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【人材派遣とは】種類や特徴、人材紹介や業務委託との違いは?

掲載日2021年5月18日

最終更新日2021年9月22日

目次

    企業が求めている人材を、柔軟に受け入れることができる人材派遣。「人材派遣の活用を視野に入れている」「派遣社員の受け入れを考えている」という採用・人事担当者向けに、人材派遣の特徴や3つの形態のメリット・注意点、人材紹介や業務委託との違い、派遣依頼から受入までの流れを解説します。

    派遣社員の管理のポイント 不要なトラブル回避へ

    人材派遣には派遣法に定められたルールがあります。自社の社員ではなく派遣元に所属する人材を迎え入れることになるため、労務管理や契約など自社社員と異なる対応があります。下記資料では派遣を受け入れる前に知っておきたいポイントやよくある質問などもご紹介しています。

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    人材派遣とは?

    人材派遣とは、労働者派遣法によって定められています。第2条では、労働者派遣および労働者派遣事業について次のように定義しています。

    一 労働者派遣自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。

    二 派遣労働者事業主が雇用する労働者であって、労働者派遣の対象となるものをいう。

    三 労働者派遣事業労働者派遣を業として行うことをいう。

    引用:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)|e-GOV 法令検索

    つまり人材派遣とは、「派遣会社(派遣元)」と雇用関係にある派遣労働者(派遣社員)が「(就業先企業(派遣先)」で仕事をすることです。労働者からみると、雇用主と就業先が同じである直接雇用(正社員・契約社員など)と違い、労働契約を結ぶ雇用主(派遣元)と実際の就業先(派遣元)は異なります。実際の仕事の指示(指揮命令)は派遣先が行い、給与の支払いや社会保険手続きなどは派遣元が行うという仕組みです。

    派遣先にとっては、繁忙期のような人手が必要なときに、必要な期間、必要な人材をタイムリーに受け入れることで、業務効率や生産性向上への効果が期待できます。また募集・採用、教育訓練、給与計算、社会保険手続きなどは派遣元が行いますので、採用コスト及び労務管理業務の負担が軽減します。

    一方、デメリットとしては、派遣社員は派遣契約で定められた業務だけしか従事することができないため、契約業務以外の依頼がしにくいことなど、臨機応変な対応が難しい点が挙げられます。

    人材派遣3つの種類

    続いて、人材派遣の3つの種類、「有期雇用派遣」「無期雇用派遣」「紹介予定派遣」について解説していきます。

    有期雇用派遣のメリット・注意点

    「有期雇用派遣」とは、派遣元と派遣社員との間で期間の定めのある雇用契約(有期雇用契約)を結ぶ雇用形態のことをいい、登録型派遣とも呼ばれています。一般的に、労働者は派遣元に登録した後、実際に派遣先が決定してから、雇用契約を結びます。そして、派遣社員が派遣先に就業している期間だけ、派遣元と派遣社員の間に雇用契約が生じる形態です。

    派遣先と派遣元間の派遣契約が終了すれば、派遣元と労働者の雇用関係も終わります。ただし、派遣会社から派遣社員に対して契約期間の更新を打診し、契約を更新することも可能です。

    有期雇用派遣のメリットは、閑散期・繁忙期に合わせた人員調整、突然の退職者が生じた際の欠員補充、育児休業社員の代替要員確保がしやすいことです。さらに無期雇用派遣と比べて、人材採用の間口が広がるため、一定のスキルをもった人材や求める人物像に近い人材を受け入れることができたり、即戦力としての人材獲得が期待できたりすることも挙げられます。

    ただし、有期雇用派遣は労働者派遣法のいわゆる「3年ルール」の対象となり、同一の派遣社員を「長期間」「同じ部署」で働かせることはできません。そのため、長期間を前提とした業務に就いてもらいたい場合には向いていません。

    ちなみに3年ルールとは、2015年の労働者派遣法の改正で規定されたルールのことです。同一の派遣社員を、派遣先の事業所における同一の組織単位(課)に対し派遣できる期間は3年までということが規定されています。

    無期雇用派遣のメリット・注意点

    「無期雇用派遣」とは、派遣元と派遣社員との間で期間の定めのない雇用契約(無期雇用契約)を結ぶ形態のことをいいます。

    無期雇用派遣の大きなメリットは、有期雇用派遣でも触れた「3年ルール」の影響を受けない点です。つまり無期雇用派遣の場合は、同じ部署で3年を超えて業務に就いてもらうことができます。

    また、無期雇用の派遣社員は、その派遣元の採用選考に合格、あるいはその派遣元で長期の就業実績が必要です。そのため、派遣社員のより詳細なデータが集められており、受け入れにおけるミスマッチのリスクが抑えられます。一方で、有期雇用派遣に比べると、契約料金が少し高い場合もあります。


