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ヘッドハンティングを検討している場合、具体的な事例を確認してみると、自社に合っているかをイメージしやすくなります。
マンパワーグループの関連会社プロハント社の事例を3つ紹介した資料を用意しています。ヘッドハンティングを利用した背景、入社までのフローを解説しています。
ご興味があればダウンロードください。
売り手が強い力を持つ人材市場において、経営者・役員(将来的な候補者含む)などの「キーパーソン」とされる人材の採用は、より困難になるケースは少なくありません。
求人広告を出しても採用できない、適した人材が見つからないなど、募集広告費だけがかさみ、空白期間によるビジネスチャンスの喪失まで起きてしまいます。
「キーパーソン」の採用にヘッドハンティングサービスを利用する企業は増えています。今回は、マンパワーグループのサーチ型ヘッドハンティング会社「PRO-HUNT」に寄せられる相談事例と、ヘッドハンティング会社を利用した場合の費用面についてご紹介します。
ヘッドハンティングの依頼があるポジションは、エグゼクティブ~レアな専門職、高度なITエンジニアと様々ですが、依頼に至った背景は大きく以下の3つに分けられます。
こちらのケースが最も多く、採用できない主な理由は以下の通りです。
求人広告を出し続けても応募がないし、人材紹介もされないのでヘッドハンティングを利用しよう、というケースです。ヘッドハンティングの利用理由はこれが一番多いパターンです。
このようなケースでは、クライアントよりも規模の小さい企業をスカウトのターゲットにする等、理由を明確化し、打開策を提案したうえで活動を行ないます。
応募があっても経営や本業への影響が大きい妥協できないポジションというのがあります。この場合、費用をかけてでも求める人材を獲得する方がメリットは大きく、ヘッドハンティングが活用されます。
この場合、人材のサーチ期間を長くとり、じっくりと候補者を見極めます。
新規プロジェクト・新規海外展開などが理由になることもあります。また、それを他社に知られたくないため、公になりやすい求人活動を行うことができません。ヘッドハンティング会社を1社選定し、水面下で人材の獲得に動きます。
新規プロジェクトの場合、社内にノウハウがなく、プロジェクトを強く推進する経験者が必要です。そのため、社外から優秀な人材を引き込むケースは少なくありません。
ヘッドハンティングと一般的な人材紹介の費用の主な違いは以下の通りです。
ヘッドハンティング | 一般的な人材紹介 | |
---|---|---|
着手金 | あり | なし |
紹介手数料 | あり | あり |
発生のタイミング | 着手金や面談設定、内定時など事前と中間に発生 | 成功報酬型が一般的 |
返金規定 | 着手金は原則返金されない | 一般的には返金規定あり |
ヘッドハンティングで着手金がかかるのは、すでに転職意思を示している求人サイトやタレンプール以外からも候補者を集める活動費が必要であるからです。
エグゼクティブ層やレアな専門職、高度な技術を持っているIT系人材が転職市場に出てくることは稀です。彼らは、転職する前から声がかかりますし、現職においても手放せない人材として、引き留めるための施策がされていることもあります。
転職市場にいない人材を探し出し、転職を勧めるわけですから、一般的な人材紹介と比べてはるかに工数・コストがかかります。それを経て入社してくる人材はとても優秀であり、期待したパフォーマンスを発揮します。ポジション的にも本業に与える影響が大きい人物ですので、ミスマッチを防止できる点もメリットと言えます。
求人広告に掲載した場合、約1ヶ月の掲載で150~300万円程度の掲載費用がかかります。また、応募があってもなくても、採用できてもできなくても費用が発生するというのが特徴です。
登録型の人材紹介会社の手数料は年収の25~35%が相場と言われています。年収1,000万円の方を採用すれば、250~350万円の手数料が発生します。前述しましたが成功報酬型のため一番効率的ではあります。
ただし、登録者からの紹介となるため、紹介が無い、時間がかかる、進捗が不明といった事態に陥りやすいです。また、エージェント側からすれば登録者がたくさんいる案件を優先したほうが売上はあがるため、注力されないリスクがあります。詳しくは、「なぜ人材紹介会社は良い人材を紹介してくれないのか?」をご覧ください。
