    • 現場責任者に「必要なスキル」を確認する
    • 「自社の理念」や「ビジョンへの共感」を採用基準に落とし込む
    • 職場環境や社風に適しているかを確認する
    • 現在活躍している社員をモデルにしてコンピテンシーモデルを設定する
    • 募集職種によって活躍できる社員のタイプが異なるため、コンピテンシーモデルは募集職種ごとに設定する

    3.基準を作成して優先順位を設定する

    コミュニケーションスキル、主体性、協調性、資格やスキルなどの基準を設定します。数値化できるものは数値化し、可能な限り基準を明確化するとともに、それぞれの基準の優先順位を設定します。あらかじめ優先順位を設定しておくと、採用枠などの問題から選考に迷いが生じたときもスムーズに意思決定が行えます。

    採用基準を作成するときの注意点

    続いては、採用基準を作成するときに注意すべき点について紹介します。

    差別や合理性のない基準

    厚生労働省が公表している「公正な採用選考の基本」では、「思想」(宗教・支持政党など)、「家族に関すること」(職業・続柄・収入など)、「住宅状況」、「本籍・出生地」などの適正と能力に関係がない事項について、面接や書類で質問をしないよう、配慮すべき事項として挙げられています。

    育成・教育体制

    早期戦力化を図るうえで、「採用した人材を育成できる体制があるか」「どのような内容であれば育成が可能であるか」をチェックし、必要に応じて社内の教育・育成担当者や配属部門の関係者と調整しておきましょう。

    基準の言語化

    採用基準が「明確に言語化されているか?」をチェックし、現場を含めて採用部門で認識をすり合わせておく必要があります。言語化されていれば、担当の引き継ぎもスムーズに行うことができます。

    採用方法や採用時期

    採用基準の作成(見直し)を行っても十分な効果を得られない場合は、必要に応じて採用方法や採用時期の変更を検討しなければなりません。

    まとめ:採用基準の明確化と共有が成否を左右する

    採用基準を明確に設定しておくことは、ミスマッチを減らし、ニーズに合った人材を採用するためにも有効です。また、採用活動をより良く改善することにもつながります。

    採用が思うように進まないときは、採用活動の見直しの一環として、「採用基準に問題はないか」「優先順位は間違っていないか」などを採用担当者だけでなく、配属先と一緒に振り返る必要があります。

    この機会に、それぞれのポジションで基準が明確になっているか、共通化されているか、期待したパフォーマンスを発揮する要件になっているか、などを見直してみてはいかがでしょうか。

    参考:
    公正な採用選考の基本|厚生労働省

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    著者プロフィール

    マンパワーグループ株式会社

    世界75カ国・地域に2,200のオフィスを持ち、ワールドワイドに展開している人材サービスのグローバルカンパニー、ManpowerGroupの100%出資の日本法人。リクルーティング、評価、研修、人材育成、キャリアマネジメント、アウトソーシング、人材コンサルティングなど、人材に関するあらゆるソリューションを世界的なネットワークで展開する総合人材サービス会社。

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