    無期雇用派遣について、もっと詳しく知りたい方は「【企業向け】無期雇用派遣とは?有期雇用との違いなど特徴を解説」をご覧ください

    紹介予定派遣のメリット・注意点

    「紹介予定派遣」とは、派遣期間が終了したらその派遣社員と派遣先が直接雇用契約を結ぶことを前提とした形態のことをいいます。派遣期間中に、直接雇用の契約を結ぶかどうかを派遣先、派遣社員が各々検討し、派遣期間が満了すると、派遣社員と派遣先の双方の合意に基づいて直接雇用契約に移ります。ただし、派遣社員または派遣先の同意が得られなかった場合は、直接雇用は結ばれません。

    紹介予定派遣の大きなメリットは、コスト削減と雇用のミスマッチの解消です。コスト削減では、求人広告費、面接や試験費用、面接や試験の時間、それらを対応する採用担当者の人件費といった金銭的・時間的コストの削減が期待できます。雇用のミスマッチの解消では、最長で6か月の就業状況を見てから直接雇用を判断できるため、面接や試験ではわからないスキルや素養を把握できること、業務や環境へのマッチ度合いをはかれることから、直接雇用後のリスクを低減できる可能性があります。

    ただし採用コストを削減できる一方で、直接雇用となった際に職業紹介に対して発生する紹介手数料は必要となるため、あらかじめ考慮しておきましょう。


    紹介予定派遣については「【企業向け】紹介予定派遣のメリット・デメリットとは」でも詳しく解説しています。

    人材派遣と「人材紹介」の違い

    「人材紹介」を端的にいうと、「人材紹介会社が、人材を採用したい企業(求人企業)と求職者を仲介し、就職をあっせんする仕組み」のことです。

    人材派遣との大きな違いは使用者と雇用者が同じ「直接雇用」であるか、使用者と雇用者が異なる「間接雇用」であるかです。

    人材派遣の場合は、派遣元が雇用契約を結ぶ間接雇用。一方の人材紹介の場合は、人材紹介会社が求人企業に求職者を紹介し、雇用が決定した際には、求人企業と求職者が直接契約を結ぶ直接雇用です。ちなみに、人材紹介会社とは、一般的に厚生労働大臣の許可を受けて職業を紹介する会社(有料職業紹介事業者)のことを指します。

    人材紹介会社は、求人・選考など採用活動に関する業務を代行します。人材紹介の代表的形態の「一般紹介・登録型」の場合、人材紹介会社は企業に提示された求人内容に対して条件に合う人材登録者から見つけてその企業に紹介します。成功報酬制を採用するのが一般的で、候補者が実際に入社した際に、求人企業は紹介手数料を人材紹介会社に支払います。


    人材紹介の手数料率など、人材紹介についての詳細は中途採用での人材紹介手数料の相場とは 活用法や契約手続き解説」をご覧ください。

    人材派遣と「業務委託」の違い

    「業務委託」とは、自社で対応できない業務を、契約に基づいて処理する者(外部の企業や個人)に委託する形態です。

    業務効率化を検討している担当者

    業務の効率化は、現代の企業にとって大きな課題です。限られたリソースで運営をしていくためには、外部サービスの活用が大きな力となります。マンパワーグループでは、オフィス系人材サービスでの経験を活かし、事務系アウトソーシングサービスを提供しています。ご興味がありましたら、下記の資料をダウンロードください。

    >業務系アウトソーシングサービスの案内をダウンロード

    人材派遣との大きな違いは、雇用関係が存在するかどうかです。

    先述のとおり、人材派遣の場合は、派遣会社(派遣元)と派遣社員が雇用契約を結び、就業先企業(派遣先)にて指揮命令を行います。一方の業務委託の場合は、人材派遣と異なり、仕事を発注する側(委託者)と引き受ける側(受託者)は雇用関係を結ばず、委託者と受託者は対等な立場で業務を行う形態です。雇用関係にないため、委託者に指揮命令権が発生しません。また、原則として、労働基準法や社会保険の適用はありません。

    なお、指揮命令権とは業務上の指示を行う権利をいい、業務委託の場合は委託者に指揮命令権が発生しないため、受託者が仕事の進め方などを受託者自身の裁量で決定できます。

    業務委託に伴う契約については、実務上「業務委託契約」と称されることがありますが、法律上、業務委託契約という形態の契約が定められているわけではありません。法律上、業務委託の契約形態には、主に業務の内容により「請負契約」と「委任/準委任契約」の2つの契約形態があります。

    • 請負契約

    業務の受託者が引き受けた仕事を完成させることを約束し、仕事を発注した委託者はその仕事の完成に対して報酬を支払う契約。

    • 委任/準委任契約

    受託者が法律行為(委任契約の場合)、あるいは事務処理行為(準委任契約の場合)を行うことを約束する契約。

    請負契約と委任契約/準委任契約との大きな違いは、「仕事の完成」が契約の内容に含まれているかです。

    受入れ企業のよくある疑問に専門家が回答

    では、派遣社員の受け入れ企業様からよく寄せられる疑問について専門家がお答えします。

    残業や休日出勤を派遣社員にお願いしてもいいのでしょうか?