ヘッドハンティングの費用は、前述したとおり着手金と紹介手数料になります。ただ、専門分野も手数料体系も様々ですので、大まかに分類した比較表を紹介いたします。
A社 | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
手数料 | 着手金50~100万円 +年収×40% |
800~1,000万円 | 900~1,500万円 | 1,000~2,000万円 |
得意業界 | 全業界 (主にIT) |
全業界 (主に製造業) |
製造業 | 金融業界 |
候補者レイヤー | 若手(20代~30代) | 中間管理職~ エグゼクティブ |
エグゼクティブ | エグゼクティブ |
様々な手数料体系とはいえ、総額600~1,500万円がヘッドハンティング会社の手数料の大体の相場です。登録型の紹介会社や広告掲載に比べると倍以上の金額にはなりますが、理想的な人材を採用できる可能性は格段に高まります。
ただし、金額が大きいため、サーチプロセスや採用スケジュールについて、ヘッドハンティング会社とは綿密にすり合わせを実施することをお勧めします。
ヘッドハンティングのメリットとデメリットは以下の通りです。
ヘッドハンティングは、転職を考えていない人材をもターゲットに候補者を選抜してきます。そのような人材に転職する意思を芽生えさせるのは、ヘッドハンターの腕の見せ所でもあります。
また、一般的な採用工程ではなく、お互いを率直に知ってもらうような場を設け、求めているものとスキル経験や価値観などが合致していくかを丁寧にすり合わせます。
そのような工程があるからこそ、重要なポジションではより避けたい「ミスマッチ」を減らすことが可能です。
入社までに入念な認識合わせを行うため、入社後のギャップが少なくなるのも特徴です。「期待していること」「期待されていること」を事前によく理解しているため、パフォーマンスの方向性が違うことも起きにくくなります。
企業の採用に関する悩みのひとつは、早期離職です。
せっかく時間と工数、多大な採用コストをかけても、3ヶ月や1年で退職されてしまうと、また一からやり直しとなります。
ヘッドハンティングの場合、社風や企業理念、方向性など細かい確認を時間をかけておこなうため、早期離職リスクが少ない傾向にあります。
ヘッドハンティングの場合、適した人材の調査からスタートなります。そのため、見つけてからアプローチ、転職意思の醸成などの工程を踏むため、時間がかかる傾向にあります。
また、現職の場合、退職までの期間もでてきます。
着手金は、調査費用に該当する部分です。
仮に候補者はでたが、結果お断りされた、たまたま人材紹介で適した人材が見つかった、知人から紹介があったなど、ヘッドハンティング以外で決定した場合でも調査費用は返金されません。
ヘッドハンティングのメリットとデメリットについては、「ヘッドハンティングとは?基礎知識と向いているポジションをわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
ヘッドハンティングの利用前に注意しておきたいのは、以下の3つです。
求めるスキル・能力以外にパーソナリティや価値観など基準となるものを決めておきましょう。またそれに優先順位もつけてください。全ての順位を上げてしまうと、ヘッドハンティングでも見つからなくなってしまいます。
ヘッドハンティングの場合、入社までに時間がかかるのが特徴です。「3か月後には入社してほしい」と思っていても、うまくスケジュールが合いません。
計画的に利用することをおすすめします。突然の退職や離脱の場合は、ヘッドハンティング会社に相談してみましょう。
今は企業が選ぶ立場ではありません。企業も選ばれる側にいることを十分に理解しておきましょう。どんなに理想的な候補者が見つかったとしても、上から目線のような採用を行っているとお断りされてしまいます。
費用も時間もかかるヘッドハンティングが選ばれるのには、それなりの理由があります。それは、採用はゴールではなく、入社後に発揮してほしいパフォーマンスがあり、企業に貢献してほしいからこそ、重要なポジションに妥協はできないということです。
ヘッドハンティングで求めている人材が見つかるかどうかは、ヘッドハンティング企業に問い合わせて、プレリサーチ(紹介できそうかどうかの判断)を依頼するのも一手です。ぜひ気軽に問い合わせてみてください。
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