    はい。派遣社員の残業や休日出勤については派遣元の36協定が適用されるため、派遣元の36協定内容の範囲内であれば対応可能です。個別契約書の記載事項となるので、個別契約締結時に確認することになります。

    派遣先責任者とは何ですか?

    派遣先責任者とは、派遣元との連絡調整や派遣社員の雇用管理等を行うことを任された派遣先の担当者です。派遣元が派遣元責任者を選任するのと同様に、派遣先で派遣先責任者を選任する必要があります。派遣先責任者は、事業所ごとに派遣先が自社で雇用している社員の中から選任します。事業所における派遣社員数が1人以上100人以下につき、1人以上の派遣先責任者の選出が必要です。ただし、派遣社員の数と派遣先の雇用労働者数を合わせた人数が5名以下の場合は選任する必要はありません。人事・労務管理の知識、経験を有し、精通した人材を選任することが望ましいでしょう。


    派遣元責任者の役割に関しては、「派遣先責任者とは?役割や留意点を解説 」でさらに詳しく解説しています

    契約で定めた内容以外の業務をお願いする際にはどうすればいいですか?

    派遣会社は派遣社員に対して、派遣先での就業前にその派遣先での就業内容・条件などを記した就業条件明示書を明示しなければならないことが法律で決められています。そのため、契約内容を変更しない限りは、当初の契約で定めた以外の業務の指示を出すことはできません。契約内容を変更するには、派遣元と協議の上、変更内容を派遣元と派遣社員に合意を得ることが必要です。

    派遣社員のスキルが不足している場合、途中で契約を解除することは可能ですか?

    契約期間の途中で解除することは基本的にはできません。

    やむを得ない理由があり、派遣会社の合意を得られれば可能ですが、注意点があります。

    • 契約解除の申し出は、直接派遣社員にするのではなく派遣元に伝える
    • 派遣社員に対して新たな就業機会の確保を求められることがある
    • 派遣契約を解除しても、派遣元と派遣社員の雇用関係が続くため、休業補償等の支払いに必要な費用を派遣先に求められることがある

    まずは、契約解除したい理由を派遣元に伝えて協議しましょう。

    在宅勤務で働いてもらうことは可能ですか?

    可能です。ただし、派遣就業の場所は、派遣契約書や就業条件明示書に記載しなければならない事項であるため、例えば、「派遣労働者の自宅」など、在宅勤務に関する事項を明記する必要があります。契約内容を変更するには、先述の通り派遣元と協議の上、変更内容を派遣元と派遣社員に合意を得なければいけません。

    新型コロナウイルス感染症の感染拡大を抑制するため、企業には新しい生活様式に基づいた、テレワークやローテーション勤務、時差通勤などの勤務形態の導入促進が求められています。マンパワーグループでは、派遣社員のテレワーク導入にあたってのリスクと対策について、解説したガイドを作成しました。ご興味がありましたら、下記の資料をダウンロードください。

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    派遣依頼から受入までの流れ

    順番や内容が派遣会社によって多少異なることもありますが、大まかな流れは以下のとおりです。

    1.業務の依頼、打合せ

    問い合わせ後に業務内容、就業条件、必要なスキル、人数、勤務開始日など必要な派遣社員の要件を派遣会社と打ち合わせます。

    2.労働者派遣契約締結

    派遣会社と労働者派遣基本契約書および労働者派遣契約書(個別契約)を取り交わし、契約締結します。

    3.派遣社員の紹介

    派遣会社にてマッチした人材を紹介されます。必要に応じ職場見学などを実施します。

    4.業務開始

    契約内容に基づいて派遣社員が就業します。

    5.定期フォロー

    派遣元の担当者が定期的に就業に関する相談や派遣社員へのフォローを行います。

    まとめ

    人材派遣の特徴、人材派遣の3つの形態とメリットや注意点、人材紹介や業務委託との違い、派遣依頼から受入までの流れを見てきました。人材派遣サービスを活用することで、採用の間口が広がり、人材に関する課題解決につながることが期待できます。人事担当者の皆様、人材派遣の活用を視野に入れた採用活動をご検討されてみてはいかがでしょうか。

     
      

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    https://www.manpowergroup.jp/client/serve/project-expert

    著者プロフィール

    石原 鉄二(特定社会保険労務士)

    業界最大手の生産財専門商社にて営業職、その後小規模製造業にてナンバー2として経営全般。経営、人事労務、営業の実務を経験し、その後の社会保険労務士事務所開設へ向け、大きな影響を受ける。2007年栄経営労務管理事務所を開設。業種、企業規模にかかわらず支援実績多数。中小企業への人事労務支援に情熱を注ぐ。行政関連実績等:働き方改革推進支援センター専門家、労働基準監督署専門指導員等。セミナー・研修実績多数。

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